金曜日 2 19, 2016

SPARC の暗号化処理ハードウェアの稼働状況を観察する方法

はじめに

SPARC M7 チップ には暗号化処理のハードウェアアクセラレータが搭載されています。このブログエントリーでは、CPU 内蔵の暗号化命令が利用されていることを観察する方法をご紹介します。この記事は Eric Reid による ブログ記事 の翻訳版です。

翻訳文

最近このブログで SPARC M7 チップ内蔵の暗号化機能の素晴らしさについて紹介してきました。実際に Oracle のパートナーさまのソフトウェアでも活用例が出てきています。ある時、読者の方から「自分の動かしているソフトウェアで暗号化機能が使われているかどうか確認するにはどうしたら良いのか?」という質問をいただきました。とても良い質問です。2012 年に ダン・アンダーソン が書いた「SPARC T4 の暗号化機能が使われているかを確認する方法 」を最新情報にアップデートしたいと思います。

SPARC T4 の当時は、CPU の暗号化機能へのアクセスはユーザランドからの関数呼び出しで実現されていましたので、DTrace を使って稼働状況を観察することができました。その後、Solaris 11 の暗号化フレームワークでは、より直接的に SPARC の暗号化命令を使用するように実装が改善されました。この変更は OpenSSL など多くのソフトウェアに影響が及ぶものでした。以前に比べて綺麗な実装となった一方で、暗号化機能の稼働状況を DTrace で観察することは難しくなりました。

その代わりに cpustatcputrack コマンドを使うことができます。

cpustat と cputrack は CPU のパフォーマンス・カウンターにアクセスするコマンドです。これらを使って SPARC の暗号化機能のカウンターに記録された実行回数を読み出すことができます。

SPARC T4 以降の CPU と Solaris 11 では以下のように実行できます。

# # シングルソケットの SPARC T4 サーバで実行した例
#
# # 全プロセス、全 CPU からの暗号化命令の呼び出し回数を 1 秒分表示
# cpustat –c pic0=Instr_FGU_crypto 1 1
  time cpu event      pic0
1.021    0 tick         5
1.021    1 tick         5
1.021    2 tick         5
1.021    3 tick        11
1.010    4 tick         5
1.014    5 tick         5
1.016    6 tick        11
1.010    7 tick         5
1.016    8 tick       106
1.019    9 tick       358
1.004   10 tick        22
1.003   11 tick        54
1.021   12 tick        25
1.014   13 tick       203
1.006   14 tick        10
1.019   15 tick       385
1.008   16 tick      2652
1.006   17 tick        15
1.009   18 tick        20
1.006   19 tick       195
1.011   20 tick        15
1.019   21 tick        83
1.015   22 tick        49
1.021   23 tick       206
1.020   24 tick       485
1.019   25 tick        10
1.021   26 tick        10
1.021   27 tick       471
1.014   28 tick      1396
1.021   29 tick        10
1.018   30 tick        26
1.012   31 tick        10
1.021   32 total     6868
# # 全プロセスからの暗号化命令の実行回数を CPU ソケット単位で表示
# cpustat –c pic0=Instr_FGU_crypto –A soc 1 1
time soc event      pic0
1.014    0 tick      7218
1.014  256 total     7218
# # プロセス ID 10221 のプロセスが暗号化命令を呼び出した回数をファイルに出力
# cputrack –c pic0=Instr_FGU_crypto –p 10221 –o outputfile

ノート 1 : Oracle VM for SPARC (LDoms) のバージョン 3.2 より前のリリースでは、このコマンドをゲストドメイン内で実行することはできません。バージョン 3.2 以降では perf-counters プロパティを設定することでゲストドメインからのアクセスを許可することができます。

ノート 2 : Solaris 11 のデフォルトでは、非大域ゾーンからこれらのコマンドを実行することは許可されていません。limitpriv="default,cpu_cpu" を設定することで変更できます。

これで CPU による暗号化処理がどのくらい使用されているかを観察することができるようになりました。もう少し直感的に測定できるように、相対的な使用回数を表示する bash のスクリプトを作成してみました。ご自由にお使いください。以下がスクリプトのソースコードと使用例です(SPARC M7 で実行しました)。

# cat crypto_histo.bash
#! /bin/bash

while (true); do
    echo `cpustat  -c pic0=Instr_FGU_crypto -A soc 1 1 | \
        grep total | \
        awk '{
            num=4*int(log($NF)/log(10));
            hist="";
            for (i=0; i<num; i++) hist=hist"=";
            print hist
        }'`
done
#
# スクリプトを起動し、別ウィンドウから "openssl speed -evp AES-192-CBC" を実行
# ./crypto_histo.bash
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SPARC に内蔵されたの暗号化処理ハードウェアは、常時有効になっており、驚くほど高速で、容易に観察可能です。

月曜日 7 02, 2012

Oracle VM Server for SPARC (旧称 LDoms) 2.2 リリース!

SPARC T シリーズサーバーで利用できるファームウェアベースのハイパーバイザー型仮想化ソフトウェアである Oracle VM Server for SPARC の最新バージョン 2.2 がリリースされました! OVM for SPARC 2.2 は前バージョン同様に、UltraSPARC T2, T2+, SPARC T3, SPARC T4 プロセッサが搭載される SPARC T シリーズサーバーにて利用可能です!

OVM for SPARC 2.2 は 2012 年 5 月 24 日にリリースが発表されたのですが、このときには Oracle Solaris 10 版のみが実際に利用可能でした。 Oracle Solaris 11 版は、SRU8.5 に含まれてリリースされることになったため、その利用は 6 月 22 日の SRU8.5 のリリースを待たなければいけませんでした。 ついに Solaris 10, Solaris 11 とも OVM for SPARC 2.2 が利用可能となりましたので、その新機能を (OTN のウェブサイト(英語)マニュアル (Release Note)にも紹介がありますが) 本 Blog にて簡単に紹介したいと思います。
  • SR-IOV サポート
    • 1つの物理 I/O インタフェースを仮想的に複数のゲストドメインへ割当てることが可能です。OVM for SPARC 2.2 の場合、まずはネットワークインタフェースで利用可能になります。同じことは、OVM for SPARC のもつ、vsw と vnet で構成する仮想ネットワークでも可能ですが、SR-IOV を使うことで、CPU やハイパーバイザソフトウェアのオーバーヘッドなしで I/O を実行できるところが魅力となります。
    • 現時点では制御ドメインとして Solaris 11 が必要、サポートされる NIC としては SPARC T3/T4 サーバーラインナップのオンボードネットワークポートおよび 10Gb Ethernet カード ((X)1109A-Z, (X)1110A-Z, (X)4871A-Z)) となります。
  • 異なる CPU を搭載するシステム間でのライブマイグレーションのサポート
    • Oracle VM Server for SPARC 2.1 でライブマイグレーションがサポートされましたが、このときは同じ種類かつ同じ周波数の CPU を搭載するシステムでのみサポートという制限事項がありました。今回 OVM for SPARC 2.2 では、この制限を取り除く機構が実装されました。ドメインに対して cpu-arch プロパティが用意され、generic に設定したときにゲストドメインが CPU タイプに依存しないマイグレーションを実行できるようになります。
    •  Solaris 11 がゲストドメインとして構成されている場合にこの機能がサポートされます。
  • 仮想ネットワークの Rx Dring モードのサポート
    • ドメインのプロパティとして extended-mapin-space を on にすると、さらなる LDC 共有メモリスペースを使用することで、仮想ネットワークのパフォーマンスとスケーラビリティを向上させます。
    •  こちらは Solaris 10 8/11 (Update 10) および Solaris 11 で利用可能です。
以下は、前バージョンの OVM for SPARC 2.1 でもパッチや SRU を適用することで可能なものでしたが、OVM for SPARC 2.2 のリリースのタイミングで改めて紹介されています。
  • 名前付き CPU コアおよびメモリーブロックの割当
    • この機能により管理者が明示的にこのコアをゲストドメインに割当てる、ということや、この物理メモリアドレスからどれだけのサイズをゲストドメインに割当てる、ということが可能になりました。これは上級者向けの機能ということになります。
    •  この機能は Solaris 11 SRU4 の OVM for SPARC 2.1 から追加された機能です。
    •  この機能は制御ドメインが Solaris 11 の場合にのみ利用可能です。
  •  CPU threading モード
    • UltraSPARC T2 以降の CPU は、コアあたり 8 CPU thread が動作しますが、ドメインに対する CPU threading モードを max-ipc に設定することで コアあたり 1 thread でのみ動作するようにすることができます。これは基本的に SPARC T4 CPU 向けに使用する機能として実装されました。
    • この機能は Solaris 10 の OVM for SPARC 2.1 に対して Patch ID 147507-01 以降のパッチを適用することでサポートされた機能です。Solaris 11 の場合には SRU4 以降の OVM for SPARC 2.1 からサポートということになっています。
最後に、OVM for SPARC は 昨年(2011年) 12 月に Oracle ソフトウェアのライセンスにおいて Hard Partitioning ライセンスとしてみなされ、その場合の構成方法がホワイトペーパーとしてリリースされましたが、OVM for SPARC 2.2 では、CPU のコア全体の割当を ldm set-core/add-core でできるようになっているため、それをベースにマニュアル (管理ガイド) 内に記載され、これも改めてこのリリースの最新情報としてリストされています。

月曜日 4 02, 2012

SPARC SuperCluster T4-4 日本上陸!

SPARC SuperCluster T4-4 がついに Oracle Solution Center Tokyo に到着しました!今回はその搬入風景を Pillar Axiom 600 の項と同様、紹介したいと思います。


トラックから今まさに SPARC SuperCluster T4-4 が運び出されるようとしています。


Oracle Solution Center Tokyo へ運び入れ、そしてビニールをとりはずし...


位置を調整し、ついに設置完了です。

今後 SPARC SuperCluster T4-4 を利用した POC (Proof of Concept) がここ日本で可能となりますので、是非ご利用いただければと思います!と、その前に SPARC SuperCluster T4-4 導入により何がうれしいの?という疑問をもたれた本 blog をお読みの方...是非 4月4日から開催される Oracle OpenWorld Tokyo 2012 にご来場ください。
  • 4/5(木) ゼネラルセッション G2-01 「ビッグデータ&クラウド時代を勝ち抜くITプラットフォーム戦略」(11:50 - 13:20)@ベルサール六本木
  • 4/5(木) S2-42 「最新UNIX統合プラットフォーム - SPARC SuperCluster」 (16:30 - 17:15)@グランドハイアット東京
  • 4/5(木) S2-53 「Oracle E-Business Suiteのパフォーマンスと可用性を最大化し、 導入/運用コストを劇的に削減する最新のシステム基盤”SPARC SuperCluster”」(17:40 - 18:25)@グランドハイアット東京
また、グランドハイアット東京には展示ブースがありますので、そちらにも是非お立ち寄りください! これは絶対見逃せません!!

Oracle OpenWorld Tokyo 2012 お申込み URL
http://www.oracle.com/openworld/jp-ja/index.html
招待コードは 7264 を記載してお申し込みください。

日曜日 4 01, 2012

SPARC T4 モーメンタム: SPARC T4 サーバーでいいんです!!



 昨年 2011 年 9 月に SPARC T4 プロセッサとそれを搭載した SPARC T4 サーバーラインナップが発表され、更に 2011年 10月に出荷が開始され早くも半年が過ぎようとしています。

 正確な数をお伝えすることはできませんが、SPARC T4 サーバーシリーズもおかげさまでワールドワイドで順調に出荷台数を伸ばしており、これをお読みになられている方の中にも既に SPARC T4 プロセッサならびに SPARC T4 サーバーの素晴らしさを実際に体感されている方もいらしゃると思います。

 そのような状況の中、更に追い風な事として、4/4, 4/5, 4/6 と 3日間、ここ東京で Oracle OpenWorld Tokyo 2012 が開催されます。



 Oracle OpenWorld Tokyo 2012 では Oracle のサーバー&ストレージおよび Oracle Solaris の開発部門トップのジョン・ファウラーを筆頭に SPARC&Solaris のキーパーソンが多数来日し、SPARC&Solaris の現状ならびに将来についての最新情報を聞ける絶好のチャンスですので、システムズ製品にご興味のある方は是非、会場に足を運んでいただきたいと思います。

Oracle OpenWorld Tokyo 2012 お申込み URL
http://www.oracle.com/openworld/jp-ja/index.html
招待コードは 7264 を記載してお申し込みください。


 そこで、Oracle OpenWorld Tokyo 2012 を直前に控えてという状況ですので、ここでもう一度、SPARC T4 プロセッサ のおさらいしておきたいと思います。

 SPARC T4 プロセッサは従来の SPARC T3 プロセッサのコア(S2コア)をスクラッチから設計し直した全く新しいプロセッサコア(S3コア)を持つオラクル社の最新プロセッサです。

 しかしながら、" T " という冠が付いている関係なのか(?)、どうしても SPARC T1/T2/T3 プロセッサの得意としていた大量データー同時並列処理能力(スループット性能)特性に比重を置いた従来のイメージばかりが先行して、


<お客様>


「SPARC T4 プロセッサのシングルスレッド性能って本当に早いんですか?」

「SPARC T4 プロセッサってDB等のミドルウェアや高速バックアップの用途で使えるんですか?」



というお客様からのご質問が多く、


<私>


「各種ベンチマーク測定結果から、シングルスレッド性能が要求される用途でも問題ございません」

「従来の SPARC T3 プロセッサが得意とするスループット性能もスレッドあたり2倍に高速になっています」



という説明を、何度もお客様先やセミナー等でご説明させていただいたのをつい先日のことのように思い出されます。

 最近、こういった問い合わせも SPARC T4 サーバーの出荷台数が増えるに従って、受ける機会が減ってきていることから、SPARC T4 プロセッサならびに SPARC T4 サーバーの素晴らしさが実際にお客様やパートナー様に認知されてきていると確信しています。

 繰り返しになりますが、


 T4 プロセッサのシングルスレッド性能は弊社 SPARC サーバープロダクトラインにおいて現時点でトップレベルの領域です。更に、マルチスレッド性能は従来同様に折紙つきの素晴らしいパフォーマンス&スケーラビリティです。

 既に、各種パフォーマンス測定結果が公開され、多数のワールドレコードを達成しており、見ていただければ分かる通り、WebベースアプリケーションからDBアプリケーションまで幅広くお使いいただける素晴らしいサーバーとなっています。

(各種ベンチマーク測定結果)


 前置きはこのくらいにして SPARC T4 プロセッサの特徴について具体的にまとめてみたいと思います。

 < T4 プロセッサの概要 >
  •  次世代 SPARC コア(S3コア)の登場
    • x5倍のシングルスレッドパフォーマンス向上
    • x2倍のスレッドスループットパフォーマンス向上
  •  Crypto (暗号化機能)のパフォーマンス向上
  •  データーベースアプリケーションに対するハードウェア/ソフトウェアの最適化策の組み込み
  •  グルーレスな 1, 2,& 4 ソケットプロセッサ構成


 < T4 プロセッサ マイクログラフ >
  •  8x SPARC S3 コア (64スレッド/チップ)
  •  4MB 共有 L3 キャッシュ (8バンク/16ウェイ)
  •  8x9 クロスバー
  •  4x DDR3 メモリーコントローラー @6.4Gbps
  •  6x コヒーレンシーリンク @9.6Gbps
  •  2x8 PCIe 2.0 (5GTS)
  •  2x10Gb XAUI イーサーネット


 < S3コアブロックダイアグラム >
  •  ALU : Arithmetic Logic Unit
  •  BRU : Branch Logic Unit
  •  FGU : Flouting-point Graphics Unit
  •  IRF : Integer Register File
  •  FRF : Flouting-point Register File
  •  WRF : Working Register File
  •  MMU : Memory Management Unit
  •  LSU : Load Store Unit
  •  Crypto(SPU) : Streaming Processing Unit
  •  TRU : Trap Logic Unit


< S3コアオーバービュー >
  •  高クロック
  •  8スレッド/コア
  •  二重発行命令
  •  Out-of-Order 実行
  •  16ステージインテジャーパイプライン
  •  ダイナミックスレッディング
  •  ハードウェアプリフェッチ
  •  新分岐予測機構
  •  ストアパイプライン
  •  64エントリ ITLB と 128エントリ DTLB
  •  64KB 4ウェイ L1 インストラクションキャッシュ
  •  128KB 8ウェイ コア単位 L2 キャッシュ


 < SPARC T4 コアパイプライン vs SPARC T3 コアパイプライン >
  •  SPARC T4 プロセッサパイプライン上の Out-Of-Order ステージ
    •  Pick ステージの前まで In-Order 実行
    •  Pick ステージから Commit ステージまでが Out-Of-Order 実行
    •  Commit ステージから In-Order 実行


 < SPARC T4 ダイナミックスレッド >
  •  シングルスレッドモードvsマルチスレッドモードといったようなモードビットは存在しない
  •  各サイクルごとにActiveなスレッドに動的にリソースを割り当てる
  •  ヘテロジーニアスワークロードのスループットの向上
  •  全体的なアプリケーションスケールの改善


 < SPARC T4vsT1/T2/T3 パフォーマンス >
  •  SPARC T4 サーバー
    •  SPARC T3 サーバーが得意としていたWebアプリケーションも得意
    •  DBやバックアップといったシングルスレッドアプリケーションも得意



 上記の内容からも分かる通り、SPARC T4 プロセッサ&Solaris の組み合わせはあらゆる処理(アプリケーション)に順応できるサーバー製品になっていますので、是非一度、お試しいただき、その素晴らしさを体感していただければと思います!!。




< Oracle OpenWorld Tokyo 2012 展示会場について >

 最後に、Oracle OpenWorld Tokyo 2012 ではグランドハイアット東京にて、SPARC T4 サーバーならびにストレージプロダクトの実機を 4/4, 4/5, 4/6 の 3日間展示しています。説明員も配置されますので実機を見ながら詳細をご確認いただくことが可能ですので、各セッションの間の空き時間等を利用して是非お越しいただければと思います。



展示会場に関するインフォメーション URL
http://www.oracle.com/openworld/jp-ja/exhibit/index.html


木曜日 3 29, 2012

SPARC T4 サーバー省電力機能

節電や電力消費をおさえるといったことが関心事となる昨今、劇的な性能向上を果たし、現在非常に注目が集めている SPARC T4 サーバーでも省電力機能が利用可能です。設定は非常に簡単。T4 サーバーのもつ SP(Service Processor) である ILOM から
-> set /SP/powermgmt policy=elastic 
とするだけ。実は通常サーバー出荷時には電力モードがパフォーマンスモードと呼ばれるモードで届くのですが、上記コマンドによりそれを節電モードとするエラスティックモードへと変更します。ILOM の /SYS/VPS/history/0 からサーバーの消費電力を確認できるのですが、下記は実際に SPARC T4-1 で OS のみが動作しているときにパフォーマンスモードからエラスティックモードにした場合の時間経過と消費電力値の推移です。表示は 日付 時刻 = 消費電力値(W)のようにリストされています。
        Mar 26 12:04:54 = 294
        Mar 26 12:03:53 = 292
        Mar 26 12:02:53 = 292
        Mar 26 12:01:53 = 293
        Mar 26 12:00:53 = 292
        Mar 26 11:59:53 = 293
        Mar 26 11:58:54 = 293
        Mar 26 11:57:54 = 294
        Mar 26 11:56:54 = 293 
        Mar 26 11:55:54 = 348 <** エラスティックモードにしたこのあたりから消費電力が落ちはじめる
        Mar 26 11:54:54 = 379
        Mar 26 11:53:54 = 380
        Mar 26 11:52:54 = 381
        Mar 26 11:51:54 = 380
        Mar 26 11:50:54 = 379
        Mar 26 11:49:54 = 381 
エラスティックモードにしただけであっさり約 90W の節電となりました!

ふと psrinfo コマンドでプロセッサを確認すると...
# psrinfo
0       on-line   since 03/23/2012 17:39:28
1       on-line   since 03/26/2012 20:53:56 
通常 SPARC T4-1 サーバーの場合、8 コアで、コアあたり 8 CPU スレッドをもつ SPARC T4 CPU が 1 ソケット搭載されているので、psrinfo コマンドからは 64 CPU として OS から確認できるはずなのですが、ここではなんと 2 CPU にしか見えていません!

そうなんです、エラスティックモードにすると、節電のために使用されていない無用なコアやスレッドは自動的に無効化してくれるのです。その他にもユーザーからは確認できないのですが、使われていないメモリもディープアイドルモードと呼ぶ節電モードに勝手になり、その他、CPU クロックサイクルのスキップといったことまで自動的に行います。その結果として、上記のように消費電力を削減します。つまり、サーバーを使わないときは徹底的に電力を使わないようにする機能です。もちろん、上記のように 2 CPU しか動いていない状態でサーバーに負荷がかかってきたときには、自動的に CPU 数は増えてそのワークロードに対応していきます。例えば、サーバーの利用頻度が著しく下がる時間帯があるような利用形態の場合には、その際に自動的に節電されるので、とても便利ですし、サーバー台数が多い場合には電力コスト削減に寄与できそうです。

この省電力機能は、実は SPARC T4 サーバーがデフォルトでもつ Oracle VM Server for SPARC (OVM for SPARC) と呼ばれるハイパーバイザー型のサーバ仮想化機能を通して実装されています。したがって、この機能の詳細は Oracle VM Server for SPARC のマニュアル、管理ガイド 第10章 リソースの管理 - 電源管理の使用 に記載されています。また、最近、英文にはなりますが、OTN に How to Use the Power Management Controls on SPARC Servers という記事が掲載されておりこちらがより詳細に語られています。

さて、省電力機能だけでなく、SPARC T4 サーバーの価値を、まもなく開催される Oracle OpenWorld Tokyo 2012 でさらに理解を深めてはいかがでしょうか? オラクルのハードウェア開発部門のトップであるジョン・ファウラーが以下のセッションで登壇します!
  • 4/4(水) 基調講演 K1-01「ENGINEERED FOR INNOVATION 技術の融合が、世界を変える。」(9:00-11:15)
  • 4/5(木) ゼネラルセッション G2-01 「ビッグデータ&クラウド時代を勝ち抜くITプラットフォーム戦略」(11:50 - 13:20)
これは絶対見逃せません!!

Oracle OpenWorld Tokyo 2012 お申込み URL
http://www.oracle.com/openworld/jp-ja/index.html
招待コードは 7264 を記載してお申し込みください。

水曜日 3 21, 2012

Oracle/Sun の技術を結集 - SPARC SuperCluster T4-4

SPARC SuperCluster T4-4 をご存知でしょうか?

SPARC SuperCluster は 2010年12月にラリー・エリソンによりそのコンセプトが発表され、 2011 年 9 月に SPARC T4 サーバーシリーズとともに SPARC SuperCluster T4-4 としてリリースが発表されました。SPARC SuperCluster は、汎用エンジニアド・システムとしてラインナップされ、劇的な性能向上をとげた SPARC T4 CPU を 4 台搭載する SPARC T4-4 をコンピュートノードとして、同じエンジニアド・システムの、データベースの最高性能を求めた Exadata のキーコンポーネントである Oracle Exadata Storage Server が利用でき、ミドルウェアや Java の最高性能を求めた Exalogic のキーコンポーネントである Exalogic Software を構成して利用することができます。それに加えて Solaris 10 または 11 をサポートする一般的なアプリケーションも、この SPARC SuperCluster に 搭載して使用することを可能としています。

以下の搭載製品群をご覧いただくとわかるように、SPARC SuperCluster は Oracle/Sun の技術を結集させた製品であることがご理解いただけるのではないでしょうか。
  • SPARC SuperCluster のハードウェア構成概要
    • 2(Half Rack 時) or 4(Full Rack 時) x SPARC T4-4 サーバー
    • 3 (Half Rack 時) or 6 (Full Rack 時) x Exadata Storage Server X2-2
    • 1 x ZFS Storage Appliance 7320 クラスタ構成
    • 3 x Sun DataCenter InfiniBand Switch 36
    • 1 x Ethernet Management Switch
    • 42U Rack (2 x PDU)
  • SPARC SuperCluster にて利用可能なソフトウェア
    • OS: Oracle Solaris 11 および 10
    • 仮想化: Oracle VM Server for SPARC および Oracle Solaris Zones
    • 管理: Oracle Enterprise Manager Ops Center および Grid Control
    • クラスタリング: Oracle Solaris Cluster および Oracle Clusterware
    • データベース: Oracle データベース 11g R2 (11.2.0.3) およびその他データベース
    • ミドルウェア: Exalogic Software とともに Oracle WebLogic Server, Coherence
    • アプリケーション: Oracle Solaris 11 および 10 にてサポートされる Oracle もしくは ISV、カスタマアプリケーション
SPARC SuperCluster はエンジニアド・システムのため、仮想環境を各ワークロードに対し どのように設計するかといった非常に複雑で製品知識を必要とされる点について、事前に オラクルのエンジニアによって十分に考えぬかれ、オラクルによってサポートされテストされた 最適な構成をお客様に提供することになります。その結果として、高性能なシステムを 迅速に導入することが可能となっています。

SPARC SuperCluster には関しては、本ブログにて、その詳細を今後話題にしていきたいと 思いますが、もっと早く SuperCluster について把握されたい方は、Oracle OpenWorld Tokyo 2012 の講演にご参加いただくことをお勧めします!

4 月 5 日にベルサール六本木またはグランドハイアット東京を会場とする Oracle OpenWorld Tokyo 2012 の以下のセッションでは SPARC SuperCluster の技術面だけではなく、ビジネス面 やその利点など幅広く話があります。
  • 4/5(木) ゼネラルセッション G2-01 「ビッグデータ&クラウド時代を勝ち抜くITプラットフォーム戦略」(11:50 - 13:20)
  • 4/5(木) S2-42 「最新UNIX統合プラットフォーム - SPARC SuperCluster」 (16:30 - 17:15)
  • 4/5(木) S2-53 「Oracle E-Business Suiteのパフォーマンスと可用性を最大化し、 導入/運用コストを劇的に削減する最新のシステム基盤”SPARC SuperCluster”」(17:40 - 18:25)
これは絶対見逃せません!!

Oracle OpenWorld Tokyo 2012 お申込み URL
http://www.oracle.com/openworld/jp-ja/index.html
招待コードは 7264 を記載してお申し込みください。

水曜日 3 14, 2012

リック・ヘザリントン サイン入り SPARC T4 CPU チップ



昨年(2011年)12月の話になりますが、「SPARC T4 ディープ・ダイブ~ここだけで聞ける詳細情報~」 というセミナーが開催されました。このセミナーでは SPARC T4 CPU の開発責任者のリック・ヘザリントンが来日し登壇しました。写真は、リック本人からこのセミナーの際にいただきましたサイン入り SPARC T4 CPU になります!
  • SPARC T4 CPU の仕様
    • 8 個の SPARC V9 S3 コア 64 スレッド (1コアあたり8スレッド)
    • クロック周波数: 2.85GHz および 3.0GHz
    • コアあたり暗号ストリーム処理ユニット搭載
    • コアあたり 16KB のデータ・キャッシュと 16KB の命令キャッシュ
    • コアあたり 128KB L2 キャッシュ
    • コア共有の 4MB L3 キャッシュ
    • CPU に 2 x メモリコントローラーユニット内蔵 (1 CPU あたり最大 16 DDR3 DIMM メモリをサポート)
    • CPU に 2 x 10Gb Ethernet ネットワークインタフェースユニット内蔵
    • CPU に 2 x PCI Express Generation 2 インタフェース内蔵
    • プロセステクノロジー: 40nm
    • ダイサイズ: 403mm2
日本で、プロセッサを開発している本人から直接その話を聞けるというのは本当にまたとない貴重な機会でした。このような本社開発部門の人間から次はいつ話が聞けるのだろうかと思っていましたが、そのような機会はわりと早めにやってきました! そうです、来月開催される Oracle OpenWorld Tokyo 2012 では、Oracle のサーバー&ストレージ、および Oracle Solaris の開発部門トップのジョン・ファウラーが来日して講演を行います! これは絶対見逃せません!!

ジョン・ファウラーが登場するセッションは...
  • 4/4(水) 基調講演 K1-01 「ENGINEERED FOR INNOVATION 技術の融合が、世界を変える。」 (9:00 - 11:15)
  • 4/5(木) ゼネラルセッション G2-01 「ビッグデータ&クラウド時代を勝ち抜くITプラットフォーム戦略」(11:50 - 13:20)
Oracle OpenWorld Tokyo 2012 お申込み URL
http://www.oracle.com/openworld/jp-ja/index.html
招待コードは 7264 を記載してお申し込みください。

月曜日 3 12, 2012

SPARC T4 CPU の劇的な性能向上

昨年 2011 年 9 月に SPARC T4 CPU とそれを搭載した SPARC T4 サーバーラインナップが発表されました。

過去 SPARC T シリーズといえば、マルチコアかつマルチスレッドで比較的軽いワークロード を大量に処理することを得意としていました。したがって、用途としては、Web 層や アプリケーション層での利用が想定されていました。しかしながら、今度の SPARC T4 は これまでの SPARC T シリーズの傾向とは異なるようです。引き続きマルチコアかつマルチスレッドでありながら、現代の高性能 CPU コアには あたりまえとされるアウトオブオーダー実行、二重命令発行、ハードウェア・プリフェッチ 等といった機能に加えて、さらにダイナミック・スレッディングと呼ばれる SPARC T4 ならではの機能を搭載しています。この結果 SPARC T3 CPU と比較して、シングルスレッド 性能が 5 倍に、浮動小数点演算の性能が 7 倍に向上し、Web 層、アプリケーション層だけ でなく、データベース層での OLTP やバッチ処理といったワークロードにも幅広く対応可能 としてます。 SPARC T4 CPU およびそのサーバーラインナップについては、今後本ブログでも 序々に紹介していくことになると思います。

この SPARC T4 の性能向上を感じてもらうには、やはり実機を使用して実感してもらうこと が一番ですが、なかなかそういった機会にめぐまれない場合には、やはりベンチマーク 結果もその性能向上をご理解いただくための一助になるのではないでしょうか。オラクルは SPARC T4 に対する各種ベンチマーク結果をホームページで公開をしています。さらにその詳細は BestPerf ブログ においても(どちらも英語ですが)公開していますので、是非チェックしてみてください。

さて、このオラクルのサーバ&ストレージのベンチマークを実施、そして BestPerf ブログ による詳細の公開は、オラクルのストラテジック・アプリケーション・エンジニアリングと 呼ばれる部門においてなされていますが、なんと Oracle OpenWorld Tokyo 2012 には、この グループをリードするシニア・ディレクタのブラッド・カーライルが来日し、 「世界新記録を次々と達成する本人が語る Oracle DatabaseをSPARC/Solarisで 高性能かつ高いセキュリティで構築するノウハウ」というタイトルで講演を 行うとのこと! SPARC/Solaris の性能に関してご興味のある方には、これは絶対見逃せません!!

Oracle OpenWorld Tokyo 2012
http://www.oracle.com/openworld/jp-ja/index.html
ブラッド・カーライルのセッションは 4/6(金) Develop D3-13 (14:00 - 14:45) 六本木アカデミーヒルズ49 にて。
招待コードは 7264 を記載してお申し込みください。
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