X

A blog about Oracle Technology Network Japan

  • September 24, 2019

Oracle Autonomous Data Warehouse アーキテクチャと戦略:Part1(全3回)

パート1:データ管理にインテリジェンスと自律性を注入

現代のコネクテッドな社会は、データによって命が与えられているとは言わないまでも、データによって牽引されています。信じられないでしょうか。しかし2025年までには、コネクテッドな人のデータ・インタラクション数は少なくとも18秒に1回になると考えられています。つまり1日当たり4,800回のインタラクションということになります。さらにその頃には、生成されるデータの4分の1以上が本質的にリアルタイムになり、その95%以上をリアルタイムのIoTデータが占めることになるでしょう。

こうしたデバイスや、新しいコネクテッドなシステムとのインタラクション・ポイントにより、世界のデータ・フットプリントは間違いなく成長し、2018年の33ゼタバイト(ZB)から2025年には175 ZBになると考えられています。これを基に計算すると、世界のデータの90%はこの2年間で生成されたことになります。また、今後5年間でどれだけのデータが飛躍的に生成されるかを想像すると、その量には目まいがしそうになります。

データドリブン市場を総体的に見てみると、データ管理に関するソリューションは増加の一途をたどり、減速の兆しは一切見えません。生成される膨大なデータを適切に管理するために、ビッグ・データとビジネス・アナリティクス(BDA)に関連するソフトウェアが急速に2大ソフトウェア・カテゴリになりつつあると、IDCは指摘しています。

「このビッグ・データおよびアナリティクスのおもな牽引役となっているのが、エグゼクティブレベルの取り組みと合わせて実施されるデジタル・トランスフォーメーションです。これにより企業は、現在の業務を深く評価することができ、それと同時に、より適切に、より速く、より包括的に、データとそこに関連するアナリティクスやインサイトにアクセスしたいという需要が生まれています」と、IDCのアナリティクス・情報管理を担当するグループ・バイス・プレジデントであるDan Vesset氏は述べています。「こうした需要に対応するため、企業は再構築に着手し、イノベーションの実現と競争力の維持を可能にする最新のテクノロジーへの投資を実施しています」

つまりは、どういうことでしょう。データ量がどんどん増え続け、また複合化され続けていくことは、明日も太陽が昇るのと同じくらい明白です。企業にとっては、そのデータの価値と最適な活用方法を把握することが非常に重要です。またこれは、さまざまなデータタイプを取り込む新しい方法や、それらを賢く処理する方法、またそれらを保護し、その安全性を確保する方法、そして市場に関するより良い意思決定にデータを活かす方法を学ぶことでもあります。データドリブンのソリューションがなければ企業は失速してしまいます。したがって自社が苦労して手にした天然資源であるデータから真の価値を抽出できないような状況は克服しなければなりません。

では、企業がデータドリブンのソリューションに投資しないと、どうなるのでしょう。その結果は、かなり恐ろしいものです。皆さんが好むと好まざるとにかかわらず、企業はこれからもデータを生成していきます。今後1年間でも相当な量を生成することになるでしょう。

そうしたデータには、御社の製品、サービス、ソリューション、顧客といった多数の情報が含まれています。しかし、それらの情報を関連付け、理解するための適切なデータ・エンジンがなければ、データはただそこにあるだけで、企業に必要な事業上の潜在力にはならないでしょう。

データドリブンのソリューションがなければ、競合他社からも市場からもあっという間に見向きもされない存在になってしまいます。業界のトレンドに迅速に反応することも、顧客のニーズを適切に把握することもできず、さらには、より良い意思決定のための信頼できるインサイトを獲得できないために、収益にも重大な影響が及ぶことになってしまうでしょう。

では、データを適切に使用しているか、あるいは適切なデータを使用しているかは、どのように見極めればよいのでしょう。これは、適切なパートナーの力で解決できる部分でもあります。しかしより簡単な方法を探すなら、以下のような非常に基本的な質問を自社に問いかけてみるという選択肢もあります。

1.さまざまなデータ・ポイントをまとめて、ビジネス上のより良い意思決定を行う力が自社にあるか。

2.自社のデータはサイロの中に眠っており、何にも活用されていないのではないか。

3.データ・アナリティクス・エンジンを活用して、市場や顧客、データの相関性を見極める手段が自社にあるか。

4.明確なデータ・ポイントにてビジネスの方向性にインパクトを与えられているか。

5.自社のデータ・ストリームが十分に可視化されているか、もしくはデータは保護もされず、利用されないままになっているのか。

自社のデータ・プラットフォームをコントロールするための最初のステップは、自社にデータ・管理上の課題があるかもしれないことを理解することです。しかし日々大量のデータが生成されている状態で、インテリジェントなデータ処理ソリューションをデザインするのは、いつでも簡単にできるものではありません。

この3パートのシリーズでは、データウェアハウスの世界、自律型データウェアハウスがどのように構築されているか、データおよび自律型データウェアハウスにより効果的なセキュリティ戦略を策定する方法について、検討します。

シンプルなデータ・ストレージとインテリジェントなデータウェアハウスの違い

私たちはデータに依存しており、そこからは情報の処理、保存、活用に関する新しい方法も創出されています。実際、データを単純に保管しておく(シンプルなストレージ)ことにおいても、インテリジェントなデータウェアハウスデータ(ストレージおよびデータの取得プロセスにインテリジェンスが直接統合されている)においても、新しい方法が誕生しています。

  • 従来のシンプルなストレージ:これについては、自社のデータセンターにあるストレージ・アレイを思い浮かべください。もしくは、コロケーションやクラウドにあるストレージ・リポジトリを思い浮かべても構いません。こうした「シンプルな」ストレージ・メカニズムは、文字通り、データのみを保管するものです。これらはレジリエンスが高く、アーカイブ・ストレージも、さらにはオールフラッシュのパフォーマンスも可能です。また今後は、ストレージの活用や、ファイル・タイプ、パフォーマンスやエクスペリエンスの最適化の方法に関する、統計やアナリティクスも備えることになるでしょう。しかしこれらのソリューションでは、たいていの場合、データドリブンのアナリティクスの部分があったとしても最小限度に留まることになると考えられます。つまり、データを保存することにおいては、こうした最良のシステムからメリットを得られるものの、そうしたデータを適用および活用する方法を見つけるためには、やはりデータ・エンジンの力が必要だということです。
  • インテリジェンスドリブンのデータ・ストレージとウェアハウス:これらのシステムについては、従来のストレージやファイル・リポジトリとは異なり、パワフルなデータ取得エンジンと考えることができます。これらはデータを保存できるだけでありません。ERPシステムやクラウド・アプリケーション、バックエンドのデータベースといった、さまざまなデータ・ストリームと接続して、大量のデータを取得し、定量化し、関連付け、処理することもできます。こうしたデータのソースや構造も問いません。また多くのシンプルなストレージ・ソリューションとは異なり、インテリジェンスドリブンのデータウェアハウスは、構造化、非構造化、半構造化などのデータにも対応しています。そうしたデータに対し、パワフルなデータドリブン・ツールを活用して、ビジネス上のより良い意思決定を下すことが可能です。こうしたツールとはつまり、従来のストレージ・メソッドでは不可能であった、パターンやトレンドを見つけられるよう設計されたアプリケーションやサービスを指します。

The New Wave of Database Automation Is Self-Driving

ここに具体例を挙げましょう。データウェアハウスは、データ・アナリティクスやビッグ・データ処理に関連したソリューションと合わせることで、貴重な情報を新たなレベルへと引き上げることができます。パワフルなデータウェアハウス・ソリューションはデータの視覚化にも役立つため、ビジネスや市場に関するより良い意思決定につなげることができます。データウェアハウスとはデータの取得に有益なだけでなく、組織全体の過去データを保存し、それらを処理し、重要なビジネス分析やレポート、ダッシュボードに活用できるような、意思決定支援システムでもあります。

もう少し詳しく説明しましょう。皆さんは、大量のデータ・ストリームを扱う大企業の社員だとします。または、特定のトレンドやデータ分析ポイントに対応する必要のある企業の社員だと仮定しても構いません。御社では、どのようにデータウェアハウス・ソリューションを用い、自律型行動のレベルを構築しているでしょうか。とりわけ、データからさらなる価値を取得するために、AIや機械学習、さらに高度なデータ・アナリティクスといったコグニティブ(認知技術)ソリューションにどのように取り組んでいるでしょうか。

IDCによる最近の算出によれば、データ分析の対象となる世界のデータ量は、2025年には50倍に増えて5.2 ZBになり、コグニティブ・システムにて「触れられる」分析対象データの量は、同じく2025年には100倍に増えて1.4 ZBになるとのことです。

これを念頭に置くと、データの可能性を活かすには、データセンターの新しい取り組みをサポートするだけでなく、ビジネス自体がデータドリブンな世界の一員になるようにしなければなりません。

それこそが、自律型で、コグニティブなデータ処理が可能なデータウェアハウスによって、データの活用方法、インテリジェント・システムの利用方法、情報の可視化方法、および新たな競争優位性の獲得方法に革命をもたらす鍵になるのです。

さまざまなソースから収集し、Oracle Autonomous Data Warehouseにて集計されたデータをカスタム・ビューで表示できる、ダッシュボード

上の図には、新しいソリューション(このケースでは、Oracle Autonomous Data Warehouse)により、データを活用して競争優位性を創出する方法に変化がもたらされていることが示されています。

自律型ソリューションでは、基本的に、コグニティブ・システムを活用することで、遥かに効果的にデータを処理できるようになります。またこれにより、企業による市場のおもなトレンドや顧客の需要への対応を支援します。それだけでなく、データ分析が遥かに簡単になり、市場への先見的な対応も可能にするパワフルなダッシュボードも用意されています。そして何よりも素晴らしいのは、自律型のデータウェアハウスを活用することで、その大半が自動化されることです。しかし先を急ぎすぎてはいけません。まずは、自律型のデータウェアハウスで私たちが実際に意図していることを把握する必要があります。それを以下に示します。

Oracle Autonomous Data Warehouseは、柔軟な拡張が可能で、迅速なクエリー・パフォーマンスを実現し、データベース管理を必要としない、使いやすくて完全に自律型のデータウェアハウスを提供します。すべての標準SQLとビジネス・インテリジェンス(BI)ツールをサポートするよう設計されており、データウェアハウスのワークロードに合わせてチューニングされ最適化された環境にて、市場をリードするOracle Databaseのすべてのパフォーマンスを提供します。

サービスであるOracle Autonomous Data Warehouseでは、データベース管理を必要としません。ハードウェアの構成や管理の必要がなく、またソフトウェアをインストールする必要もありません。データウェアハウスの作成も、データベースのバックアップも、データベースのパッチやアップグレードも、必要に応じたデータベースの拡張や縮小も、Autonomous Data Warehouseが自動で行います。

「オラクルでは、企業が自社のITリソースに多大な負荷をかけることなく、企業の力を活かせるようにする方法を真剣に考えてきました。そうして開発されたのがOracle Autonomous Databaseです」と、Oracle Product Marketing ManagerのChristopher McCarthyは述べています。

ご存知のとおり、大前提は、さまざまなタイプの大量のデータを利用、管理する方法をシンプルにすることなのです。だからこそ、OracleのAutonomous Data Warehouseでは、チューニングを必要としないことで、データの取り扱いを簡単にしているのです。Autonomous Data Warehouseは「load and go」サービスとして設計されています。サービスを開始し、表を定義し、データをロードし、問合せを実行して、データから価値を獲得する。それだけです。本当に。

その好例はレンタカー会社のHertzです。同社はAutonomous Data Warehouseを活用して、IT管理のタスクを削減し、データ・セキュリティを向上させ、Oracle Autonomous Analytics Cloudにてデータを分析しています。それまでは、新しいデータベースをプロビジョニングするために必要な承認を取得し、実際にプロビジョニングし、チューニングし、データをロード可能な状態にするのに、全体で2週間が必要でした。しかしOracle Autonomous Data Warehouseにより、データのプロビジョニングとロードの時間がわずか8分になったのです。

 

Oracle Autonomous Data Warehouseのデモ

Oracle Autonomous Data Warehouseにより、データやアナリティクスへのアクセスによるビジネス上のメリット獲得がどのように簡単になるのか、ここで詳しくご説明します。

 

繰返しになりますが、これは、データの活用を容易にし、データから迅速に結果を得られるようにすることを特に意図して設計されています。Autonomous Data Warehouseなら、チューニングは不要です。並列化、パーティション化、索引付け、圧縮といったことの詳細を考慮する必要もありません。サービスにより、高パフォーマンスな問合せを実現できるようにデータベースが自動的に構成されます。

さらにAutonomous Data Warehouseには、サービスの管理(サービスの作成や拡張などのタスクのため)や、サービスのモニタリング(データウェアハウスでの最近のアクティビティ・レベルの表示などのタスクのため)が可能な、クラウドベースのサービス・コンソールが含まれています。

また、簡単な問合せ、データの視覚化、コラボレーション機能を提供する、クラウドベースのノートブック・アプリケーションも含まれています。このノートブックは、他のビジネス・インテリジェンス・アプリケーションと合わせて使用するように設計されています。Apache ZeppelinテクノロジーをベースとするOracle Machine Learningのノートブックを使用すると、Oracle Autonomous Data Warehouseにて予測モデルや分析手法の構築、評価、デプロイをチームで共同で実施することができます。

また複数ユーザーのコラボレーション機能により、同じノートブックを複数のユーザーで同時に開くことも可能です。チームの誰かが変更を加えると、その変更は即座に反映されます。さらにこうしたデータドリブンのソリューションはセキュリティの面でも非常に有益です。セキュリティ、認証、監査に関する企業の要件に対応するため、Oracle Machine Learningのノートブックはオラクルのすべての標準に準拠し、データ、モデル、ノートブックへの権限ベースのアクセスに対応しています。

すべてをまとめる

私たちがデータを創出し続けていることには、疑問の余地がありません。また、競争に挑むすべての企業にとって、こうしたデータが極めて貴重であることも、私たちは理解しています。Oracle Autonomous Data Warehouseは単なる新しいデータ処理エンジンではありません。これは、データを取り込み、それをこれまでよりも遥かに簡単に処理している間にも、「思考」するように設計されています。皆さんが活用しようとしているテクノロジーは、データセットと皆さんが指定した問合せのタイプに基づいて、さまざまなタイプの入力データを自動的に理解し、実際に調整できるものです。それはつまり、皆さんは、データを設定することではなく、データから導き出される結果に、よりフォーカスできるということです。

そのためには、Oracle Autonomous Data Warehouseの裏側にあるアーキテクチャを漠然とでも知ることが非常に重要です。だからこそ私はこの製品のカバーを外し、その内側をのぞいてみたのです。

まとめ

この3パートのブログ・シリーズのパート2では、Oracle Autonomous Data Warehouseのアーキテクチャをレビューし、そのおもな利点がどこにあるのか、さらには新しい高度な自律ソリューションによってデータの視覚化がどのように変わったのかについても検討します。

その前に、どうぞこちらのWebcastに登録して、Oracle Autonomous Data Warehouseの詳細や、そのおもな利点および優位性(AWSより8~14倍速いことについてなど)、世界初のセルフドライビング・データベースによる開始の容易さについてご確認ください。

 

AutonomousDatabaseを無期限 / 無料(Always Free)で使用可能になりました。

Cloudをまだお試しでない方は、無料トライアルをご利用下さい。

 

※本記事は、Bill Kleyman(EVP of Digital Solutions, Switch | Industry Influencer) による” The Oracle Autonomous Data Warehouse: a three-part series“を翻訳したものです。

 

Be the first to comment

Comments ( 0 )
Please enter your name.Please provide a valid email address.Please enter a comment.CAPTCHA challenge response provided was incorrect. Please try again.