※これはOCI Batch Service – Managed Compute Orchestration Engine for Cloud-Native Workloadsの翻訳です
メディア・エンターテインメントの世界では、映像制作スタジオがイメージレンダリングやビデオトランスコードのような重たい処理に対応するため、コンピュートリソースを素早く拡張することが常に求められます。これらのワークロードには、コストを膨らませたり制作を妨げたりすることなく、信頼できるオンデマンドの計算力が不可欠です。
そこで私たちは、Oracle Cloud Infrastructureの新しいフルマネージドでクラウドネイティブ、マルチテナントのサービスOracle Cloud Infrastructure Batch Serviceの一般提供開始を発表できることを大変うれしく思います。メディアスタジオ、VFXチーム、クリエイターに向けて設計された OCI Batch Service は、複雑で高負荷なコンピュートジョブをシンプルかつ効率的に自動化・オーケストレーションします。OCIの業界最先端のコンピュート技術を基盤に、プロビジョニング、実行、最適化を担い、創造性やストーリーテリング、成果の提供に集中できるようにします。
OCI Batch Service とは
OCI Batch Service は、OCI の各種コンピュートオプションで実行されるバッチジョブのためのインテリジェントなオーケストレーションレイヤーです。プロビジョニング、需要に応じたスケーリング、動的なジョブ優先度付けなどの高度な自動化を提供します。API は DCC(Digital Content Creation)ツールや OCI Object Storage、OCI File Storage(FSS)などのストレージと容易に統合できます。
主な機能
- オートスケーリングとカスタマイズ可能な優先度キュー: リソースのスケーリングを自動化し、アイドルなコンピュートに費用を払うことがありません。ユーザー定義の優先度をサポートし、締切・緊急度・可用性・独自ルールなどに応じてリアルタイムに調整可能。重要タスクを常時モニタリングなしで前に進められます。
- BYOI(Bring Your Own Image)による柔軟な実行: 独自のコンテナを OCI Container Registry(OCIR)に登録して、そのままの形で実行可能。独自レンダラやスクリプトなど、プロプライエタリなワークロードにも対応し、多様な環境や要件の変化に適応します。
- 実行時間分だけの課金: 画像(コンテナイメージ)の実行時間に対してのみ支払い。基盤インフラの起動やプロビジョニングに要する時間には課金されません。
- OCI ネイティブ統合: データ管理のための FSS や Object Storage、監視のための Logging、アラート・連絡のための Notifications とシームレスに接続。
OCI Batch Service の活用例:メディア分野でのユースケース
OCI Batch Service は、優先度の柔軟な制御と BYOI のサポート、そして OCI の豊富なコンピュートリソースにより、メディア制作現場での特有の突発的な需要増に対応します。
- 大規模シーンのレンダリング: VFX チームが DCC からフレームバッチを投入。BYOI のレンダラを使って GPU インスタンスへ自動振り分け。緊急カットは優先度を即時引き上げ、数百ノード規模までスケール。アイドルを生まずに従量課金で効率よく処理。
- 大規模ビデオトランスコード: コンテンツプラットフォームが FFmpeg コンテナで映像を変換。OCI Batch Service が VM にタスクを分散し、Object Storage からデータを取得。ピーク時でも、数日かかる処理を数時間に短縮。
- エンドツーエンドのパイプライン自動化: レンダリングとポストプロセスや AI タスクを CI/CD と連携してチェーン化。BYOI で独自スクリプトを活用。優先度を素早く切り替えてボトルネックを解消し、内蔵通知でチームの連携を支援。手作業やエラーを減らし、スムーズなワークフローを実現。
- VFX シミュレーションの推進: 大量のタスクへスケールアウト。計算負荷の高いフェーズに合わせて優先度を柔軟に調整。エンジニアリングシミュレーションなど非メディア用途にも容易に適用可能。
- その他の高負荷な並列処理全般: BYOI により、必要なあらゆる処理を実行可能。
ダイナミックな制御と高い柔軟性により、OCI Batch Service はニーズの変化に合わせて進化し、計算集約型のワークロードとワークフローを力強く支援します。

Skydance Animation/Netflix © 2025
ローンチパートナーのご紹介: Skydance Animation
OCI Batch Service は、Skydance Animation(SDA)をローンチパートナーとして迎えられたことを誇りに思います。SDA は受賞歴のある長編アニメーションスタジオで、OCI Batch Service の開発における重要なパートナーでした。アニメーションパイプライン、複雑なレンダリング、技術的に高度な制作に関する深い知見が、動的優先度や BYOI といった機能の方向性に直接影響を与え、世界水準の制作現場の厳格な要件に沿ったサービスへと磨き上げられました。SDA が OCI Batch Service 上で革新的なプロジェクトを拡張する中で、その効率性と創造性を最大化する力が実証されています。
なぜ OCI Batch Service なのか – Oracle の強み
競争の激しいクラウド市場において、OCI Batch Service は Oracle のエンタープライズ級の基盤によって際立っています。グローバルなデータセンターは低遅延とマルチテナントセキュリティで安定運用を支えます。プラットフォーム内のデータ転送料が無料というシンプルな料金体系は、正確な予算策定に寄与します。調整可能な優先度と BYOI により、巨大なスケールと柔軟なワークフローカスタマイズを両立します。
今すぐ OCI Batch Service をはじめましょう
OCI Batch Service は一般提供中で、シンプルなレンダリングからフルパイプラインまで、メディア業務の強化にすぐお使いいただけます。
- まずはお試しください: OCI コンソールから最初の OCI Batch Service コンテキストを作成。
Oracle はインテリジェント・エンタープライズの実現にコミットしています。OCI Batch Service は、クリエイターの手元に Oracle の先進的なコンピュートをお届けします。次のビッグプロジェクトに向けて、今すぐ始めましょう。
詳細は、OCI Batch Service のドキュメント、FAQ、ソリューション機能をご覧ください。
