Sun ZFS Storage Appliance の 2011.1 ファームウェアの新機能の一つになりますが、今回のリリースから筐体内でレプリケーションを構成することができるようになりました。
スナップショット/クローンの機能との違いは、簡単にいうと
- スナップショット/クローンは元のデータのポイントインタイムコピーで、一瞬で作成でき容量としては差分しか消費しませんが、元のデータだけを削除することはできません
- レプリケーションは複製を作るため、初期のコピーには容量に応じた時間が必要で、元データと同じように容量を消費しますが、元データを削除しても独立して残しておくことが可能です。更新は従来のレプリケーションと同様、差分のアップデートを手動やスケジュール管理ですることができます。
となります。
回転数の異なるHDDを使ってデータのライフサイクルを考えた運用をしたり、HDDの世代交代に合わせてデータマイグレーションを行ったりといったことにも使える、便利な機能だと思います。
設定方法は至って簡単で、従来からある Remote Replication の設定と手順は全く一緒で、Target にループバックアドレスを設定するだけです。
Simulator を使った例を以下に紹介します。
まず、Service -> Remote Replication タブから、レプリケーションの設定を開きます

このように、すんなり構成できます。2010.Q3までのファームウェアでは構成できませんでした。

Project のレプリケーション設定画面です。ここはいつも通りで、Target に先ほど設定した"local"という名前が選択されています。

マニュアルでレプリケーションを実施したところです。ソースとターゲットが両方表示されています。画面上方にもレプリケーションが完了したログがでています。

以上、今までレプリケーションを使っていた方でも初めて使う方でも、簡単にセットアップできます。