先日5月17日にOracle Heath Sciences Connect 2023 Tokyoを開催しました。イベントレポートをお届けします。
Health Sciences Connect 2023 Tokyo開催概要
日時:2023年5月17日(水)13:00~
場所:オラクル青山センター
参加費用:無料
参加対象:医薬品の開発、安全性、疫学、IT部門の方々。製薬企業・CRO・アカデミアなど。
Topics:
- RWD/RWE(リアルワールドデータ・リアルワールドエビデンス)の利活用
- DCTのベストプラクティス
- 臨床研究のデーターフローの自動化
- Oracle×Cernerにより変わる臨床試験の未来
Oracle Health Sciencesはオラクルのお客様や業界のソートリーダーによるセッションをご提供する年次イベントで、かつて米国でOracle Industry Connectとして開催していたインダストリー合同イベントを新たに2019年からライフサイエンスに特化し、お客様事例や業界のアップデートを中心とした大規模イベントです。
今年は、変化し続ける臨床開発に対し、AI、クラウド、臨床開発を変革し効率化を実現するソリューションやその更なる進化、また電子カルテベンダー大手のCernerを買収したオラクルの戦略等について紹介するとともに、業界の専門家を招き今後のリアルワールドデータの活用についてディカッションをしました。
今回のイベントを通して、特にRWD/RWEの期待の高まっていることを改めて実感しました。また、COVID-19の影響で長らくF2Fのイベントは控えてきましたが、今回は3年ぶりにイベントを会場で開催し、F2Fでのコミュニケーション、オンラインにはない臨場感のあるセッション、活気あるネットワーキングが実現され、参加された多くの方にご好評頂けました。

イベントハイライト
【リアルワールドデータ・リアルワールドエビデンス】
- RWDのグローバル規制動向のセッション、またパネルディスカッションの冒頭でリアルワールドデータの活用における21st Cures Act, Darwin EU等のUS/EUの取り組み・規制の動向をご説明しました。また、いくつかのCase StudyでどのようにRWDを活用したのか、そのポイントについてご紹介しました。
- パネルディスカッションでは、東京大学の小出先生、中外製薬株式会社の青木様、Cerner EnvizaのPatricia Medinaをパネリストに迎え、日本とグローバルのリアルワールドデータの活用状況(5/17イベント当日に改正次世代医療基盤法が成立しました)、RWDのデータの質について(クセが強いなど、分かり易い表現でご説明頂きました)、RWDのメリットについてディスカッションを進めました。
- パネルディスカッションの最後には、これからRWDを使ってみるためのアドバイスをパネリストの皆様から頂きました。是非録画をご覧いただき、皆様のRWDの活用の一歩を進めるのにお役立てください。

【臨床試験のデジタルデータフロー】
- 臨床試験におけるデータフローの自動化を通じて臨床試験のセットアップを効率化するというTransCelerate BioPharma Inc.のDigital Data Flow InitiativeのDDF Connectathon ( https://transcelerate.github.io/ddf-home/ ) に、オラクルはNurocore(Meta Data Repository:プロトコールの情報・デザインを電子的に管理するシステム)と協力してパイロットテストに参加し、データフローのデジタル化の効果を証明しました。
- オープンなプラットフォームであるオラクルのClinical Oneを使うことで、上流工程で作成されたデジタルプロトコールを活用し自動でEDCのセットアップができることを証明しました。
- なぜ、そしてどのように効率化を実現できたのか、セッション録画にてご確認ください。
【DCTベストプラクティス】
- DCT企業であるObvioHealthがオラクルと連携してどのように速く試験を行い、十分な数の被験者をリクルート・リテインをし、安全にデータを管理することが出来るのか、またDCT実施に際し重要なポイントを事例と合わせて紹介しました。
【Oracle&Cernerにより変わる臨床試験の未来、Driving Success with Oracle】
- One Open Platform. One data Foundation;プラットフォームがオープンであること、基礎はデータでデータ基盤が単一であること、これがオラクルのシステムです。APIを実装し、様々な異なるシステムが我々のプラットフォームと一緒に活用されるのを前提としています。オラクルはアプリケーションだけでなくインフラ(OCI: Oracle Cloud Infrastructure))も持っており、ワンストップでお客様にサービスを提供することが可能です。オラクルは、臨床試験のプロセスを最初から最後まで支援する包括的なクリニカルプラットフォームを提供しております。
- 米国有数の電子カルテベンダCerner買収により、オラクルは日本の人口に匹敵する1億300万人以上の患者データを持つヘルスケア企業になりました。数か月分のヒストリではない長年の蓄積されたデータを保有し、今後、臨床試験のフィージビリティ、オミックス、バイオマーカーの探索などの可能性が広がっています。
- 新しいモダリティ、新しいデータフロー、AIの開発、臨床研究が転換期を迎えています。オラクルは20年の業界経験を持つ専門家からなるGCoE (Global Center of Excellence)という組織を立ち上げ、無料のコンサルテーションを行います。まずは専門家に活用してみませんか。動画にてコンサルを行う専門家達とプロジェクトをご紹介しています。
ご参加いただいた方のフィードバックを一部ご紹介します。
「RWDに関しても新たな情報を得られてよかった。ありがとうございました。まずはさわってみなければ!と思います。」
「個人情報保護との関連等も聞くことができて良かった (RWD)。今後日本でもデータリンケージができるようになるとのことで、期待できそうだと思った。」
「RWDの動向がわかり有益なセミナー開催ありがとうございました。」
「パネリストの方々の私見が非常にしっくりくる考え方であり、理解しやすく、現場で参加でき、非常に有意義でした。」
「最新の日本の法規制についても紹介いただき大変参考になりました。」
「CDISCのTranscelerateとのdigital data flowは、試験の開始から終了まで標準化された構造として有益であり、システムを利用した具体的な活用をご紹介していただきありがとうございました。」
「大変有意義なイベントでした。参考になる情報が多く、ありがたかったです。」
「久しぶりのリアル開催ということでコンテンツも興味深かったですが楽しめました。ありがとうございます。」
「久しぶりのF2Fでどのような方が参加されているか刺激を頂き集中して参加できてよかったです。ありがとうございました。」
ご参加いただきました皆様、どうもありがとうございました!
各セッションの録画はこちらからご覧いただけます。
イベントに参加できなかった方、また再度見返したい方、是非ご覧ください。
1: The Future is now: Oracle & Cerner’s Vision for Clinical Trials(Oracle *Cernerにより変わる臨床試験の未来) <英語>
Ivan Aranicki, VP International Sales, Oracle Health Sciences
2: Transformational Initiatives: Driving Success with Oracle(臨床試験全体のプロセスの変革) <英語>
Ivan Aranicki, VP International Sales, Oracle Health Sciences
3: Streamlining Clinical Research: The Power of Automated Data Flow(臨床研究を効率化する:自動化されたデータフローがもたらす力) <日本語>
相馬 聡, Solution Director, Oracle Health Sciences
4: Unlocking the Potential of DCT: Best Practices and Lessons Learned(DCTの可能性を引き出す:ベストプラクティスとレッスンラーニング) <英語>
Scott Dixon, Chief Commercial Officer, ObvioHealth
5: Innovating with Real World Data: Overview of Global Regulatory Trends(RWDを活用してイノベーションを起こす:RWDのグローバル規制動向) <日本語>
菊池 亜実, Senior Sales Consultant, Oracle Health Sciences
6: Utilization of RWD/RWE: The Evolving Landscape of Regulators, Dat, and Usecase(RWD/RWEの活用と展望) <日本語・英語(字幕あり)>
[Panel Presentation, Panelist] Patricia Medina, GM Medical Intelligence, RWE Data & Analytics, Cerner Enviza
[Panelist] 小出 大介 様, 東京大学大学院 医学系研究科 生物統計情報学講座 特任教授
[Panelist] 青木 事成 様, 中外製薬株式会社 医薬安全性本部・薬剤疫学プロフェッショナル
[Facilitator] 相馬 聡, Solution Director, Oracle Health Sciences
各スライドの資料は下記よりダウンロードいただけます。
※Oracle Communityへの登録が必要です。
[17th May] Health Sciences Connect 2023 Tokyo — Oracle | GBUs
何かご不明点等ございましたら、下記までご連絡ください。
オラクルライフサイエンス イベント事務局
hsgbu-oracle_jp@oracle.com
