Java ME Embedded 8を使ったM2Mアプリケーション開発 (2/3)

Java ME Embedded 8を使ったM2Mアプリケーション開発 (1/3)で作成したサンプルアプリを、Raspberry Pi上で動かす手順をご紹介したいと思います。

注1) 現時点(2013年12月)ではOracle Java ME Embedded 8の正式リリースは2014年3月を予定しているため、今回はEarly Access版を使います。正式リリース前なので動作が不安定な場合があること、将来的に仕様変更が生じる可能性があることをご了承ください。
注2) Oracle Java ME Embedded 8 Early Access版は、開発を目的としてご提供させていただいております。 従ってセキュリティが十分に確保されていない環境でのご使用は避けてください。詳細はこちらのセキュリティガイドラインを参照ください。

Raspberry Piのセットアップ

手順はこちらを参照 → Raspberry Pi で JavaFX - かんたん3ステップ

PuTTY(ターミナルエミュレータ)のダウンロード

PuTTYはコマンドラインを使ってアプリのインストール等(詳細は後述)をホストPCから行う場合に使います。またscpやsftpでRaspberry Piにファイルを転送する場合にも使うことが可能です。

ダウンロードはこちら → http://www.putty.org/

Java ME Embedded 8のダウンロード(注:Early Access版となります)

ダウンロードリンク http://www.oracle.com/technetwork/java/embedded/downloads/javame/java-embedded-java-me-8ea-download-2015091.htmlから、oracle-jmee-8-0-ea-raspberrypi-linux-bin.zipというファイルがダウンロードされますが、解凍すると以下のディレクトが含まれています。

  •  /appdb - Javaプラットフォームが内部で使用するためのディレクトリです。Raspberry Pi上で必要となります。
  •  /bin - Javaの実行ファイルや設定ファイル等が格納されています。Raspberry Pi上で必要となります。
  •  /legal - Legal関連の文書が格納されています。
  •  /lib - Windowsからリモートデバッグを行う際に使用します。

Raspberry PiへJava ME Embedded 8を転送

上記でダウンロードしたファイル(oracle-jmee-8-0-ea-raspberrypi-linux-bun.zip)をRaspberry Piに転送します。転送はsftpもしくはscpで行います。Windowsの場合PuTTYを使って送信することも可能です。ターミナルでRaspberry Piにログインし、転送したファイルをお好みの場所へ展開後、appdbとbinディレクトリのアクセス権を変更します。

>chmod -R 777 appdb bin

HTTP Proxyの設定

もしアプリがRaspberry PiからHTTP接続を行い、proxyサーバを必要とする場合、bin/jwc_properties.iniファイルにproxyサーバの情報を登録します。

com.sun.midp.io.http.proxy.host = proxy.mycompany.com
com.sun.midp.io.http.proxy.port = 80

Raspberry Piへサンプルアプリを転送

Java ME Embedded 8を使ったM2Mアプリケーション開発 - その1で開発したサンプルアプリ(NetworkDemoIMPNG.jar)をPuTTY等を使って、Raspberry Piへ転送します。NetworkDemoIMPNG.jarはNetBeansのプロジェクトフォルダ(NetworkDemoIMPNGフォルダ)の下のdistフォルダ以下に保存されています。ここでは、転送したJarファイルをJava ME Embedded 8のbinディレクトリの下に格納します。

アプリの起動 

アプリの起動方法は以下の2つがあります。

  1. ターミナルエミュレータから直接Raspberry Piにログインし、コマンドラインを使って起動
  2. ホストPCからリモートでの起動 (注:セキュアな通信ではないため、開発用途でのみご使用ください) 

1. コマンドラインを使った起動 

まず、最初に1のコマンドラインを使う場合についてですが、ターミナルエミュレータからRaspberry Piに入り、Java ME Embedded 8のbinディレクトリまで移動します。binディレクトリには下記のシェルが含まれています。コマンドのサンプルもその下に書いておきます。

注)bin/run.shの中で、runMidletコマンドに+UseProxyオプションが設定されている場合は外してください。


listMidlets.sh [SUITE_ID or NAME]     --- インストール済みのアプリとステータス等を表示します。
installMidlet.sh <URL> [<URL label>] --- アプリをインストールします。JARファイルを引数に指定します。
removeMidlet.sh <SUITE_ID>             --- インストール済みのアプリをアンインストールします。
sudo runSuite.sh <SUITE_ID or NAME> [IMLET_ID or classname] --- 指定されたアプリを起動します。アプリの起動後は標準出力へLogが出力されます。


インストール

pi@raspberrypi ~/pi/bin $ ./installMidlet.sh NetworkDemoIMPNG.jar

インストールが成功すると、IDが自動的に割り当てられます。IDはコンソールに表示される以下のメッセージにて確認することが出来ます。

The suite was successfully installed, ID: 2

またインストールでエラーとなった場合、AMSインストーラのエラー番号を参照してください。

起動

pi@raspberrypi ~/pi/bin $ sudo ./runSuite.sh 2

引数には、アプリの名称もしくは、インストール時に割り当てられたIDを指定します。また起動後のアプリのログ等は標準出力へ表示されます。アプリを終了する場合はCtrl + Cで行ってください。

アンインストール

pi@raspberrypi ~/pi/bin $ ./removeMidlet.sh 2

引数には、インストール時に割り当てられたIDを指定します。 

インストール済みアプリの確認

pi@raspberrypi ~/pi/bin $ ./listMidlets.sh

2. ホストPCからリモートでの起動 

次に、ホストPCからアプリの起動を行いますが、Tooling Proxyというツールを使います。Tooling Proxyは事前の準備でダウンロードした、oracle-jmee-8-0-ea-raspberrypi-linux-bin.zipの中に入っています。以下はTooling Proxyを使うための準備です。

Raspberry Pi側の準備

1. Raspberry Piのbin/jwc_properties.iniの中の、VM_AGENT_ADDRESSにホストPCのIPアドレスもしくはホスト名を設定します。

2. 同じく、binの下のrun.shファイルで、runMidletのオプションに+UseProxyを下記のように付加してください。
   ./runMidlet runMidlet +UseProxy =VMAgentBufferSize4000 $*

3. 最後に、bin/usertest.shを起動します。sudoをつけて、sudo ./usertest.shのように起動します。

ホストPC側の準備

1. oracle-jmee-8-0-ea-raspberrypi-linux-bin.zipをホストPCの任意の場所に解凍します。

2. appdbとbinディレクトリを削除します。

3. libディレクトリの下のproxy.jarを下記のように起動します。

C:\me8\Raspberrypi\lib>java -jar proxy.jar

Starting with default parameters: -vmport 2200 -jdbport 2801

Waiting for connection on port 55508

Waiting for VM connections on port 2200

4. PuTTYを起動します。Host Name (or IP address)にRaspberry Piの情報を設定し、Portに65002を指定し接続を開始します。

 接続できると下記のOracle Command Line Interfaceの画面が表示されます。

下記のAMSコマンドを使ってアプリの管理を行うことが可能です。


ams-list [INDEX or NAME|VENDOR] --- インストール済みのアプリとステータス等を表示します。
ams-install <URL> [username:password] --- 指定されたIMletをインストールします。JAR/JADファイルを指定します。ユーザ名/パスワードを指定することも可能です。
ams-update <INDEX or NAME|VENDOR> --- インストール済みのIMletを更新します。
ams-remove <INDEX or NAME|VENDOR> --- IMletをアンインストールします。
ams-run <INDEX or NAME|VENDOR> [IMLET_ID][-debug] --- 指定されたIMletを起動します。-debugをつけるとデバッグモードで動作します。
ams-stop <INDEX or NAME|VENDOR> [IMLET_ID] --- IMletを停止します。
ams-suspend <INDEX or NAME|VENDOR> [IMLET_ID] --- IMletをpause状態に移行させます。
ams-resume <INDEX or NAME|VENDOR> [IMLET_ID] --- Pause状態のIMletを再開させます。
ams-info <INDEX or NAME|VENDOR> --- インストール済みのIMletの情報を取得します。
help [command name] --- 利用可能なコマンドの詳細を表示します。
exit --- セッションを終了します。

 AMSコマンドのサンプルは以下となります。

1. ローカルファイルのhello.jarをインストールする場合

oracle>> ams-install file:///some/directory/hello.jar
<<ams-install,start install,file:///some/directory/hello.jar
<<ams-install,install status: stage 0, 5%
<<ams-install,install status: stage 3, 100%
<<ams-install,install status: stage 4, 100%
<<ams-install,OK,Install success

2. HTTPサーバに置かれたnetdemo.jarをインストールする場合

oracle>> ams-install http://www.example.com/netdemo.jar
<<ams-install,start install,http://www.example.com/netdemo.jar
<<ams-install,install status: stage 0, 5%
<<ams-install,install status: stage 3, 100%
<<ams-install,install status: stage 4, 100%
<<ams-install,OK,Install success

3. HTTPサーバ上のnotthere.jarをインストールしようとして、エラーとなった場合

oracle>> ams-install http://www.example.com/notthere.jar
<<ams-install,start install,http://www.example.com/notthere.jar
<<ams-install,FAIL,errorCode=103 (OTHER_ERROR)
エラー番号の内容は以下のリンクにて確認ください。
http://docs.oracle.com/javame/config/cldc/rel/8/rpi/html/getstart_rpi/errorcodes.htm#CHDHDFGG

4. インストールされたアプリの一覧を取得する場合。AMSがそれぞれのアプリに番号を割り当てます。

oracle>> ams-list
<<ams-list,0.hello|Oracle,STOPPED
<<ams-list,1.netdemo|Oracle,STOPPED
<<ams-list,2.rs232dem|Oracle,RUNNING
<<ams-list,OK,3 suites are installed

5. アプリをアンインストールする場合。AMSによって割り当てられた番号を指定します。

oracle>> ams-remove 0
<<ams-remove,OK,hello removed

6. アプリを起動します。AMSによって割り当てられた番号を指定します。

oracle>> ams-run 1
<<ams-run,OK,started


トラブルシューティングはこちらを参照ください:http://docs.oracle.com/javame/config/cldc/rel/8/rpi/html/getstart_rpi/troubleshooting.htm#T4444444444


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