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  • February 25, 2020

もしもみなみんがDBをクラウドで動かしてみたら 第17回 課金と停止について - Autonomous Database/DBCS/ExaCS

Eriko Minamino
Solution Engineer

もしもみなみんがDBをクラウドで動かしてみたら 連載Indexページ

※本記事は2020/02/25時点のものになります

みなさん、こんにちは。

今回のテーマは、Oracle Cloud上でOracle DatabaseのPaaSサービスを利用する際に気になる、課金周りや環境の停止についてです。関連するよく聞かれることとして、「利用していない間は課金を抑えたいのですが、停止すると課金は止まりますか?」「スケーリングでOCPUを0にするのと、環境の『停止』は何が違うのですか」などがあります。実は、サービスによってこのあたりの動作や意味合いが変わってきます。そこを深堀すべく、今回はOracle Database のPaaS全サービス、Autonomous Database – Shared Infrastructure/Dedicated Infrastructure、Database Cloud Service- Virtual Machine/Bare Metal、Exadata Cloud Serviceを対象に解説していきます。

※本記事の内容は記事執筆時の情報となります。課金周りの最新情報はこちらのドキュメントをご確認ください。
・Oracle PaaS and IaaS Universal Credits Service Descriptions 英語版
・Oracle Cloud Infrastructure ドキュメント 英語版 / 日本語版
 

各サービスの課金単位

各サービスを利用する上で、サービスごとに課金の対象や考え方が異なってきます。まずは、各サービスごとの課金に関わるコンポーネントについてまとめます。

Database Cloud Service - Virtual Machine (DBCS-VM)

VMのコンピュート部分は、エディションごとにOCPU単価が異なり、利用するシェイプでOCPU数が決まります。メモリやネットワーク帯域幅などもシェイプ毎に決まります。コンピュート部分とは別に、ローカル・ストレージとしてBlock Volumeが利用されます。このBlock Volumeには、S/W用の領域(/u01=約200GB)+データベース利用領域(ASMのDATAディスク・グループとRECOディスク・グループ)が含まれます。課金対象のサイズは、データベース利用領域のサイズ(利用可能なストレージ)として選択するサイズではなく、Total Storage(総ストレージ)のサイズになるのでご注意ください。また、データベースの自動バックアップ用の領域としてObject Storageが利用されるので、ここも含めて考えましょう。

・Oracle Cloud Infrastructure ドキュメント 英語 / 日本語
価格ページ 

Database Cloud Service- Bare Metal (DBCS-BM)

DBCS-BMは、VM同様エディションごとにOCPU単価が決まっていますが、シェイプではなく追加キャパシティとして指定する値で課金対象のOCPU数が決まります。インフラ部分はシェイプで固定になります。なお、DBCS-BMのインフラ部分にはデフォルトで2 OCPU分が含まれます。データベースの自動バックアップ用の領域には、Object Storageが利用されます。

・Oracle Cloud Infrastructure ドキュメント 英語 / 日本語
価格ページ 

Exadata Cloud Service (ExaCS)    

ExaCSは、有効なOCPUとして指定している数がOCPU課金対象となります。このOCPUを有効にする対象は、ノード毎ではなくクラスタ全体に対して有効にするOCPUになります。例えば、コンピュートが2台作られるQuarterやBaseシェイプで"24"とした場合には、1コンピュートあたり12が割り当てられます。ストレージなどInfrastructure部分は、ExaCSのシェイプの選択で決まります。データベースの自動バックアップ用の領域には、Object Storageが利用されるので、ここも含めて考えましょう。

・Oracle Cloud Infrastructure ドキュメント 英語 / 日本語
価格ページ 
 

Autonomous Database – Shared Infrastructure (ADB-S)

Autonomous Data Warehouse(ADW) /Autonomous Transaction Processing(ATP)でおなじみのShared InfrastructureのAutonomous Database(ADB-S)は、有効にするOCPUとして指定している数がOCPU課金対象となります。ストレージ部分は、実利用しているサイズではなくExadata Storageとして利用可能とするサイズが対象となります。データベースの自動バックアップ用の領域はサービス利用料金に含まれるので別途計上はされませんが、手動でバックアップを取得する場合に利用する領域はObject Storageの課金対象となります。

Autonomous Database – Dedicated Infrastructure (ADB-D)

Autonomous Databaseをインフラ占有型で利用可能なDedicated Infrastructure(ADB-D)は、OCPU部分は有効にするOCPUとして指定している数の合計数がOCPU課金対象となります。ストレージなどInfrastructure部分は、利用するシェイプの選択で決まります。データベースの自動バックアップ用の領域はサービス利用料金に含まれるので別途計上はされませんが、手動でバックアップを取得する場合に利用する領域はObject Storageの課金対象となります。

・Oracle Cloud Infrastructure ドキュメント 英語 / 日本語
・Autonomous Data Warehouse 価格ページ / Autonomous Transactional Processing 価格ページ
 

課金を止めるには

・OCPUの課金

OCPUの課金に関しては、その環境に割り当てているOCPU数=利用可能なOCPU数が課金対象となります。課金を止めたいときには、DBCS-VMやAutonomous Databaseは停止することでOCPU課金も停止します。DBCS-BMやExaCSは、OCPUを0にスケールダウンすることでOCPU課金が停止します。

・Database Cloud Service (DBCS)– VMでOCPU課金を停止する場合


・Autonomous DatabaseでOCPU課金を停止する場合

・Exadata Cloud Service(ExaCS)でOCPU課金を停止する場合

 

OCPUの課金を停止している間もストレージ上にはデータが存在=ストレージを利用していることになるので、ストレージ部分の課金は継続します。データをローカル・ストレージに保持していることのメリットは、利用するときにはデータロード不要で起動してすぐにデータを扱える状態にできることだと思います。なおAutonomous Databaseの自動スケーリングの課金の考え方は、第15回 Autonomous Databaseの自動スケーリングを設定してみようをご参照ください。


・ローカルのストレージ/Infrastructureの課金

ストレージ部分は全サービスで共通で、システム(サービス・インスタンス)を作成してから終了するまでは課金が継続されます。そのため、ストレージの課金を止めたいときには終了=環境の削除が必要になります。その際にデータ保持が必要であれば、Object Storageなどのリモート・ストレージにバックアップを取得したり複製環境を残しておくなどして、データの退避を検討する形になります。課金を止めるのではなく抑えるという観点だと、Autonomous Database - Shared Infrastructureの場合は利用状況に応じて必要なストレージ容量を割り当てる=スケールアップ・ダウンが可能なので、ストレージをあまり使っていない状況であれば、スケール・ダウンで減額も可能です。専有型のExaCSDBCS-BMの場合は、利用シェイプによってストレージ含むInfrastructureサイズが決まり、利用可能なリソースが最初から割り当てられる=有効になるので、増減なしの固定で終了時まで課金が継続されます。注意点としては、ExaCSやAutonomous Database - Dedicated Infrastructureは48時間という最低利用期間が設けられているため、48時間未満の利用時間で削除したとしても48時間分は課金が発生します。49時間以降は、利用した分だけ=終了するまでの時間単位での課金になります。
 

停止とOCPUを0にスケールダウンすることとの違いは?

前述したようにOCPUの課金を止める=課金対象外としたい際に、環境の停止で出来るサービスとできないサービスがあります。この違いを一言でいうと、OCPUの割り当て対象がなにかで違います。
 

コンピュートやDB単位でOCPUを割り当てるサービスは、システムを停止することでOCPU課金が止まります。DBシステム全体にOCPUを割り当てるサービスは、割り当てているOCPU数を減らす(0にする)ことで課金が止まります。

たとえばExaCSはOCPUの割り当て対象はDBシステム全体に対してなので、コンソールから停止を実行(ExaCSの場合は1コンピュートの停止)しても課金は継続されるので、課金を停止したい場合には割り当てているOCPU数を減らします。DBCS-VMは、コンピュートに対してOCPUが割り当てられているので、RAC環境で片ノード(コンピュート)を停止すると、そのコンピュートの課金は停止するようになっています。

まとめ

複数サービスをご利用いただいている方だと、今回の内容のようなサービスごとの考え方の違いになれるのは、なかなか難しいかと思います。今回まとめさせていただいたように、Oracle Cloud上のOracle DatabaseのPaaSサービスは提供形態や管理体系などがサービスによって異なるため、課金周りや停止の考え方にもサービス毎に考え方が異なっています。今回の記事が、課金まわりだけでなく、サービス形態の違いを理解するうえでもご参考にしていただければ幸いです。

 

関連リンク

・Oracle PaaS and IaaS Universal Credits Service Descriptions 英語版
・Oracle Cloud Infrastructure ドキュメント 英語版 / 日本語版

もしもみなみんがDBをクラウドで動かしてみたら 連載Indexページ

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