イルカが飛ぶのを手助けする

Sun が MySQL を買収という話は, (某社による某社の買収とは違って) まったくの寝耳に水だったから, 超びっくりした. あまりにびっくりしたので, 今朝新大阪に向かう新幹線の車中で Jonathan のエントリをざっくり訳してみた. 手元に辞書のたぐいが無かったのでかなり適当かもしれないし (とくに 「第二に...」 のくだりは自信ゼロ), たぶんそのうちプロ翻訳者による公式和訳が出ると思うけど (ひと月後くらいかも), よろしければどうぞ.

Helping Dolphins Fly

わたしたちは本日ビッグ・ニュースを発表した. ひとつは第二四半期の業績の暫定結果, そしてもうひとつ重要なのが, MySQL AB を買収するということである.

もし今四半期の業績の詳細に興味があれば, 電話会議を聴いてもらいたい (sun.com を参照). もちろん, 正式な結果は 1 月 24 日に発表する予定である.

しかし, 本日もっとも大きなニュースは... わたしたちが LAMP の M に 10 億ドルを出すということだ. 業界関係者の方であれば, これがどういう意味をもつかおわかりいただけることだろう. わたしたちは MySQL AB を買収する. この企業は MySQL を提供している. そして MySQL は, 世界で最も人気のあるオープンソースのデータベースなのだ.

数週間前, わたしがある顧客とのイベントについて書いたことをご記憶だろうか. そのイベントにおいて, わたしたちは世界的に注目されている Web 企業たちから, 彼らが抱えている技術的な課題について話を伺った. 同時にそのイベントには大手 IT 企業, そしてその CIO の方々にも参加していただき, 二日間同じ時間を過ごし, 彼らのビジョンとめざす方向についてお聞かせいただいた.

どちらの顧客層も, わたしたちがここ数年で得た知見を裏づけるものであった. それは MySQL が, 今日の開発者がネットワーク・サービスを創る上での, 最も人気のあるプラットフォームであるということだ. Facebook, Google, Sina.com から銀行, 通信会社に至るまで, アーキテクトは性能, 生産性, 革新性を追求する上で, MySQL を選択しているのだ. そしてそれは, 高校や大学でも, スタートアップ企業でも, ハイ・パフォーマンス・コンピューティングの研究機関でも, Global 2000 でも. MySQL の広まりは地球的規模であり, とどまることはない. 彼らは巨大な Web 経済圏の泉の, まさに起源なのである.

しかしわたしが指摘した通り, そのイベントでは同時に矛盾することも耳にした. スタートアップ企業の CTO や Web 企業は, フリー / オープンソースではない製品の使用を禁止している. 最適化と迅速な問題解決を実現するために, 彼らはソースコードへのアクセス権を求めており, かつ必要としているからだ (しかし一方, もしサポートに十分な価値を認めることができれば, 彼らは喜んで対価を支払う). ひるがえって, もっとトラディショナルな CIO は, 商業サポートが得られない製品の使用を禁止している. 彼らは Sun のようなベンダを信頼し, ミッション・クリティカルな基盤をグローバルに管理させることに満足しているのである.

このような状況において, MySQL のような製品は興味深いポジションにある. それらの製品はすべての Web 企業にとって, 間違いなく基盤の一部分である. そして一般的な企業 (自動車, 金融, 銀行, 小売など) もまた MySQL を使っているけれども, 彼らの多くは, ミッション・クリティカルなグローバル・サポートを提供する Fortune 500 ベンダの出現を待っているのだ.

そこで, わたしたちは今日何を発表するのか? MySQL の買収に加えて, MySQL 市場への新たなグローバル・サポートの提供を明らかにするのだ. わたしたちはコミュニティに投資し, 同時に市場に投資する. これにより, 業界を次の段階, すなわちプロプライエタリなテクノロジからオープンな Web プラットフォームへと, 移行を加速するのである.

良いことに, Sun はすでに MySQL の成功の根本であるビジネス・モデルにコミットしている. 彼らの成功とは, まず最初はユーザと開発者のコミュニティの成長に投資し, その後で, 対価を支払うことにやぶさかではない顧客に対して魅力的な (ロックインではない) 商業サポートを創ることによってもたらされた. 過去数年にわたり, わたしたちは数百万ライセンスを配布し, フリー・ソフトウェアの世界でも最大規模のコミュニティの構築に投資してきている. それは Java から ZFS, そして Lustre から Glassfish, NetBeans, さらに OpenOffice.org から OpenSolaris まで, 根気強く投資と貢献の両方を行なっている. フリーでオープンなソフトウェアは, Sun の生活様式となったのだ. MySQL のやりかたも同じように, 彼らのコミュニティ・プラットフォームの驚くべき広まりを牽引しており, 過去 10 年で 1 億を越えるダウンロードをもたらしている. MySQL のユーザは, Sun の顧客と同様に, MySQL をすべてのメジャーな OS 上で稼働させている. Linux, Windows, Solaris, そして Mac. さらにそれは IBM, Intel, AMD, Dell, Sun, HP といった, すべてのメジャーなシステム・プラットフォームを使って.

偶然ではないが, これらの企業はまさしく Sun が OEM 契約をむすんだ企業なのだ. よって, MySQL を Sun のエコシステムと販売チャネルに統合することは非常にやりやすい.

そして, わたしたちはこの新たな機会をどうやって活かしていくのか? いくつかの基本的な方法がある.

わたしたちは Sun のプラットフォームでの MySQL の最適化に取り組んできたという, 歴史的な経緯がある. それは初期の Oracle に対してわたしたちが行なってきたように, Sun のパフォーマンス・エンジニアリング部隊が MySQL 側の担当者と席を並べて (バーチャルな意味で), コミュニティ内で, ZFS や DTrace (これらは Oracle 時代には無かったけど) のようなテクノロジを活用し, Sakila を検証していくことになるだろう. そこには, そのほかの LAMP スタック (memcached や php から, MySQL に関係する広範な ISV コミュニティに至るまで) も一緒に. MySQL はすでに, さまざまなベンチマークにおいて性能的にリーダーである. わたしたちはこのパフォーマンス・リーダーシップを, 目についたすべてのアプリケーション (そして Sun だけではなくすべてのベンダのハードウェア・プラットフォームに. さらに Linux, Solaris, Windows, とにかくすべて) のディフォルトにするつもりだ. 技術的な観点から言えば, Falcon は間違いなく Niagara 上でさえずりを聞かせてくれるだろう... 夢のような組み合わせについて語ろうではないか.

第二に, わたしは社内チームに, 契約完了に先立ち, 公正な商取引について交渉するよう求めた. これによりわたしたちは, MySQL へのグローバル・エンタープライズ・サポートを提供できるようになる. プロプライエタリなデータベースに対して提供されるミッション・クリティカル・サポートと同様のサポート内容を求める一般的な企業が, MySQL を使う場合にも同じように心の平安を得られるのだ. このことは彼ら企業に対し, 新たな選択肢と市場競争のある世界をもたらす. 先に述べたが, 過去何年にもわたって顧客がわたしたちに求めている事項をひとつ選ぶとすれば, それはデータベース市場におけるさらなる革新であった. そして今, わたしたちはその要求に応えるポジションにいるのである.

第三に, わたしたちはとてつもなく魅力的なプラットフォームの提供を発表する. それは Lustre と ZFS の成功を活用し, 新たなシステム・プラットフォーム (新しい 48TB Thumper や 64 スレッドの Niagara2 マシンのような) とともに, 目玉が飛び出るほど優れた対価格パフォーマンスをもたらすものである. 最終的には, このような製品を顧客は望んでいるのだ. 本物の価値があり, グローバルなサポートを受けることができて, 品質と性能の伴った製品を. もっとも重要なことは, MySQL のパートナーはわたしたちのソリューションとその展開に関しての要となるということである. Solaris や Java でわたしたちが行なってきたように, マーケットを広げることで ISV の成功がさらに拡大するよう, わたしたちは一生懸命やっていくことになる. これまで数十年かけて構築した広範なパートナー・ポートフォリオは, 今では顧客が Sun に対して認識する価値の, 重要な要素となっている. そしてそれは MySQL でも同様であると, わたしたちは理解している.

そして最後に, この買収は学術コミュニティへの Sun の新たな投資の契機となるであろう. なぜ大学か? わたしたちは全世界でのオープンソース・ソフトウェアの開発への投資を継続して行なっているが, ほぼすべての道がアカデミックな環境につながっていることは明白である. そして (業界の一員たる) わたしたちが, その樹木の根元に水をやるときがきたのだ. 教育にコミットする, と口先で言うだけではなく, われわれは行動で証明していく. 60 日以内に Greg が, インターネットに関する工学を発展させるための, 新たなグローバルな研究奨学制度を発表する. (このブログや, Greg のブログにて今後お伝えする.)

さて, なぜこのことがインターネットにとって重要なのか? いままで, どのプラットフォーム・ベンダも, インターネットのための完全にオープンソースなオペレーティング・システムのコアとなる要素を組み上げることをしていなかったのだ. またいずれの企業も, リーダー的な位置にあるプロプライエタリな OS の包括的な代替品を出してこなかったのである. この買収によって, わたしたちはそれを成し遂げたつもりだ. Sun を Web の中心に, そして Web 経済圏のための高性能なプラットフォームを提供する最高のプロバイダとして位置づける. 対象はスタートアップ企業や Web 2.0 企業から, 政府機関や一般的な企業まで. このことは Sun のみならず, グローバルなフリ���・ソフトウェア・コミ��ニティや世界中のパートナー, お客様においても, ���てつもないポテンシャルを生むことになる. 至るところに機会が生まれるのである.

MySQL のみなさん (社員の方々だけではなく MySQL のお客様やパートナーも), ようこそ. わたしたちは, みなさんに加わっていただくことに大変興奮しています. この買収が, インターネットの新たな時代の始まりをつづることになるのです.

M という頭文字から.

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