※ 本記事は、Oracle Cloudによる”vCPU and OCPU pricing information“を翻訳したものです。
2026年3月23日
お客様が競合製品をより容易に比較でき、業界で一般的な慣行により適合できるように、Oracleはコンピュートベースの製品について、Web上での価格表示方法を業界標準であるvCPUベースの表記に変更します。なお、当社の基本となる価格表および課金は、引き続きOCPUに準拠します。では、なぜこの変更を行うのでしょうか。
お客様にとっての分かりやすさ
他のクラウドがコンピュート・リソースの測定に使用しているモデルは、仮想CPUまたはvCPUであり、その名の通り「仮想」です。エンド・ユーザーは、その抽象化のもとにどのようなリソースがあるのか、またクラウド・プロバイダーが効率化のために物理ネットワーク帯域幅やコンピュート・コアをどれほどオーバーサブスクライブ(過剰に割当)しているのか――それはお客様のためではなく、プロバイダー側の都合で――分かりません。こうしたばらつきや、いわゆる「ノイジー・ネイバー」問題、その他の要因により、これらのクラウドでは性能が保証されません。
Oracle Cloud Infrastructure(OCI)を設計した際、私たちの目標は、予測可能で高いパフォーマンスを確実にすることでした。その結果、ノンブロッキング・ネットワークと、オーバーサブスクリプションのないコンピュートという設計原則に至りました。こうした考え方のもとでは、測定単位としてvCPUは当社製品には適していませんでした。
OCIのお客様には、基盤となる物理インフラストラクチャの「実際の」一部が割り当てられます。たとえば、VM.Standard2.2コンピュート・インスタンスは2OCPUを提供します。これはシステム全体で合計52の物理コアのうちの2コアに相当し、4スレッドの同時実行をサポートします。さらに、RAM 768 GBのうち30 GBと、基礎システムで利用可能な50 Gbpsのうち2 Gbpsの帯域も含まれます。このアプローチには、仮想的な要素はほとんどありません。お客様は基盤ハードウェアの実体のある一部を確実に利用でき、Oracleはそれを性能および管理SLAで裏付けます。多くのクラウドでは、そこまでの保証は提供されません。
OCPUがもたらすメリット
x86におけるOracle CPU (OCPU)は、測定単位として少なくとも2つのvCPUに相当します。ここで言う「2つ」とは、1つの物理CPUあたり2つの実行スレッドを考慮したものです。すなわち、メインのCPUコアと、それに対応する対称型マルチプロセッシング(SMP)ユニットです。SMPは、メインCPUコアと一部のリソースを共有しながら、2番目のタスク(スレッド)を並行して実行できる「コア内の小さなコア」のようなものだと考えてください。
実際には、多くのクラウドのコンピュート環境は、コンピュート・リソースとネットワーク・リソースの両方を大幅にオーバーサブスクライブ(過剰割り当て)しており、顧客側のリソース未使用(低利用)に依存してシステムを維持しています。多くのクラウドでは、ある物理サーバ上の仮想マシン(VM)の大半またはすべてが割り当てられたリソースをフルに使用した場合、プロセスの実行待ちが次第に長くなり、ネットワーク・リクエストも滞留して、システムは適切に処理できないまま停止に向かってしまうでしょう。
Oracleでは、お客様のVMがシステム・リソースを最大限に活用している状態を「いつもの月曜日(Just another Monday)」と呼んでいます。Oracleでは、お客様が購入したリソースを、当社のクラウド上で稼働させるワークロードのために十分活用されることを前提としています。Oracle DatabaseやE-Business Suiteといったミッションクリティカルなアプリケーションが、パブリック・クラウド・プロバイダー側の基盤インフラのオーバーサブスクリプション(過剰な割当)によって、高負荷時に停止してしまう――そのような自体を望む企業はありません。どの企業も、オンプレミス環境では稼働時にワークロードへ十分なリソースが行き渡るよう努めています。Oracleは、その同じ信頼性をクラウドでも確保できるにしたいと考えています。
さて、ここまででOCPUとは何か、それが何を意味し、なぜOracleが製品や価格設定でOCPUを用いているかをご理解いただけたと思います。では、なぜ価格表示の方法を変更するのでしょうか?
Oracle Computeは、この数年間、AWSと比べて概ね半分程度のコストで提供してきました。しかし、OCPUは少なくとも2つのvCPU (場合によってはそれ以上)に相当するため、Oracleのアーキテクチャを理解しない限り、その優位性をすぐにそして直感的に把握しにくいという課題がありました。次の表は、用語が異なる中での直接比較を示しています:

Oracleの方が明らかに安価である一方、特にOCPUに馴染みのない方にとっては、最初のOracleの行でAWSの選択肢とほぼ同等(あるいはそれ以上)のコンピュート性能が得られ、2つ目のOracleの選択肢ではAWSのコンピュートの2倍が得られるという点が分かりにくいことがあります。同じデータを業界標準の用語で表現し直すことで、Oracleの優位性が明確になります。

Oracleを利用すれば、コストを50%以上削減できるうえ、AWSでは提供されていない性能および管理に関するSLAも得られます。また、購入したリソースをお客様がフルに活用できることを「不可視する」のではなく、「当然の前提」としているクラウド上でワークロードを実行できます。そして今回、こうした直接比較がこれまで以上に容易になります。
なお、価格および公式の価格表文書は変更ありません。契約内容も変更ありません。製品も変更ありません。測定(メータリング)も変更ありません。請求書も変更ありません。ただし、Oracle Cloud InfrastructureのWebページでは、価格比較をより簡単にするため、OCPUとvCPUの両方の観点で価格を表示するようになります。
価格の詳細については、価格ページをご覧ください。
