こんにちは。日本オラクルのクラウド・ソリューション・エンジニアの小西です。
いきなり真夏がやってきて非常に暑い日が続いておりますが、皆様体調など崩されていないでしょうか?私は基本的に自室に引きこもっているので特に問題ありません。
さて、「Oracle Cloud Infrastructure 新機能ハイライト」では、基本的に隔週でOracle Cloud Infrastructure(OCI)の主な新機能をご紹介していきます。
それでは 前回に引き続き、OCIの新機能を見ていきましょう!
[Tagging] タグ・ネームスペースとタグ・デフォルトのリソース・ロック
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タグ・ネームスペースをタグ・デフォルトに対してリソース・ロックを追加、削除することができるようになりました。これによって、デフォルトで付与したいタグを変更されてしまうことを防いだり、改ざんから保護することができます。
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API:AddTagNamespaceLock, RemoveTagNamespaceLock, AddTagDefaultLock, RemoveTagDefaultLock
[Database Tools] MySQL Databaseのサポート
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データベース・ツールでOCI上のMySQL Database Service への接続がサポートされました。
[NoSQL Database Cloud] Oracle NoSQL Database Cloud : OCIコンソールの変更
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Oracle NoSQL Database Cloud Serviceで以下の新機能/変更が含まれました。
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コンソールの新しいクエリドライバー:コンソールからRESTベースのクエリドライバーを削除し、JavaScriptドライバーに置き換えました。これにより、データのクエリに関してコンソールに大幅に多くの機能が追加されました。
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JSON出力の形式の変更:コンソールのクエリセクションにPretty-pring JSONを追加しました。
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[Web Application Accelaration] Webアプリケーション・アクセラレーション
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OCIでWeb Application Accelerationが利用可能になりました!
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Web Application Accelerationは、キャッシングと圧縮を適用することにより、レイヤー7ロードバランサーのトラフィックを高速化できるサービスです。これにより、Webアプリケーションのレイテンシとシステム負荷を減少させ、パフォーマンスを向上させることができます。
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キャッシュと圧縮の組み合わせをWebアプリケーション・アクセラレーション・ポリシーとして構成し、ロードバランサに適用します。ポリシーにはキャッシングまたはキャッシングと圧縮が含まれます。
[Resource Manager] Terraform Plan出力のダウンロード
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Terraformプラン・ジョブの出力をダウンロードできるようになりました。バイナリまたはJSONファイル形式から選択できます。
[MySQL]Introducing HeatWave Real-Time Resizing
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HeatWaveにリアルタイムのサイズ変更が導入され、ダウンタイムやサービスの中断なしに、HeatWaveクラスターのサイズを任意のクラスターサイズに変更できるようになりました。
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サイズ変更中もクエリはHeatWaveで引き続き実行されます。データは、HeatWaveストレージレイヤーからサイズアップの場合は新しいノードに、サイズダウンの場合は残りのノードにロードされます。データがリロードされると、データはすべてのノード間でバランスが取られます。新しいクエリはすべて、新しいクラスタ・サイズで実行されます。
[Governance] 組織管理のガバナンス・ルール
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組織管理の新機能であるガバナンス・ルールを使用すると、マルチテナンシーの組織全体での制御を行ったりタグを共有できます。ガバナンス・ルールは子テナンシー全体へ制限を適用できます。たとえば、以下のようなことができます。
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リソース割当てを設定して、子テナンシーが特定のサービスを使用することを制限または制限します。
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データが特定のリージョンにのみ存在するように、許可されるリージョンのセットを適用します。
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タグ・ネームスペースを共有して、子テナントが一貫したタグ・キーと値の名前を使用するようにします。
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親テナンシー内でガバナンス・ルールが作成されると、ルールには、サービス制限など、作成する強制が示されます。次に、ガバナンス・ルールをターゲット・テナンシにアタッチできます。ルールがアタッチされた後、管理対象リソースが作成されます。これらの管理対象リソースはリソース・ロックされているため、子テナンシからはリソースを変更できません。ガバナンス・ルールを使用すると、子テナンシがセキュリティ基準に準拠するように、組織全体に適用できます。
[Governance] 割当てポリシーのリソース・ロック
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割当て制限ポリシー のページで、割当て制限名列の割当て制限の名前の横に、ガバナンス・ルール(governance rules)を使用して親テナンシーによって作成およびロックされた割当てポリシーのロックアイコンが表示されるようになりました。
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詳細:Resource Locking.
[Database] Autonomous Database on Dedicated Exadata Infrastructure でのタイムゾーン選択
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OCIでAutonomous Exadata VM Clusterをプロビジョニングする際に、UTCまたはブラウザで検出されたタイムゾーン以外のタイムゾーンを設定できるようになりました。
[OKE] Container Engine for Kubernetesで作成されたロードバランサのバックエンド・セットのワーカー・ノード選択
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クラスタ内のワーカー・ノードのサブセットのみを選択して、特定のロード・バランサまたはネットワーク・ロード・バランサのバックエンド・セットに含めることができるようになりました。
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クラスターのワーカー・ノードのサブセットをさまざまなロード・バランサとネットワーク・ロード・バランサのバックエンド・セットに含めると、単一のKubernetesクラスタを複数の論理クラスタ(サービス)として表示できます。
[Data Science] Accelerated Data Science 2.6.2のリリース
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このバージョンで、以下の変更が行われました。
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from_model_deployment()メソッドをGenericModelクラスに追加しました。既存のモデルデプロイメントから直接モデルをロードできるようになりました。 -
依存関係をデフォルトからオプションのインストールグループに移動しました。
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all-optional
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bds
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boosted
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data
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geo
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notebook
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onnx
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opctl
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optuna
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tensorflow
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text
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torch
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viz
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python3 -m pip install oracle-ads[XXX]を使ってください。(XXXはグループ名)
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詳細:
[Database Management] データベース管理の新リリース
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以下のことができるようになりました
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「管理対象データベースの詳細」ページの新しい「診断」セクションで、管理対象データベースに対して生成されたアラートおよび注意ログを監視します。
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データベース管理のSQLチューニング・アドバイザへの入力としてSQLチューニング・セット(STS)を使用します。
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パフォーマンス・ハブでADDMタスクを作成して実行し、データベースの現在または過去のパフォーマンスを分析します。
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[Management Agent] 管理エージェントの概要の機能拡張:新規アラーム・ウィジェット
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管理エージェントのコンソールの概要ページの新しいアラーム・ウィジェットによって、監視サービスで設定された管理エージェントとゲートウェイのアラームを監視することができるようになりました。
[Database] パフォーマンス・ハブの新機能:ADDMタスク実行
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パフォーマンス・ハブで、ユーザーがADDMタスクを作成および実行して、データベースの現在または過去のパフォーマンスを分析できるようになりました。
[Data Labeling] データ・ラベリング V3 のリリース
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データ・ラベリング( Data Labeling )のV3リリースが利用可能になりました。以下の新機能が含まれます。
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CSVファイルからテキストベースのデータセットを作成できるようになりました。
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最初の5つの列と行はプレビューとして表示されます。
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列区切り文字、行区切り文字、およびエスケープ文字を指定します。これらはすべてカスタム文字にすることができます。
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データセットをJSONL Compact Plus Content形式にエクスポートします。
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レコードに一括でラベルを付けることができます。 参考:bulk
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[APM] APM Java Agent and Tracer バージョン 1.6
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APM Java AgentおよびTracerバージョン1.6が、次の新機能とともに使用できるようになりました
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APM Javaエージェントを使用したAPMブラウザ・エージェントの挿入:ユーザーは、サーブレットによって提供されるHTMLコンテンツにAPMブラウザ・エージェントを自動的に挿入するようにAPMブラウザ・エージェントを設定できます。この機能は、APMブラウザ・エージェントをページに手動で追加できないアプリケーションで役立ちます。
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スタックしたJavaスレッドの可視性:APM JavaエージェントとAPM Javaトレーサーはスパンを送信し、要求を長時間実行しているスレッドを識別します。ユーザーはこの機能によって、スタックしたスレッドを識別し、問題の根本原因を診断できます。
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[IAM] 診断データ・レポート
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IAMアイデンティティ・ドメインでロギング・データをキャプチャした診断データ・レポートが利用可能になりました。
[Logging Analytics] OCIオブジェクト・ストレージからのログ取り込みメカニズムの機能強化
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OCI オブジェクト・ストレージからログを取り込むために、次の2つの拡張機能が利用可能になりました。
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オーバーライド:特定のパターンまたはプレフィックスに一致するオブジェクト名に基づいてオーバーライドを構成します。
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選択的オブジェクト収集:オブジェクト・ストレージ・バケットからオブジェクトのサブセットのみを収集します。
[OKE] 新しいcordonとdrainオプションに加えて、ワーカー・ノードの削除のサポート
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Container Engine for Kubernetesで作成したKubernetesクラスター内の特定のワーカー・ノードを削除できるようになりました。
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ワーカー・ノードを削除したときにクラスターで実行されているワークロードが中断されないようにするために、新しいCordon およびDrainオプション(適切なデフォルトを使用)を使用すると、ワーカー・ノードをいつどのように終了するかを指定できます。ワーカー・ノードを終了する前に、ワーカー・ノードがコード化およびドレインされるまでの時間を確保します。また、ワーカー・ノードが正常にコード化およびドレインされていない場合でも、エビクション猶予期間の終了時にワーカー・ノードを強制的に終了するかどうかを選択できます。
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ノード・プールを縮小して配置構成を変更すると、ワーカー・ノードも削除されます。同じCordonおよびドレインオプションを使用して、クラスターで実行されているワークロードを中断することなく、これらの操作中にワーカー・ノードを安全に削除できます。
[Block Volume] ブート・ボリュームでUltra High Performance のサポート
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準仮想化アタッチメントを備えたVMインスタンスのブート・ボリュームが、超高パフォーマンス(Ultra High Performance, UHP)レベルをサポートしました。
[Compute, Notification] コンテキスト通知
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コンピュート・インスタンスの通知タブから、コンテキスト通知を使用したインスタンスのイベント・ルールおよびアラームを作成できます。クイック・スタート・テンプレートを利用することで、コンピュート・インスタンスの一般的なアラーム設定を簡単に作成することもできます。
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日本語Blog:よりシンプルな通知設定のコンテキスト上の通知

以上が本日の新機能ハイライトです。
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