こんにちは。日本オラクルのクラウド・ソリューション・エンジニアの小西です。
次回は年末のためBlogお休みさせていただきますので、今回が2021年ラストになります!
皆様の2021年はいかがでしたでしょうか?
私は振り返ってみると今年はいつになくあっという間に終わってしまったなぁと感じていますが、完全リモートワークにも慣れて、生活スタイル自体もそれに合わせて新しくなってきました。OCIとしては、より一層新しいサービスも拡充されてきて様々なニーズに対応できるようになってきており、また、世界中でリージョンが整備されてきた1年だったのではないかと思います。
先日、2021年9月~2021年11月の3ヶ月分のOCIのIaaS新機能についてまとめた資料と解説動画を公開しました。IaaS関連のサービスに特化していますが、3か月分をまとめておさらいしたい方はぜひご活用ください。
Oracle Cloud Infrastructure IaaS 新機能アップデート 2021/9~2021/11
https://oracle-japan.github.io/ocidocs/updates/update-FY22Q2/
さて、「Oracle Cloud Infrastructure 新機能ハイライト」では隔週でOracle Cloud Infrastructure(OCI)の主な新機能をご紹介していきます。
それでは、前回に引き続き、ここ2週間の新機能を見ていきましょう!
[GoldenGate] GoldenGateの新リリース
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Oracle Cloud Infrastructure GoldenGate の新バージョンが利用可能になりました。このリリースでは、デプロイメントのバックアップ時の詳細追加が含まれます。
[Block Volume] VMインスタンスへのUHP準仮想化アタッチの際の追加イメージのサポート
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ブロック・ボリュームの Ultra High Performance (UHP、超高パフォーマンス) レベルが、UbuntuとCentOSイメージで動作するVMインスタンスでも仮想化アタッチ可能になりました。
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詳細:
[Data Science] Accelerated Data Science v2.5.4 のリリース
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データ・サイエンスで以下の機能がサポートされました。
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Data Labeling
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統合エクスポート・ファイルからエクスポートされたデータセットの読み取り
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ADS
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The
DaskSeriesclass was deprecated. -
The
DaskSeriesAccessorclass deprecated. -
The
MLRuntimeclass was deprecated. -
The
ADSDataset.ddfattribute was deprecated.
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詳細:
[Database] Autonomous Database on dedicated cloud infrastructure: Autonomous Exadata VM Clusterリソース
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新しいAutonomous Exadata VM クラスター・リソースの導入により、Dedicated Autonomous Database のインフラストラクチャ設定が変更されました。主な違いは次のとおりです。
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cloud Exadata Infrastructure(EXA)リソースは、既存モデルのAutonomous Exadata Infrastructureリソースを置き換えます。このリソースは、Exadata Cloud Serviceでも使用され、既存のクラウドExadataインフラストラクチャAPIは、Autonomousシステムと通常のExadataシステムの両方で使用されます。
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cloud Autonomous Exadata VM Cluster(AVM)リソースがクラウドのExadata Infrastructureリソース内にプロビジョニングされるようになりました。これは、Autonomous コンテナ・データベースをプロビジョニングできる新しいレイヤーです。Autonomous VM Clusterリソースに新しいAPIが導入されました。
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ネットワーキング、ライセンス構成、および証明書管理は、Exadata Infrastructureリソースから新しいAutonomous Exadata VM Clusterリソースに移動されます。
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イベントは、OCIイベントおよび通知サービスの一部としてAutonomous VM Clusterリソースで利用できます。
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詳細:
[GoldenGate] GoldenGateの新リリース
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Oracle Cloud Infrastructure GoldenGate の新しいバージョンが利用可能になりました。このリリースでは、 Real Application Cluster (RAC) データベースをOCI GoldenGateデータ・レプリケーションのソースやターゲットとして利用するために登録することが可能になりました。
[Database] Autonomous Database on dedicated cloud infrastructure: 暗号化キーのバージョンのOCIDとキーのローテーション履歴
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Autonomous Container Databaseの顧客管理キーをローテーションするたびに、キーバージョンのOCIDを表示できるようになりました。
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OCIコンソールで、Autonomous Container Databaseの詳細ページと関連するAutonomous Databaseの詳細ページに、最新のキーバージョンOCIDが表示され、キー履歴が表示されるようになりました。
[Logging Analytics] ロケーションベースのログ・データを分析するためのインタラクティブな GeoMap ビジュアライゼーション
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Oracle Cloud Logging Analyticsのマップの視覚化を使用して、ログが収集された場所ごとにグループ化されたログ・レコードを表示します。
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詳細: Map Visualization.
[Logging Analytics] トポロジ・ビューアでエンティティ構成の表示
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新しいトポロジビューアでエンティティ構成、それらの依存関係、および関係を表示します。依存エンティティからのログを表示するには、追加のフィルタを使用します。
[Search] クエリ内のreturn句、IPアドレス検索でのワイルドカード、インスタンス詳細のフィルタリングのサポート
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検索で、追加のリソース・メタデータを取得したり、IPアドレス検索でワイルドカードを使用したり、結果をフィルタリングしてインスタンスに関する詳細情報を表示したりできる拡張機能が含まれるようになりました。
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クエリにreturn句を含めることで、リソースに関する追加の詳細をリクエストできます。
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詳細: Return Attributes.
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IPv4アドレスを検索する場合、IPアドレスのオクテットをワイルドカードに置き換えることができます。検索では、ワイルドカードを含むIPアドレスがCIDR表記に変換されます。
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詳細: Wildcards.
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リソース検索結果をフィルタリングしてインスタンスのみを表示すると、コンピュートのページでインスタンスを一覧表示した場合と同様の詳細が表示されます。この方法でリソースタイプ・フィルターを使用して、リージョン内のすべてのコンパートメントにわたるインスタンスに関する詳細情報を表示できます。
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詳細: Finding Instances.

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[Logging Analytics] RegEx パーサー・ビルダー
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新しいガイド付きアシスタンスを使用して、カスタムログ・コンテンツをフィールドにマッピングできる簡単な手順でパーサーを構築します。正規表現は、Logging Analyticsによって自動的に生成されます。
[Logging Analytics] 新機能と機能拡張
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このリリースには、既存の高度な分析機能に対する2つの新機能と1つの拡張機能が含まれています。
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ログ・エクスプローラーの差分ログ・レコード:いくつかの視覚化オプションを使用して、2つのログエントリを比較し、パターンの変化を表示できるようになりました。
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エージェント・メトリクス:ホストにインストールされている管理エージェントが、Logging Analyticsにアップロードしているログ・データのサイズと、発生したエラー(存在する場合)に関する情報を送信します。このデータは、エージェント・ログ収集メトリクスのAgent Data Upload Sizeと Agent Data Upload Errorsとともに表示されます。
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通貨の新しいリンク単位: eval で定義された形式を使用して通貨単位を指定し、リンクテーブルとチャートに正しい通貨記号を表示します。
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[OKE] Kubernetes バージョン1.21.5 のサポート
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Container Engine for Kubernetesは、バージョン1.20.11および1.19.15に加えて、Kubernetesバージョン1.21.5をサポートするようになりました。Kubernetes環境をバージョン1.21.5にアップグレードすることをお勧めします。Kubernetes1.21.5の詳細については、 Kubernetes Changelog を参照してください。
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Kubernetesバージョン1.21.5のサポートが利用可能になると、Container Engine for Kubernetesは2022年2月9日にKubernetesバージョン1.18.10のサポートを終了します。現在、Kubernetesバージョン1.18.10を実行している既存のクラスタがある場合は、それらのクラスタをすぐにKubernetesバージョン1.21.5、1.20.11、または1.19.15にアップグレードすることを強くお勧めします。
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クラスタを新しいKubernetesマイナーバージョンにアップグレードするには:
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Upgrading the Kubernetes Version on Control Plane Nodes in a Clusterの手順に従って、コントロール・プレーンで実行されているKubernetesバージョンをアップグレードします。
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コントロール・プレーンをアップグレードしたら、Upgrading the Kubernetes Version on Worker Nodes in a Clusterの手順に従って、ノードプール内のワーカーノードで実行されているKubernetesバージョンをアップグレードします。
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[Big Data] Big Dataサービスの新リリース
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Big Data サービス・クラスターのバージョン3.0.4以降で、以下が可能になりました。
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クラスタ・ノードで、Apache Ranger が構成可能
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Big Dataサービス・クラスターでコンソールのObject Storage integration が利用可能
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[Block Volume] Oracle定義ポリシーから完全バックアップの削除
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Oracle定義バックアップ・ポリシーには完全バックアップは含まれなくなりました。
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もし完全バックアップのスケジュールが必要な場合は、ユーザ定義のバックアップ・ポリシーを構成する、もしくは手動で完全バックアップを実施してください。
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詳細
[Data Science] Accelerated Data Science v2.5.5 のリリース
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skl2onnxバージョンのミスマッチにより、モデル・アーティファクトのprepare(),reload(),prepare_generic_model()でONNXRuntimeErrorが発生する不具合の修正 -
詳細:
[Data Labeling] データ・ラベリングの11月リリース
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Data Labeling サービスのこのリリースでは、ユーザー・エクスペリエンスに関連するラベリング・エクスペリエンスの向上に重点を置いています。エラーメッセージが改善され、エクスポートされたスナップショット・ファイルへのパスが表示され、データの取り込み中にアップロードされたファイルの数が表示されます。また、その他の更新により、パフォーマンスが向上しています。
[Data Science] データ・サイエンスのモデル・デプロイメントのモニタリング
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メトリック、アラーム、および通知を使用して、データ・サイエンス・モデルのデプロイの正常性、容量、およびパフォーマンスを監視できるようになりました。
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詳細:
[Logging, Monitoring, Service Connector Hub] ログをメトリックとしてモニタリングに送る際にログ・データからディメンションの作成
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ロギング・サービスから、サービス・コネクタ・ハブを介してモニタリング・サービスにログデータをメトリックとして送信することが可能です。この際に、追加のメタデータ情報を付与することが可能になりました。
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例えば、オブジェクト・ストレージのログから、パブリック・バケットへの変更を行ったログを見つける、あるいは、バケット名やコンパートメント名などのディメンションでフィルタリングを行うというようなことが可能になります。
[Billing] コンソール上の新しい請求ツールのリリース
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コンソールの新しい 請求とコスト管理 領域で、コンソール上から商用サブスクリプション、使用状況、請求書(支払いと支払い履歴を含む)を表示および管理できるようになりました。次の新しいページが追加されました。
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サブスクリプション:すべてのユニバーサルクレジットモデル・サブスクリプションを一覧表示し、サービスのリストとそのレート表を提供します。サブスクリプションの請求書のリストも含まれます。使用状況で、フィルタリングされたUCMサブスクリプションの使用状況の概要を表示します。コミットメント期間または日付範囲ごと。グラフは、時間の経過に伴う使用状況データの視覚化を示します。特定のサービスの毎日の使用状況をドリルダウンして表示することもできます。
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請求書:すべての請求書を1つのテーブルに表示します。特定の請求書を選択して行レベルの詳細を表示するか、請求期間内の1日の使用コストを分析します。PCI準拠の支払いサービスを使用して請求書を支払います。
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支払い履歴:アカウントで行われたすべての支払いのリストを表示します。
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[API Gateway] APIゲートウェイと証明書サービスの連携
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APIゲートウェイは、OCI証明書サービスを使用してTLS証明書と認証局を管理できるようになりました。カスタムDNSホスト名の要求を受信するゲートウェイを作成または更新するときに、OCI証明書から対応するTLS証明書を選択できます。
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詳細:Using a Certificates Service Certificate Resource to Set Up a Custom Domain Name for an API Gateway
以上が本日の新機能ハイライトです。ログ分析やデータ・サイエンス系の新機能がたくさんありましたね。
それでは皆様良いお年をお迎えください!
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