2026年7月、翔泳社より『オラクルマスター教科書 Silver SQL 26ai Oracle AI Database 26ai SQL Associate(試験番号 1Z0-171)』が刊行されました。
本シリーズは、ORACLE MASTER試験対策書籍として、「黒本」の通称で親しまれています。本書は、株式会社コーソルの渡部亮太氏、伊藤大悟氏、舛井智行氏が執筆し、日本オラクルが監修しています。
今回は、著者の渡部氏に、本書の特徴や効果的な学習方法について伺いました。
Oracle AI Database 26ai SQL Associate(以下、Silver SQL 26ai)試験の特徴
Q1. 黒本の著者から見て、Silver SQL 26aiはどのような特徴を持つ試験でしょうか。
本試験は、実務でSQLを扱う上で欠かせない基礎知識を網羅的に問う内容となっています。
権限管理やデータ型といったOracle Database固有の機能、さらにはOracle AI Database 26aiで追加された新機能も対象に含まれますが、ベースとなるのは標準的かつ汎用的なSQLの基礎知識です。そのため、Oracle Databaseをお使いの方はもちろん、他のRDBMS(PostgreSQL、MySQL、SQL Serverなど)を使用されている方にも、SQLのスキルアップとして幅広くおすすめできる試験です。
Q2. この資格は、どのような方におすすめですか。
次のような方におすすめです。
- SQLの基礎知識を習得したい方
- Oracle Databaseを使用するシステムでアプリケーションを開発する役割の方
- Oracle Database以外のRDBMS製品を使用するシステムでアプリケーションを開発する役割の方
- 権限やデータ型などのOracle Database独自の機能についてきちんと理解したい方
執筆にあたって重視したこと
Q3. 執筆にあたって、特に重視したことや工夫したことを教えてください。
本書は試験対策書という性格上、合格に必要なレベルの知識を漏れなくカバーすることを強く意識して執筆しました。
実際の試験では、細かな暗記を求められる問題や、やや高度なトピックが出題されることもあります。しかし、本書で解説している内容をしっかりと理解していただければ、合格ラインを十分に超える実力が身につきます。あれこれと手を広げる必要はありません。どうぞ安心して、本書の学習に集中してください。
また、理解しづらいにもかかわらず明確な解説が見られない以下のトピックに対して、独自のアプローチで分かりやすい説明を試みた点が工夫した点の一つです。
- 非スカラー副問合せの分類
- 相関副問合せの処理イメージ
- 結合の分類(操作の分類、文法の分類)
- 集計ファンクション、GROUP BY、HAVINGの処理イメージ
- 数学の集合とSQLの集合の違い
- Oracleにおける日時データの扱い(リテラル、NLS_DATE_FORMAT初期化パラメータなど)
Q4. 受験者がつまずきやすいのは、どのような分野だと思いますか。また、その分野を学習する際のコツがあれば教えてください。
手続き型の一般的なプログラミング言語と違い、SQLは「宣言型」の言語です。考え方が大きく異なるため、初歩的なところでつまずいてしまう方も少なくありません。
このようなときは、悩み続けるよりも実際にSQLを実行してみて「理屈より体感」で理解を進めることをおすすめします
本書でも紹介しましたが、Oracle FreeSQL(https://freesql.com)を使うと、環境を準備する苦労なしにOracleのSQLを実行できます。ぜひ活用してみてください。
なお、Q3に回答した理解しづらいトピックについては、本書でできる限り丁寧な独自の説明を用意していますので、こちらもぜひ活用してください。
また、試験合格の観点では、消去法を用いて、正答を選択できるようにすることが重要です。そのためには、本書に記載された問題を解くときに、それぞれの選択肢が正解である理由、不正解である理由を「自分の言葉で説明できる」ようにすることをおすすめしています。これは、誤った選択肢と正しい選択肢を選択するときの役に立ちます。加えて、「自分が本質を理解できているかどうか?」をチェックする基準にもなります。選択肢の理解があいまいだと、自分の言葉で説明することはできませんから。
本書を活用した効果的な学習方法
Q5. 試験合格に向けた、本書の効果的な活用方法を教えてください。
「試験勉強が得意な人はたいてい知っていること」ですが、試験合格の近道は過去問または模擬問題を繰り返し解いて、理解することです。
本書には、試験で出題される問題を想定した章末の練習問題と最終章の模擬試験が用意されていますから、これらの問題に正しく回答できることを学習のターゲットにしてください。
そして、練習問題と模擬試験を時間の許す限り、繰り返し解いて理解を深めてください。私は、試験に臨む自社の若手エンジニアに対して、「これらの問題を最低でも3回は解くこと!」と指導しています。
本書には、丁寧に書き上げた解説編があり、これももちろん有用なものなのですが、解説を一生懸命読んだあげく、練習問題と模擬試験を十分な回数解いていないのでは本末転倒です。くれぐれも、章末の練習問題と最終章の模擬試験に正答できることがターゲットであることを忘れないようにしてください。 「解説編は練習問題と模擬試験を理解するための補足資料」と考えるぐらいがちょうどよいかもしれません。
Silver SQL 26aiを目指す方へ
Q6. Silver SQL 26aiの取得を目指す方へ、メッセージをお願いします。
SQLは、1970年代の誕生から半世紀以上にわたり使われ続けている、極めて重要で普遍的な技術です。データ活用がビジネスの成否を分ける現代において、SQLはすべてのITエンジニアにとって「必須の共通言語」と言えます。
本試験『Silver SQL 26ai』の学習を通して得られる知識は、単なる資格対策にとどまらず、実務の現場で正しく効率的なSQLを書くための確固たる基礎となります。「SQLにまだ自信が持てない」と感じている方にこそ、ぜひ挑戦していただきたい資格です。
本書は、みなさんを最短ルートで合格へと導くために執筆しました。ぜひ本書をフルに活用して効率的に学び、Silver SQL 26aiの合格、そして一歩秀でたエンジニアへの足がかりを築いてください。
Silver SQL 26aiは、SQLの基礎を体系的に学び、データベースを扱うための土台を身につけることができる資格です。
これから受験を予定されている方は、新しく刊行された「黒本」を活用しながら、学習に取り組んでみてはいかがでしょうか。
書籍情報
オラクルマスター教科書 Silver SQL 26ai Oracle AI Database 26ai SQL Associate(試験番号 1Z0-171)
著者:株式会社コーソル 渡部亮太、伊藤大悟、舛井智行
監修:日本オラクル株式会社
発行:翔泳社
https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798195926
著者プロフィール
渡部 亮太 (わたべ りょうた)氏
株式会社コーソル
Oracle Database製品サポートに従事したのち、現在は企画/技術広報業務およびコーソル全体の技術力向上活動を行う。講演および執筆実績多数。福岡在住。
日本で6人しかいない Oracle ACE Pro(Oracle Database)の1人。Japan Oracle User Group(JPOUG)代表。ORACLE MASTER Platinum Oracle Database 11g、12c、2019保有。
