X

News, tips, partners, and perspectives for the Oracle Solaris operating system

LDoms ゲストドメインを Solaris Cluster ノードとしてサポート

Guest Author
昨年末、LDoms I/O ドメインでの Solaris Cluster サポートをこのブログエントリで発表しました。その際、LDoms ゲストドメインのサポートについても少し触れました。予想よりも少し時間がかかってしまいましたが、SC マーケティング部門が Solaris Cluster での LDoms ゲストドメインサポートを発表したことをここにお知らせいたします。
ところで、ここでいう "サポート" とはどういう意味でしょうか。それは、Solaris を実行するマシン上で LDoms ゲストドメインを作成できることを意味します。そしてゲストドメイン内に SC ソフトウェア (このブログの後半に記載の特定のバージョンとパッチ情報のもの) をインストールすることで、そのゲストドメインをクラスタノードとして扱えるようになり、ゲストドメイン内で SC ソフトウェアを仮想デバイスと連携させることができることを意味します。技術知識が豊富な方は、これを聞いていくつかの疑問を抱かれたのではないでしょうか。たとえば、SC と仮想デバイスとの連携方法はどうなっているか、これらのデバイスを SC に認識させるためにすべきことは何か、あるいは、SC を LDoms ゲストドメインで構成する方法と非仮想化環境との違いは何か、などの疑問です。個々の概要については、次をお読みください。

  • 共有ストレージデバイス (複数のクラスタノードからアクセス可能なもの) の場合、仮想デバイスは完全な SCSI LUN に基づいていなければなりません。つまり、ファイル、スライス、ボリュームに基づいたものは使用できません。データの整合性を確保するために SC はストレージデバイスの高度な機能を必要としており、これらの機能は完全な SCSI LUN に基づいた仮想ストレージデバイスでのみ利用可能であるため、このような制限が課されます。
  • ゲストドメインの OS イメージインストールなどでは、1 つのクラスタノードのみからアクセスされるような共有されていないストレージを使用する必要がある場合があります。このような使用では、I/O ドメイン内のファイルに基づいた仮想デバイスを含め、あらゆる種類の仮想デバイスを使用できます。ただし、そのような仮想デバイスについては、同期されるように構成してください。操作方法の詳細については、LDoms のマニュアルおよびリリースノートを参照してください。現行 (2008 年 7 月現在) では、/etc/system ファイルをエクスポートする I/O ドメインでは、/etc/system ファイルに "set vds:vd_file_write_flags = 0" を追加する必要があります。Cluster は一部のキー構成情報を /etc/cluster 内のルートファイルシステムに格納し、この場所に書き込まれる情報はディスクに同期的に書き込まれると見なすため、この操作が必要になります。ゲストドメインのルートファイルシステムが I/O ドメインのファイルに記述されている場合、ルートファイルシステムが同期されるためにはこの設定が必要です。
  • NAS などのネットワークベースのストレージをゲストドメイン内から使用できます。詳細については、クラスタサポートマトリクスを参照してください。LDoms ゲストドメインでこのサポートが変更されることはありません。
  • クラスタプライベートインターコネクトの場合、LDoms 仮想デバイス "vnet" を問題なく使用できますが、そのデバイスの対応する仮想スイッチにはオプション "mode=sc" の指定が必要です。そのため、ゲストドメイン内のクラスタプライベートインターコネクトに使用する仮想スイッチを作成する際は、ldm サブコマンドの add-vsw に対し、コマンドラインで "mode=sc" 引数を追加してください。このオプションを使用すると、I/O ドメインで Cluster ハートビートパケット用の高速パスが有効になります。これにより、I/O ドメイン内の Cluster ハートビートパケットとアプリケーションネットワークパケットがリソースを取り合うことがなくなります。その結果、高負荷の状況での Cluster ハートビートの信頼性が大きく改善され、連携するアプリケーションに安定したクラスタメンバーシップを提供することができます。ただし、I/O ドメインおよびゲストドメインのいずれでも、システムで予期されるアプリケーション負荷に合わせてサーバーリソースを調整する際に、適切な技術的措置を講じる必要がある点に注意してください。
  • 今回の発表によると、『SC リリースノート』に明記されている場合を除き、非仮想化環境でサポートされる Solaris Cluster のすべての機能が LDoms ゲストドメインでサポートされます。LDoms 自体に起因する制限がいくつかあります。たとえば、仮想ネットワークに対するジャンボフレームサポートがないことや、ゲストドメイン内での IPMP によるリンクベースのエラー検出がないことなどが挙げられます。現在提供されていない機能についても常時改善が加えられているため、サポートの制限については、LDoms のマニュアルおよびリリースノートを確認するようにしてください。
  • LDoms ゲストドメインおよび SC での特定のアプリケーションのサポートについては、ISV にお問い合わせください。LDoms ゲストドメインでのアプリケーションサポートの改善は常時行われているため、頻繁に確認してください。
  • ソフトウェアバージョンの必要条件。LDoms ゲストドメインと、ゲストドメインに仮想デバイスをエクスポートする I/O ドメインの両方で、LDoms_1.0.3 以降、S10U5 とパッチ 137111-01、137042-01、138042-02、138056-01、および最新パッチが必要です。LDoms ゲストドメインでは、パッチ 126105-15 以降を適用した Solaris Cluster SC32U1 (3.2 2/08) が必要です。
  • LDoms ゲストドメインの SC ライセンスは、I/O ドメインのライセンスモデルと同じです。物理サーバーに配備するゲストドメインや I/O ドメインの数に関係なく、基本的には、物理サーバーに対する料金をお支払いいただきます。

  • これについては、LDoms ゲストドメインでの SC の配備方法の概要で説明しています。そのほかの情報およびサンプル構成については、『SC リリースノート』を参照してください。仮想化空間技術全体が非常に速いペースで進化しており、新しい開発が次々になされています。このブログページにブックマークを設定し、頻繁にアクセスして Solaris Cluster が仮想化空間についてどのような進化を遂げているか確認してください。

    ありがとうございました。

    Ashutosh Tripathi

    Solaris Cluster エンジニアリング

    Be the first to comment

    Comments ( 0 )
    Please enter your name.Please provide a valid email address.Please enter a comment.CAPTCHA challenge response provided was incorrect. Please try again.