平野さんにインタビュー! (Interview with KHirano!)

今日はちょっと趣向を変えて...OpenSolaris のローカリゼーション (地域化)・国際化への貢献第一号として「参加方法」と「開発プロセス」を翻訳してくだ
さった Kazunari Hirano さん (以降、Khirano さんと呼びます) に、コミュニティーの楽しさ、今後の課題などについてお話を伺ってみたので、そのときの模様を紹介します。

平野さん


事前にメールでいくつか質問をして回答してもらい、その後、会議電話を使って OpenSolaris Community Manager の Jim Grisanzio (以降 Jim) と私 (斎藤 玲子、以降 Reiko) と KHiranoさんで、英語と日本語を交えながらいろんな話をしました。


まずはメールでのやりとりから...


1. 翻訳が完成するまでのプロセス (Sun とのやりとりを含む) は、いかがでしたか ?


「CA (Contributor Agreement)」の経験があるので、問題は感じませんでした。Sun のグローバリゼーションチームのみなさんが、しっかりサポートしてくれたことも大きいです。


2. 貢献するためのプロセスを改善するには、どうすればいいと思いますか ?


私は問題を感じなかったので、具体的には...。他の人はどうなんだろう。みんなの意見を聞いてみるのがいいと思います。私としては貢献を募るには、以下のようなことを継続的に、そして繰り返し発信していく必要があると思っています。


a. 貢献できる対象は何か

b. どうやって貢献すれうばいいか

c. 何についてどのようにサポートを得られるか


この観点から、スターターキットの翻訳、特に、「参加方法」と「開発プロセス」のドキュメントが重要だと感じました。


3. コミュニティー活動の中で、どのようなことを楽しい、または、苦しいと感じますか ?


他の貢献者、開発者、メーリングリストの購読者、Sun のグローバリゼーションチームの人達から「ありがとう」と感謝してもらったり、励ましのコメントを貰えることが嬉しいです。それと、自分の翻訳が Web 上に公開されることに、やりがいを感じます。


4. OpenSolaris のコミュニティーに参加してみて、製品・コミュニティーへの印象は変わりましたか ?


いいえ、変わっていません。OpenSolaris は製品もコミュニティーもまだ始まったばかりで、これから開発・発展が進んでいくと思っています。今後も貢献をしていきたいです。

5. OpenSolaris のコミュニティー活動に参画していく上で、言葉 (言語) の問題を感じますか ?


はい、英語はバリア (障壁) だと感じます。でも、コミュニケーションの促進剤でもあります。コミュニティー活動の要はコミュニケーションです。コミュニケーションにはモチベーション (動機) が欠かせません。OpenSolarisコミュニティに参加する人のモチベーションは、すばらしいオペレーティングシステムを広めることで世の中の役に立ちたいということになるでしょうか。

英語はバリアですがモチベーションの高い人は自分で英語を勉強したり他の人に翻訳を頼んだりして、なんとかコミュニケーションをとろうとします。翻訳は英語というバリアを低くし、コミュニケーションを助けるものだと思います。
以下は、電話でのやりとりです。インタビュー形式でまとめてみました。


Jim: OpenSolaris のほかに、OpenOffice.org で活動しているということですが、活動歴は何年ぐらいですか ?


Khirano: 4 年ほどです。現在OpenOffice.orgのコミュニティーカウンシル (http://council.openoffice.org) でコミュニティー貢献者副代表 (CCR Deputy) をやっています。


Jim: ブログを教えてもらいましたが、英語で書いていますね。これは、とても興味深い。日本ではあまり見かけないのですが、英語で書いているのはどうして?


Khirano: 世界に向かって日本でやっていることを発信したかったから。日本やアジアの文化を世界の中間に知ってもらいたかったからです。なかなか続けるのは難しくて、このごろは書いていないんですが...  元々は、日本での OpenOffice.org の活動が、あまり他の言語のコミュニティーに知られていないので、紹介するために書き始めました。


OpenOffice.org には中国語プロジェクト、韓国語プロジェクト、日本語プロジェクトが共通の問題に取り組む CJK チームというのがありますが、そのコーディネータもしています。


Jim: CJK ? それは、それぞれの頭文字をとったもの ?


Khirano: はい、そうです。Chinese の C、Japanese の J、Korean の K です。


Jim: どういう活動をするのですか ?


Khirano: 中国語、韓国語、日本語では文章を縦に書いたり、文字にマルチバイトのコードを使ったりします。ハンブルグ (ドイツ) の OpenOffice.org 開発チームに私たちが共通して抱える問題を正しく伝えるために、みんなで CJK 共通の問題をまとめ�����り、解決方法を話し合ったり、という活動をしています。


Jim: なるほど! OpenSolaris でも、そういったグループを作ると面白いかもしれません。では次に、コミュニティー一般についての質問です。コミュニティーのリーダーには、どんな人が適していると思いますか ?


Khirano: そうですね。やはりモチベーションが高い人ではないでしょうか。Jim のモチベーションはなんですか ?


Jim: 自由 ! 会社組織からの自由、表現する自由、誰かにチャンスを与える自由、自分がチャンスを生かす自由... それこそが、コミュニティーの神髄だと思う。


Khirano: Reiko さんは ?


Reiko: 私は...チームワーク。チームの中でプレーすること。チームメンバーを助けること。助けてもらうこと。誰かの役に立っていると実感できることかな。


KHirano: 私は、世界平和
(笑)。人を助けることがモチベーションです。人それぞれですが、とにかく強い動機を持っていて、自分の夢を語れる人がリーダーに向いていると思います。
それから、グループを組織する力のある人。でもその前に、いろんな場所に出かけて行って、メンバーになる人と会って、そこで信頼感を与えられる人かな。ちゃんと目を見て話して、コミュニケーションをとって。


Jim: そうなんだ! 驚き。


Reiko: えっ、どうして ?


Jim: アメリカでは、全然違うなぁ。まずはメーリングリストでコミュニケーションを始めて、その中でリーダーシップを発揮してその地位を確立するっていうのは、よくあることだよ。もちろん会ってみると、また雰囲気はぐっと変わるけどね。だから、会った方がいいけど、会わなくてもリーダーシップはとれる。


Reiko: そうなんだ...びっくり。私はやっぱり、どんな人かなって、ちょっと気になったりする。


Khirano: OpenSolarisのコミュニティーに貢献してみようって思ったのは、OpenOffice.orgのローカリゼーションの仕事で Reiko さんに会う機会があったからだし、OpenOffice.org のベルリンカンファレンス (2004年) で OpenOffice.org ローカリゼーションプロジェクトの Co-lead だった Young
Joo Son (現在は Pintask)
さんと Open Language Tools (OLT) の開発者だった Tim Foster さんに会ったから、っていうのが大きいです。会ってみてこの人なら信頼できるって思ったので、この人たちといっしょに仕事をやってみようかなと思いました。


Reiko: (光栄です〜)


Khirano: そもそもの動機という点で言えば、私が OpenSolaris コミュニティーに参加しようと思ったのは、OpenOffice.org で活動していて、新しいオープンソースプロジェクトや新しいライセンスに興味があったからです。また、日本 Sun ユーザーグループのメンバーだったころ、セミナーなど通じて Sun の方やSolarisのエキスパードの方から Solaris
のすごさを教えていただきました。OpenSolarisが発足したとき私はブログにこう書きました。「http://openoffice.exblog.jp/2021927/

      OpenSolarisがオープンした。

      私もサイトに登録した。

      CDDLを一目でわかるようにお願いしよう。

      インストーラの改善をお願いしよう。

      Knoppixのインストーラのようになったら良いとおもう。

      そうしたら多くの人がSolarisを使って"zone"のすごさを体験できる。」


Reiko: そうだったんですね。ありがとうございます。

Jim: では次の質問。日本のコミュニティーを活発にしていくには、どうすればいいと思いますか ?


KHirano: うーん、難しい質問ですね。


Reiko: 日本の文化なのかもしれないけど、まったく新しいものを自分で始めて冒険していくっていうことより、まず何か形があってそれを元に、どんどん活動を推し進めてオリジナリティーを出していくっていうのが、日本人は得意のような気がする。 誰もやったことのない新しいことを始めるのって、勇気がいるよね。


KHirano: そうですね。でもきっと、興味のある人はいっぱいいると思います。これまでは自分だけでその興味あるものを楽しんできたから、グループで何かをすることに不慣れなだけじゃないかな。そういう人たちが経験を経て、活動範囲を広げていって、コミュニティーに参加するんじゃないかと思います。コミュニティーのメンバーとしては、そういう人たちに対する受け入れ体制もしっかりしておかないといけないなって思います。


Reiko: やり方を教えてあげるっていうこと ?


Khirano: そうです。OpenSolaris で何ができるか。どうすれば OpenSolaris に参加できるか。OpenSolarisはどんなサポートをしてくれるか。そういう情報がないと、参加をためらうでしょう。


Jim: そういう人たちは、どうやったら集まってくれるかな。たとえば、Linux や Ruby
のコミュニティーみたいに、英語あり日本語ありで活発にディスカッションがされていて...という雰囲気にするには、どうすればいいんだろう。


Khirano: 人が集まるイベントを作るといいと思う。また、大学生など若い世代に声をかけていくことも重要ですよね。社会人は忙しいから、なかなかまとまった時間がとれないし、活動範囲も決まってくるけど、学生のうちは自由度が高いから。Google Summer of Code に OpenSolaris が参加する、あるいはOpenSolaris でそんなイベントをやってみるのは、どうですか?


Jim/Reiko: ふむふむ..


Reiko: 私ね、ときどき思うんだけど、Sun
の社員がコミュニティーに対して、または、その中で活動するのは、どんな印象なんだろうって。お金儲けのためにやってるんだろうって、白い目で見られるのかしら...と思ったり。


Khirano: 確かに、会社の名前がメールアドレスにあると目立ちますね。ちゃんと説明してわかってもらうように努力する必要はあると思う。でも、とりあえず何か活動をするには、発信する人が必要だから、Sun の人でも誰でも、何でもいいから、先頭にたって発言していって欲しいという気持ちもあります。


Jim: 英語でコミュニケーションをとることについては、どうだろう。


Khirano/Reiko: やっぱり、最初は勇気がいりますね。


Khirano: でも、言いたいことがある人はいっぱいいると思うから、そういう人たちに「きっかけ」を与える意味でも、Sun の人が英語でもたくさん発言して、問いかけをして、コミュニケーションもして、取り組む姿勢を見せていくというのが大事なんじゃないかな。だって聞いてみないことには、やろうと思えば英語でも発言しますよっていう人がいるのかどうかも、わからないですよね。


Jim/Reiko: そうですね、何か工夫が必要ですよね。


Jim: IRC ミーティングって、どうですか。そこで英語で発言するっていうのは。


Khirano: それは、嫌でしょうね。


Reiko: あら、ばっさり。キーボードで英語を入力するのが嫌なのかな ?


Khirano: そうですね。次々と流れる英語を読むのもたいへんですが、それに対して自分の意見を英語で打ち込むのは、とっても疲れます(笑)。


Jim: じゃあ日本語でっていうのは?


Khirano: それなら、いいかも。


Jim: 僕は英語で書くけど、みんなは日本語で話して、翻訳できる人がいたらしてくれたり... いろんな言葉で話してみるのって、どうかな。



Khirano/Reiko: そうですね。一度やってみてもいいかもしれない。


Jim: オーケー、企画してみよう。


Khirano: OpenSolarisのドキュメントに翻訳で貢献して、それに対してコメントをもらったり、感謝をいただいたりするのは、とても楽しい。いろいろな方とのチームワークでより良いものを作っていくのは本当にエキサイティングです。そんなことも含め、開発最前線の話などをIRCで話せるといいですね。


Reiko: KHirano さん、ありがとうございました。コミュニティーを立ち上げたり活性化させたりするために必要なことが、おぼろげながら、わかってきたように思います。まずは率先して発言・行動ですね。色々と機会を作っていきますので、これからも、どうぞよろしくお願いします。

English: This time, I will not translate my blog, but place link to Jim's blog writing about the same topic later. Let's see what he finds interesting...

Now, here Jim's one -- Contributor Interview with Kazunari Hirano

投稿されたコメント:

コメント
コメントは無効になっています。
About

user13133135

Search

Archives
« 4月 2014
  
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
   
       
今日
Bookmarks