※ 本記事は、Sanjay Goilによる”Introducing Private Agent Factory: Unlocking the Agentic AI Potential in Enterprises with Oracle AI Database 26ai“を翻訳したものです。
2026年4月21日
Oracle AI Database Private Agent Factoryをご紹介できることを大変嬉しく思います。これは、OracleのAIネイティブ・データベースを活用して、AIエージェントの構築、デプロイ、実行、管理を行うためのノーコードのエージェント型プラットフォームです。エージェント型AIは、Oracle AI Databaseによって実現されるデータ統合を活用し、エンタープライズ・アプリケーションにインテリジェントな自律性をもたらすことが期待されています。Agent Factoryは、セキュリティ、安全性、プライバシーを確保しながら、企業内のあらゆるプライベート・データを活用することで、信頼できるエージェントの構築とデプロイを支援し、大規模に動的なエージェント型ビジネス・ワークフローを実行できるようにします。
ノーコードのAgent Factoryにより、Oracle AI Database 26aiは本番ワークロード向けのAIネイティブ・プラットフォームとしての位置付けをさらに強化します。これにより、高度な回答の提供、人間の関与 (Human-in-the-loop)を伴う自律的な意思決定、そしてプライベートなデータベース・データと公開情報で学習されたAIモデルを組み合わせた自動アクションの実行が可能になります。これらは、現在のエンタープライズ・ワークフローにおいて大きな生産性向上をもたらします。
Agent Factoryには、エンタープライズ向けに事前構築されたエージェントおよびワークフローが含まれており、非構造化の企業データに対する検索拡張生成 (RAG)を実現するKnowledge Agentや、構造化データセットを探索するためのData Analysis Agentなどが用意されています。今後のリリースでは、さらに多くの事前構築済みエージェントが追加される予定です。

Agent Builderは、さまざまなエージェント型パターンを構築するためのシンプルなノーコード・キャンバスです。MCPサーバーを、ドキュメント、データベース、ユーザー(チャット入力)、プロンプト、選択可能なLLM(プライベートまたはクラウドで構成可能)、およびOracle Select AIによるデータベース内AI実行と接続することができます。データ・ソースは、ファイル、Oracleデータベース、SharePoint、オブジェクト・ストア、REST APIを通じてデータを取り込むよう設定できます。エージェントを作成・テスト・公開すると、安全なREST APIを通じてアクセス可能となり、アプリケーションはこれらのエージェントをビジネス・ロジックに容易に組み込むことができます。埋め込みモデルやLLMは、提供されるコンテナ内でプライベートに実行することも、OCI Generative AIサービスやOpenAI、Geminiなどの公開エンドポイントを直接呼び出して利用することも可能です。Oracle AI Database 26aiは、Agent Factoryと連携するよう構成されており、エージェントの実行時データの保持や、ベクトル・ストアおよびハイブリッド検索の利用に対応します。
Agent Factoryの特長の一つが可搬性であり、エージェントはオープンソースのOpen Agent Specificationを用いて構築されます。Wayflowランタイム環境が用意されており、LangGraph、CrewAIなど、エージェント仕様を公開している各種フレームワークとの間でエージェントのインポートおよびエクスポートが可能です。
Agent Factoryの主な差別化ポイント:
- Oracle Databaseとのネイティブ統合 – Oracle AI DatabaseおよびAI Vector Search、OCI Generative AIのLLMサービスとのシームレスな連携
- エアギャップ・デプロイメント – クラウドのIaaS上、または完全に分離された安全な環境で実行可能 (規制の厳しい業界にとって重要な要件)
- エンタープライズ向けセキュリティ – Oracle AI Databaseの高度なセキュリティ機能を活用した、組み込みの認可、監査、モニタリング
- 事前構築済みエージェントおよびテンプレート– 金融、人事、法執行などの分野向けにすぐに利用可能なエージェントおよびワークフロー
- クロスフレームワーク対応 – エージェントはOpen Agent Specification形式でエクスポートでき、LangGraph、CrewAIなどのフレームワークで利用可能
LLMや埋め込みとのコネクタ、マルチエージェントのオーケストレーション、RESTおよびModel Context Protocol (MCP)によるツール統合など、ライフサイクル全体に対応した機能を備えたAgent Factoryは、企業が安全にAIを導入しスケールさせるための強力な「出発点」となるプラットフォームを提供します。シンプルなノーコードのユーザー・インタフェースにより、エージェント構築の取り組みを開始するための入口が提供されます。
- 事前構築済みエージェント
- テンプレートから作成するエージェント
- Agent Builder Canvas
- データ、ユーザー、LLMの構成

Agent Factoryは、AI推論に100%フォーカスし、生成AIのイノベーションと最先端モデルによってもたらされる進歩を活用して、最良のビジネス成果を提供することを目的としています。これらの最先端モデルは、OCIおよびNvidiaによって支えられたAIファクトリーでトレーニングされており、そこでは電力が入力となり、インテリジェンス (トークン)が出力として生成されます。これは以下の図に示されているとおりです。
セキュリティとデータ・ガバナンスはデータベース内で適用されます。組み込みのデータ・プライバシー保護により、行レベル、列レベル、セルレベルの制御に加えて動的データ・マスキングが可能となり、ユーザーとAIエージェントの双方が許可されたデータのみを参照できるようになります。SQL Firewallにより、不正なSQLやインジェクション攻撃に対しスケーラブルにデータベース内で保護をし、追加のネットワーク遅延や管理コストを生むミドルティア・サーバーを必要としません。
ミッションクリティカルな運用はエンドツーエンドでカバーされています。Oracle AI Database Zero Data Loss Cloud Protectは、変更データを継続的にクラウドへ転送することで、オンプレミスのデータベースに対してリアルタイムの保護を提供し、データ損失やランサムウェアへの対策を支援します。
Agent Factoryは、データが保存されている場所の近くで動作することにより、エンタープライズ・データのプライバシー維持を支援します。すなわち、ソブリン環境、プライベート (オンプレミス)環境、あるいはエアギャップされた安全な環境で運用可能です。Oracle AI Databaseは、データの近くでコンテキスト・グラフを構築でき、これにより生成AIに適切なビジネス・コンテキストを提供し、ワークフローが適切なビジネス成果に集中できるようにします。アプリケーションは、REST API、チャットボットのWebインタフェース、またはPhysical AI SDKを通じてこれらのエージェントを呼び出します。エージェントはマーケットプレイス上で相互運用可能であり、その可搬性はOpen Agent Specificationによって支えられています。このコンテキスト・グラフは、データ・レイヤーに組み込まれたAIを活用するOracle AI Databaseならではの技術です。

要点: Oracle AI DatabaseにおけるAgent Factoryは、エージェント型AIのためのコンテキスト・グラフを独自に構築し、すでにビジネスで利用しているデータベースを活用して、信頼性が高く高性能なAIソリューションを容易に構築できるようにします。これにより、クラウド、マルチクラウド、オンプレミスにまたがるすべてのデータに対して、信頼性の高いAIによる洞察、イノベーション、生産性の向上を実現できます。Agent Factoryは、Oracle AI Databaseを実行できるあらゆる環境で利用可能であり、追加費用はかかりません。
Agent Factoryは現在、Oracle AI Databaseの顧客に対して追加費用なしで提供されており、Oracle Cloud MarketplaceおよびOracle Downloadsからダウンロードできます。Oracle AI Databaseは、どのような方法でインストールされている場合でも、Agent Factoryと連携して動作します。
オンプレミス環境のユーザー向けには、Agent Factoryは以下のプラットフォーム上のOracle AI Databaseで利用可能です:
- Exadata Cloud@Customer
- Compute Cloud@Customer
- Oracle Exadata Database Machine
- Oracle Database Appliance
- Oracle Private Cloud Appliance
- Linux x86-64プラットフォーム (Enterprise Edition、Free Edition)
さらに、Oracleはクラウドファーストおよび開発者ファーストの戦略を採用しています。この戦略に基づき、Agent Factoryは以下のクラウド・プラットフォーム上のOracle AI Databaseでも利用可能です:
- Oracle Autonomous AI Database
- Oracle Exadata Database Service
- Oracle Base Database Service
- Oracle Database@Azure
- Oracle Database@Google Cloud
- Oracle Database@AWS
- Oracle Cloud InfrastructureのCompute VMにインストールされたOracle AI Database
ぜひ本日、Oracle AI Database Private Agent Factoryのハンズオン・ラボをお試しください。これにより、データを信頼できるアクションへと自動的に変換するエンタープライズ向けエージェント型AIの構築および展開の取り組みを開始できます。詳細および関連リンクについては、Agent Factoryの製品ページをご参照ください。
