この記事はもともと2023年4月に公開されており、更新の時期だと考えていました。
この記事の目的は変わりません。ほぼすべてのクラウド・プロバイダがMySQLベースのクラウド・サービスを提供しており、「最高のコストパフォーマンスを提供するのは誰か?」です。
※訳注:この記事は基本的に米国のリージョンでの価格比較である点にご注意ください。記事の後半にもありますが、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)はリージョンにかかわらず全世界で統一した価格となっています。OCI以外のクラウド・プロバイダの日本国内のリージョンでの価格は、米国のものよりも十数パーセント以上高く設定されている場合があります。
MySQLベースのクラウド・サービスの比較
この質問に答えるために、以下のサービスのコストを比較しました:
- Amazon RDS for MySQL
- Amazon Aurora MySQL互換版
- Google Cloud SQL for MySQL
- Azure Database for MySQL
- Oracle Cloud Infrastructure(OCI)上のHeatWave MySQL
比較情報:
- 1TBのデータがあり、1日24時間、30日間(720時間)実行されているOLTPアプリケーションのシナリオ
- すべての試算では、2025年1月10日時点で公開されている公開価格を使用。すべてのベンダーで、オンデマンド/pay-as-you-goの定価で検討
- コスト計算では、可能なかぎり同じ条件での比較を使用。コンピュート・シェイプ、CPU、メモリー、ストレージおよびバックアップ・ストレージは、すべてのサービスに対して単一の可用性ゾーン/ドメイン・デプロイメント用として比較
- I/Oが別々に請求される場合(Amazon Aurora)、8億の読取りI/Oおよび8000万の書込みI/Oを1か月と想定
- バックアップ・ストレージの場合、データ量はデータベース・ストレージの100%に相当すると想定
価格比較
概要:


詳細:
1. Amazon RDS for MySQL
メトリック
- シェイプ: db.r6i.8xlarge – $3.84/時間
- CPU: 32 vCPUs
- メモリー: 256 GB
- ストレージ: $0.115/GB/月
- バックアップ・ストレージ: 合計データベース・ストレージのサイズまでは追加料金無し、追加バックアップ・ストレージは$0.095/GB/月
コスト

2. Amazon Aurora MySQL-Compatible Edition (Standard)
メトリック
- シェイプ: db.r6i.8xlarge – $4.64/時間
- CPU: 32 vCPUs
- メモリー: 256 GB
- ストレージ: $0.10/GB/月
- I/Oレート(別途請求): 100万リクエスト当たり$0.20
- バックアップ・ストレージ: 合計データベース・ストレージのサイズまでは追加料金無し、追加バックアップ・ストレージは$0.021/GB/月
コスト

3. Google Cloud SQL for MySQL Enterprise Plus edition
メトリック
- CPU: $0.0574/vCPU/時間
- メモリー: $0.0097/GB/時間
- ストレージ: $0.182/GB/月
- バックアップ・ストレージ: $0.086/GB/月
コスト

4. Azure Database for MySQL (E Series)
メトリック
- CPU: 32 vCPUs
- メモリー: 256 GB
- ストレージ: $0.115/GB/月
- バックアップ・ストレージ: 合計データベース・ストレージのサイズまでは追加料金無し、追加バックアップ・ストレージは$0.095/GB/月
コスト

5. HeatWave MySQL on OCI:
メトリック
- CPU: 32 ECPU
- メモリー: 256 GB
- ストレージ: $0.04/GB/月
- バックアップ・ストレージ: 合計データベース・ストレージのサイズまでは追加料金無し、追加バックアップ・ストレージは$0.04/GB/月
コスト

この比較からわかるように、HeatWave MySQLは、AWS, Google CloudおよびAzureのMySQLクラウド・サービスよりもはるかに安価です。さらに、HeatWave MySQL以外のサービスは、利用するリージョンによっては、この値が大きくなることもあります。
注意: AWS, Azure, Google Cloudの価格は地域によって大きく異なります
OCIは、全世界のすべてのリージョンで、すべてのサービスに統一の価格設定と可用性を提供しています。この予測可能性により、クラウド・サービスをどこで利用する必要があるかに関係なく、地理的な拡大を迅速に行うための計画と予算を簡単に作成できます。ただし、AWS, Google Cloud, Azureの価格は地域によって異なります。
上記の比較では、AWSと Azureについてはバージニア州北部にある米国東部のリージョン、Google Cloudについてはバージニア州北部の米国 East4リージョンで検討しました。これらの米国東部地域と比較して、他のリージョンのさまざまなサービスで次のように価格が異なります:

このブログで示すように、HeatWave MySQLは、AWS, Google CloudおよびAzureが提供するMySQLベースのクラウド・サービスよりも大幅に多くの価値をもたらします。さらに、HeatWave MySQLを使用してトランザクション処理を行うアプリケーションを強化できるだけでなく、レイクハウス規模の分析、生成AI、機械学習も追加コストなしで構築できます。

See what’s possible with HeatWave MySQL (3:16)
OCI以外のクラウドでもHeatWave MySQLの利用は可能です。HeatWaveは、Oracle Interconnect for Azureを介してAzureにて、またAWSでネイティブに利用できます。無料のHeatWave MySQL移行ガイドでは、無料のステップバイステップで移行手順を解説しています。
お手伝いできることについて、お気軽にお問い合わせください。
