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【Oracle DB 11g R2 新機能】柔軟なリソース管理により統合/共存環境を構築しやすくなりました!

ある市場調査報告によると、企業内のコンピューティング能力の40~60%は未使用のままだそうです。

もしも稼働率がピークにあるシステムが、他システムの「遊んでいる」リソースを使うことができれば、企業全体のシステム資産をより効率的に利用し、投資の最適化が実現するはず... ということで、多くの企業が散在する複数のサーバ、ストレージを統合することにより、TCO(Total Cost of Ownership)削減を推進していますね。



では実際にどのようにシステムを統合するのかということですが、従来はとにかく大型のサーバ、ストレージにすべて入れてしまおうという方法がとられていました。

それが現在では1つ1つのリソースの容量や性能を重視するのではなく、複数のリソースを仮想的に1台の大きなリソースと見立て、そのうえに複数サービスを統合していくという考え方・手法が主流になっています。



11gR2-GridTech.jpg



この方法で統合基盤を構築すれば、性能・拡張性・可用性などの要件を満たしながら、TCO削減を実現できるからです。

オラクルが古くから提唱している「Grid(グリッド)」は、まさにこれに合致するコンセプトであり、データベース・グリッド = Oracle Real Application Clusters(RAC)や、ストレージ・グリッド = Oracle Automatic Storage Management(ASM)などの機能は、最適な統合ソリューションとして多くの企業に利用されています。



Oracle Database最新版リリース11g R2ではこれらの機能をより使いやすくするための機能強化/新機能追加がなされ、とくに社内システム統合基盤(今でいうプライベートクラウド基盤)の構築に携わっているユーザーから大好評をいただいております!





SCAN



Single Client Access Name(SCAN)は、Oracle Real Application Clusters(RAC)11g R2の新機能です。

SCANを使用すると、クライアントはクラスタ内で実際にデータベースが動作しているサーバを意識せずに、実行中のRACデータベースに単一の名前でアクセスできます。ロード・バランシング機能やフェイルオーバー機能もSCANによって実現されるため、これまで全ノードのVIPを定義して接続していた既存RACユーザーからはとくに、「接続設定の手間や複雑さが大幅に低減された!」と評判の新機能となっています。

また、クラスタに対してノードの追加または削除を行うなどして構成を変更する際も、SCANを使用しているクライアントの設定は変更する必要がないため、TCO削減を目指して社内システム統合基盤(プライベートクラウド基盤)構築を進めているユーザーからも「柔軟なリソース管理が実現できる!」と注目されているのです。


11gR2-SCAN.jpg



SCANに関して詳細は、こちらも併せてご覧ください。

【技術資料】Oracle Real Application Clusters 11g Release 2 SCANの概要




ACFS



ASM Cluster File System(ACFS)は、Automatic Storage Management(ASM)11g R2の新機能です。

ASMは、S.A.M.E.(Stripe And Mirror Everything)と呼ばれるストレージ設計の概念「すべてのディスクにデータを均等に分散配置し、かつミラーリングも行うことで、効率性・パフォーマンス・可用性を最適化する」を実現するために10gから無償提供されているボリューム・マネージャ兼ファイル・システムです。ただしこれまでのASMは、基本的にデータベース・ファイルだけを管理対象としていたため、「それ以外のファイル管理のために、別途ファイル・システムを用意しないといけないから、管理負荷が増えてしまう」という声を聞くことがありました。

11g R2では、新機能ACFSにより、従来管理外にあったファイル(トレースファイル、アラートログ、アプリケーションレポート、バイナリファイル、構成ファイル、画像、音声、テキスト等)もすべてASMで管理することが可能になりました。システムで取り扱うあらゆるデータにおいて以下のようなことが実現できるファイル・システムは今のところおそらくACFSだけです!

 ・ 動的にファイルシステムサイズを変更可能

 ・ 動的に物理ディスクを追加/削除可能

 ・ ディスク構成が変更されるとデータの自動再配置(リバランス)を行う

 ・ データの冗長性を選択できる

  ※2重冗長以上であればディスクが壊れてもオンラインで運用継続

 ・ スナップショット機能装備



11gR2-ACFS.jpg



「クラスタ内のデータ統合管理において、サード・パーティ製のクラスタ・ボリュームを必要としなくてすむなんてすごい!」ということで、知って良かった、知らなきゃ損する、と大人気の新機能となっています。


ACFSの詳細は、こちらも併せてご覧ください。
Oracle ASMを1から学ぶ~マニュアル、インストール・構築、設定・管理

【技術資料】Oracle Database 11g Release 2 Automatic Storage Managementの拡張によるあらゆるデータの管理





インスタンス・ケージング



インスタンス・ケージングは、Oracle Database Resource Manager(リソース・マネージャ)11g R2の新機能です。

リソース・マネージャはハードウェア・リソースの割当て方法をデータベースで制御することによって、単体Oracle DatabaseまたはOracle RACのようなクラスタ環境で実行する複数アプリケーションおよび混合ワークロードに対し、ハードウェア利用の最適化、パフォーマンスの安定等を実現する機能です。システム統合が進む昨今、利用価値があがっている機能の1つであると言えるでしょう。

ただし従来までのリソース・マネージャは、あくまでも同一インスタンス内における制御機能であり、同じサーバ上に複数インスタンスを稼動させる場合、各インスタンス間の CPU リソースの配分を制御することはできませんでした。複数サービスを共存させていく昨今のような統合環境の構築・管理に際しては事足りない場面も増えてきていたようです。

Oracle11g R2新機能のインスタンス・ケージングでは、初期化パラメータ CPU_COUNT を使用してインスタンスごとに CPU リソースの使用率を制限することができます。機能の有効化・無効化、および CPU リソースの配分の変更もオンラインで行えるため、より柔軟なリソース管理が実現可能となりました。



11gR2-InstanceCasing.jpg



オペレーティング・システムのパーティショニング機能やワークロード管理機能、仮想技術などを使用しなくても、Oracle データベースの機能だけで、複数のデータベース・インスタンスの CPU リソースの割り当て制御を行うことが可能となり、「データベース・サーバ統合の際には絶対使うべき!」と高い関心が寄せられています。



インスタンス・ケージングの詳細は、こちらも併せてご覧ください。
【技術資料】Oracle Database 11gR2 リソース・マネージャ新機能

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