“Oracle Database 12cの魅力”を国内主要ベンダーのエキスパートが語る【新日鉄住金ソリューションズ編】

新日鉄住金ソリューションズとOracle Databaseの関係の歴史は長い。その始まりは「Oracle v6」にまで遡る。多くの国内企業への導入実績を誇り、ミッション・クリティカルなシステム基盤の構築/運用を得意とする同社は、最新版である「Oracle Database 12c」をどのように評価しているのだろうか。Oracle Databaseの提供支援に当たる同社エキスパートの美坂里徳氏に聞いた。(川添貴生)

マルチテナント・アーキテクチャは、データベース統合に加え、
開発環境や検証環境の構築にもメリットあり

新日鉄住金ソリューションズ ITインフラソリューション事業本部 ITエンジニアリング事業部 ITアーキテクティンググループの美坂里徳氏

 日本オラクルとの強力なパートナーシップを持ち、多くのユーザーの期待に応え続けてきた新日鉄住金ソリューションズ。ミッション・クリティカル・システムで使われるデータベース基盤の構築など、大規模システムに多くの実績を持っている。

 その同社において、Oracle Databaseの製品検証や関連案件の技術支援、スペシャリストの育成などに携わっているのが美坂氏だ。「Oracle Master Platinum Oracle Database 11g」をはじめ、数々の資格を保有するOracle Databaseのエキスパートである美坂氏は、Oracle Database 12cで新たに導入されて注目を集める「マルチテナント・アーキテクチャ」をどのように評価しているのだろうか。

 「活用シーンとしてまず考えられるのは、開発環境や検証環境の構築です。マルチテナント・アーキテクチャであれば簡単にデータベースをプラグ/アンプラグできるので、開発環境用のデータベースが必要なときにすぐに作れます。データベースを複製してバージョン管理を行うといったことも可能です。本番環境のデータベースを検証環境に複製してテストするといった用途でも便利でしょう」(美坂氏)

 さらに、「データベース統合における選択肢の1つとしても考えられます」と美坂氏は話を続ける。

 「これまでのデータベース統合には物理統合と論理統合という選択肢がありましたが、本来向かうべき方向性は論理統合です。ただし、データ・モデルが変わってしまうなどハードルが高いこともあり、実際には物理統合やスキーマ・レベルでの統合になったりするケースが少なくありません。

 こうしたケースにおいて、新たなデータベース統合の選択肢としてマルチテナント・アーキテクチャが利用できると考えており、私たちがお客様にご提供するソリューションの幅が広がるという点で注目しています」(美坂氏)

 また、新日鉄住金ソリューションズが提供するパブリック・クラウド・サービス「absonne」との連携も検討していきたいと美坂氏は語る。

 「パブリック・クラウド・サービスの中でマルチテナント・アーキテクチャを利用し、それぞれのお客様にプラガブル・データベースを提供していくというイメージです。これにより、バックアップや監視などの運用、メンテナンスの負担を軽減するほか、お客様が必要とするタイミングで迅速にデータベースをご提供できるといったメリットを実現できます。実際にサービス化する際はさまざまな要件に対して検討/検証する必要がありますが、将来的にはabsonneとの組み合わせも視野に入れたいですね」(美坂氏)

今後も検証を重ね、マルチテナント・アーキテクチャの信頼性や可用性、
性能を見極める

 一方で、特にミッション・クリティカルな領域への適用を考えた場合、しっかりとした検証や導入実績が重要となると美坂氏は語る。

 「マルチテナント・アーキテクチャには、データベースを柔軟に構成できるというメリットがありますが、リソースを共有するため、リソース管理や性能を考慮した設計が必要になりますし、特に他の12c製品の新機能と組み合わせた場合など、従来の設計と大きく異なります。新しいアーキテクチャにより、信頼性や可用性、性能などをどこまで担保できるのかをしっかりと詰めていく必要があるでしょう。そのためにも、まずは検証を重ね、設計上のポイントを整理していくことが重要だと考えています」(美坂氏)

 高い信頼性が求められるシステムでは、新たなアーキテクチャや機能に対して「安定して利用できるかどうか」が厳しく問われるのは当然のことだ。特に国内の企業で求められるのは"実績"であり、たとえ利便性の高い機能であっても注意が必要である。Oracle9i Databaseで追加された「Oracle Real Application Clusters(RAC)」、Oracle Database 10gで追加された「Oracle Automatic Storage Management(ASM)」といった今日では当たり前となった機能も、普及するまでには数年を要している。同社はこうした機能にいち早く取り組み、早期から実績を積み重ね普及を推進してきた。Oracle Database 12cのマルチテナント・アーキテクチャについても同様に、しっかりとした検証の上で実績を積み重ねることが重要だと考えているようだ。

ストレージの有効利用を実現するILM関連の新機能にも注目

 Oracle Database 12cには、マルチテナント・アーキテクチャのほかにも、さまざまな新機能が盛り込まれている。それらの中で美坂氏が強く注目しているのはILM(Information Lifecycle Management)関連の機能である。

 「大量のデータを扱うデータ・ウェアハウス(DWH)のようなシステムでは、大容量のストレージを効率良く管理する方法が必要になります。データの利用頻度を記録/管理できる『Heat Map』や、ポリシーに応じてデータの圧縮や移動が行える『Automatic Data Optimization(ADO)』などの新機能を活用すれば、お客様のシステム・コストを削減できるのではないかと思います」(美坂氏)

 最後に美坂氏は、次のように今後の抱負とOracle Database 12cへの期待を語った。

 「私たちは、ミッション・クリティカルかつ大規模なデータベースを多く提供してきました。そうしたシステムにも安心してOracle Database 12cをご採用いただけるように、今後も検証や実績を積み、お客様のビジネスに貢献していきたいと考えています。また、お客様のシステム統合、クラウド化の推進をお手伝いしていく中で、Oracle Database 12cがそれを支える存在になることを期待しています」

 ITコスト削減のため、データベース統合へのニーズはこれまで以上に高まっている。Oracle Database 12cのマルチテナント・アーキテクチャを活用し、企業のミッション・クリティカルなシステムにどう適用していくか。数多くの導入実績と実装ノウハウを誇る新日鉄住金ソリューションズの今後の取り組みに注目だ。

【Oracle Database 12cの製品カタログはこちらから!】

 Oracle Database 12cの製品カタログは、次のリンク先よりダウンロードいただけます。

>>クラウド"のために開発されたデータベース「Oracle Database 12c」
 (TechTargetホワイトペーパーダウンロードセンター)


 ◆目次:
  • クラウドのためのデータベース Oracle Database 12c
  • マルチテナント対応のデータベース
  • 情報ライフサイクル管理を自動化
  • データベース自身がセキュリティを管理
  • もしもの時にもゼロ・データロスでビジネスを続行
  • Oracle Database 12c 主要新機能一覧

"Oracle Database 12cの魅力"を国内主要ベンダーのエキスパートが語る
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