“Oracle Database 12cの魅力”を国内主要ベンダーのエキスパートが語る【日立製作所編】

高可用性が求められる基幹システムなどの領域に向けて統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」を提供する日立製作所。オラクル製品に精通したエキスパート集団を擁し、BladeSymphonyとOracle Databaseなどを組み合わせたソリューションも精力的に展開している。そんな同社は、先ごろリリースされた「Oracle Database 12c」をどう見ているのか。Oracle DatabaseとBladeSymphonyのエキスパートらに聞いた。(川添貴生)

日立製作所から見たOracle Database 12cの新アーキテクチャは?

日立製作所 情報・通信システム社 ITプラットフォーム事業本部 開発統括本部 プラットフォームサービス開発本部 オラクルビジネス統括センタ 技師の片山仁史氏

 日立製作所は20年以上にわたりOracle Databaseを販売し、サポート・サービス、ソリューションなどの提供を行ってきた実績を持つ。2011年にはデータベース・サーバ統合の取り組みを進め、日本オラクルと共同で「日立-オラクルVirtageソリューションセンター」を開設。BladeSymphonyに搭載されているサーバ論理分割機構のVirtage(後述)とOracle Real Application Clusters(RAC)を組み合わせた環境でのデータベース構築/統合に向けた事前評価を行うほか、企業の事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)の強化に向けたシステムの提案や構築支援も行っている。

 そんな同社は、Oracle Database 12cをどう評価しているのだろうか。オラクル製品のエキスパートである片山仁史氏(日立製作所 情報・通信システム社 ITプラットフォーム事業本部 開発統括本部 プラットフォームサービス開発本部 オラクルビジネス統括センタ 技師)は次のように語る。

 「Oracle Database 12cは、従来のバージョンから大きく刷新されたという印象を持っています。かつてOracle Database 10gでOracle RACのアーキテクチャが大きく変わりましが、Oracle Database 12cのマルチテナント・アーキテクチャには、それと同等のインパクトを感じています」

 そのマルチテナント・アーキテクチャの具体的な適用領域として、片山氏は「データベース統合」を挙げる。

 「各種システムを1つのデータベースに集約するデータベース統合では、スキーマ単位で統合したいというお客様が多いのですが、スキーマ名や共通オブジェクトを重複させられないといった制約があるため、実際にお話を伺っていくと、最終的にスキーマ統合は難しいという結論に至るケースが少なくありません。

 そこで期待しているのが、マルチテナント・アーキテクチャ環境での各データベースの独立性の高さです。これにより、データベース統合に関する課題が解決できるのであれば、データベース統合ソリューションの1つとして非常に有効な選択肢になるのではないでしょうか」(片山氏)

 また、マルチテナント・アーキテクチャに関連して変更された注目ポイントとして、片山氏は管理コンソールを挙げた。

 「Oracle Database 12cでは、データベースの管理コンソールとして従来のDatabase Controlの代わりに『Enterprise Manager Database Express(EM Express)』を使用します。この新しい管理コンソールは、シンプルで使いやすいと感じました。ただ、わかりやすくなった一方で管理機能が限定されています。その意味で、今後はOracle Database 12cの最大の特徴であるマルチテナント・アーキテクチャ環境をEM Expressでどのように管理するのか、そしてマルチテナントとそれを格納するコンテナ・データベースのパフォーマンスの診断、チューニングの機能についても検証を行っていきたいですね」(片山氏)

 日立製作所では、このようにマルチテナント・アーキテクチャ環境でのさまざまな機能との連携性や構築ノウハウの蓄積を中心に、今後も継続的に検証作業を進めていく考えだ。

 「私たちがまず目指しているのは、お客様にトラブルなくOracle Database 12cをお使いいただくことです。その最初のフェーズとして、現在はOracle Databaseに関するサポートのエキスパートや、これまでオラクル製品に携わってきたメンバーが集まり、しっかりと評価を進めている段階です。

 例えば、マルチテナント・アーキテクチャ環境においてネットワーク帯域を十分に確保できるのか、サービス・レベルをきちんと守れるのかといったところを気にされるお客様は少なくありません。このような部分について検証を重ねて速やかにノウハウを蓄積し、私たちのソリューションにOracle Database 12cを取り込んでいきたいと考えています」(片山氏)

Oracle Database 12cへの移行の過渡期はVirtageで

日立製作所 情報・通信システム社 ITプラットフォーム事業本部 開発統括本部 サーバ開発本部 組み込みソフトウェア設計部 主任技師の佐藤秀俊氏

 今回のOracle Database 12cの開発/テスト環境の一部にはサーバ論理分割機構であるVirtage、および日立製作所のストレージVirtual Storage Platformが使用されている。その成果として、すでにVirtageがOracle Database 12cにおけるOracle RACの稼働環境としてオラクルより認定を受けている。Virtageは、日立製作所が開発したサーバの論理分割技術(LPAR)であり、ハイパーバイザを用いたサーバ仮想化技術と比べてハードウェア透過性が高いという特徴を備える。

 「Oracle Database 12cと日立製作所のVirtageを組み合わせることで、スムーズな移行が提案できます」と日立製作所の佐藤秀俊氏(情報・通信システム社 ITプラットフォーム事業本部 開発統括本部 サーバ開発本部 組み込みソフトウェア設計部 主任技師)は話す。

 「今回、Oracle Database 12cがリリースされましたが、ミッション・クリティカルな領域で使われているデータベースに関しては、『安定して動作しているのであれば、システム更改のタイミングまで今のバージョンのまま使い続けたい』という意向を持つお客様もいらっしゃいます。

 それを踏まえ、まずは新規に開発するシステムでOracle Database 12cを採用するケースが増えるのではないかと予想しています。その際、通常であればバージョンごとにサーバを構築するというかたちになりますが、Virtageを使えば、異なるバージョンのOracle Databaseを1台のサーバに集約することが可能です。このように、Oracle Databaseの旧バージョンと新バージョンが混在する過渡期において、Virtageは有効な技術だと考えています」(佐藤氏)

 Oracle Database 12cを活用することにより、今後、日立製作所はデータベース・サーバ統合でどのような価値を創造していくのか、その取り組みに注目したい。

【Oracle Database 12cの製品カタログはこちらから!】

 Oracle Database 12cの製品カタログは、次のリンク先よりダウンロードいただけます。

>>クラウド"のために開発されたデータベース「Oracle Database 12c」
 (TechTargetホワイトペーパーダウンロードセンター)


 ◆目次:
  • クラウドのためのデータベース Oracle Database 12c
  • マルチテナント対応のデータベース
  • 情報ライフサイクル管理を自動化
  • データベース自身がセキュリティを管理
  • もしもの時にもゼロ・データロスでビジネスを続行
  • Oracle Database 12c 主要新機能一覧

"Oracle Database 12cの魅力"を国内主要ベンダーのエキスパートが語る
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