この記事は New MySQL HeatWave capabilities released in 8.0.32 の翻訳版です。

MySQL HeatWave 8.0.32の新機能

MySQL HeatWaveはOCIおよびAWSのプラットフォームの両方で機能追加が行われました。こちらのリストは8.0.32で追加された機能の一覧です。

 

SQL文の処理性能

多数のJOINを含んだSQL文のHeatWaveでのコンパイル時間の短縮

8.0.31で導入されたマルチ・エンジンのハイパーグラフ・オプティマイザによりJOIN順の最適化のためにより広い検索空間の探索が可能になりました。HeatWaveは25個以上のJOINを含むより複雑なSQL文をサポートできます。しかしSQL文が複雑になればなるほどSQL文のコンパイル時間は長くなります。このコンパイル時間はデータサイズや実際のSQL文の実行時間の影響は受けません。結果として、コンパイル時間が全体の実行時間の大きな部分を占めてしまう場合があります。

ダイナミック・プログラミングの手法を採用したコンパイル時間を短縮する改良によってSQL文の実行時間が短い場合の全体の性能を向上させることができました。複雑なSQL文が実行される実環境ではコンパイル時間が15倍から20倍高速化されることを見込んでいます。

 

暗号化関数のサポート: MD5(), SHA1(), SHA(), SHA2(), RANDOM_BYTES()

MD5(), SHA1(), SHA(), SHA2(), RANDOM_BYTES() の各関数を含むSQL文をHeatWaveで高速化できるようになりました。

 

算術関数のサポート: CRC32(), LOG10(), LOG2(), RAND()

CRC32(), LOG10(), LOG2(), RAND() の各関数を含むSQL文をHeatWaveで高速化できるようになりました。

 

圧縮関数のサポート: COMPRESS(), UNCOMPRESS(), UNCOMPRESS_LENGTH()

COMPRESS(), UNCOMPRESS(), UNCOMPRESS_LENGTH() の各関数を含むSQL文をHeatWaveで高速化できるようになりました。

 

HeatWave AutoML (HeatWaveの機械学習機能)

機械学習クエリの実行状況の確認

機械学習における訓練は数分から数時間と時間のかかる処理となっています。これまではこの訓練の処理中の進行状況を確認できませんでいた。このバージョンから、訓練処理の進行状況を確認できるようになりました。機械学習の訓練を行うML_TRAIN関数を呼ぶクエリの実行中に、進行状況を確認ができます。訓練のステータスを“In Progress”, “Completed”, “Error” oまたは “Aborted”のいずれかで表示します。

 

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