※ 本記事は、Prashant Jagannathan, Aboo Valappilによる”Accelerate business continuity and application development with OCI File Storage clone detach“を翻訳したものです。
2024年8月14日
本日、Oracle Cloud Infrastructure (OCI) File Storageクローンのデタッチ機能の一般提供を発表します。これは、容量効率に優れたファイル・ストレージのクローンを、親ファイル・システムとは別の完全に独立したファイル・システムに簡単にする方法です。OCI File Storageクローンを使用すると、ディザスタ・リカバリのテスト、アプリケーションのテストと開発、およびその他のユース・ケース用のファイル・システムのシン読取り/書込みコピーをすばやく作成できます。クローン・デタッチでは、これらのクローンのユーティリティが拡張され、親ファイル・システムから完全にデタッチされた専用のファイル・システムを作成することで、テストから本番に数分で移動できます。Oracle Cloudコンソール、ソフトウェア開発者キット(SDK)またはAPIを使用して、新規または既存のファイル・システム・クローンからクローンをデタッチできるようになりました。
File Storageクローンを使用すると、File Storageスナップショットからライブ・ファイル・システムを即時に作成し、読取りおよび書込みのためにアクセスできます。これらのクローンは、図1に示すように、共有するすべてのデータの親ファイル・システムを参照するゼロバイトのthinクローンです。クローン・デタッチ機能では、バックグラウンドでデータをクローンからコピーすることで完全に独立したファイル・システムがシームレスに作成されます。これにより、データのハイドレーション中に本番環境でファイル・システムを使用できます。図2に示すように、デタッチされたクローンは、参照またはリソースを親ファイル・システムと共有しません。クローンには親ファイル・システムのすべての構成が保持され、スナップショット、クローン、レプリケーションなど、すべてのファイル・システム機能を有効にできます。デタッチされたファイル・システムは、独立したファイル・システムとして測定および請求されます。デタッチすると、ソース・ファイル・システムは不要になった場合に削除できます。また、図3に示すように、デタッチせずにソース・ファイル・システムを直接削除することもできます。

図1: 親ファイル・システムを参照するFile Storageクローン

図2: クローン・デタッチは、親から独立したデータ・ブロックを持つ新しいファイルシステムを作成

図3: クローンのルートを削除
ユース・ケース
OCI File Storageは、共有ファイル、バイナリ、バックアップを格納するために、Oracle E-Business suiteなどのエンタープライズ・アプリケーションで使用される、スケーラビリティの高い分散クラウド・ファイル・システムです。これらのエンタープライズ・アプリケーションは、クローン・コピーを保持し、次のユースケースのためにクローン・デタッチが必要です:
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ビジネス継続性を数分で実現: ミッションクリティカルなエンタープライズ・アプリケーションは、クローンを使用してディザスタ・リカバリ・ドリルを実行します。クローンを使用すると、ディザスタ・リカバリ・サイトのレプリケートされたコピーからファイル・システムをすばやく作成して検証できます。障害が発生した場合、本番トラフィックを処理するには、障害時リカバリ・サイトのファイル・システムをフェイルオーバーする必要があります。クローン・デタッチでは、レプリケートされたクローンを完全に独立したファイル・システムに変換し、本番ワークロードに対応できるようにすることで、ディザスタ・リカバリ・サイトを数分でオンラインにするプロセスが合理化されます。クローンをデタッチすると、親ファイルシステムから独立して、親ファイルシステムが不要になった場合は削除できるため、ディザスタ・リカバリ操作のコストが削減されます。
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アプリケーション開発サイクルのコストの最適化: Oracle E-Business SuiteなどのOracle Applicationsを実行しているお客様には、開発環境のリフレッシュ、パッチのテストおよび実験の実行のために、本番環境のコピーが複数あります。クローンを使用すると、追加コストなしで領域効率の高いゼロバイト・コピーを作成できます。クローン・デタッチでは、検証済で本番にプロモートするコピーに対してのみ、独立したファイル・システムを作成できます。このプロセスでは、複数の複製コピーを作成する必要がなくなるため、コストが最適化されます。
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コンプライアンスおよびデータ・ガバナンスの有効化: お客様は、コンプライアンスの目的で、親ボリュームとは異なるクローンの独立したポリシーおよび権限を管理します。クローン・デタッチでは、それぞれ独自の権限プロファイルを持つ独立したコピーを作成し、データが適切に管理、保持または削除されるようにできます。
始めましょう
既存のファイル・ストレージ・クローンまたはクローンの作成時に、クローンのデタッチを使用できます。既存のクローンを親からデタッチするには、図4に示すように、クローンのファイル・システムの詳細で新しいデタッチ・オプションを使用します。

図4: 既存のクローンからのクローンのデタッチ
図5に示すように、クローンの作成中に「Detach clone」チェック・ボックスを選択して、作成中にクローンを親からデタッチできます。

図5: クローン作成時のクローン・デタッチ
クローンのデタッチ機能を使用すると、単純な選択または単一のAPI操作でクローンのルートを削除することもできます。
お試しください
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