“Oracle Database 12cの魅力”を国内主要ベンダーのエキスパートが語る【富士通編】

先進技術を満載したRDBMSの最新版「Oracle Database 12c」が先ごろリリースされた。これに先立ち、Oracle Databaseの国内販売で豊富な実績を持つベンダー各社は、ベータ・テスターとして同データベースの早期検証に取り組んできた。各社はこの最新RDBMSをどう評価しているのか。本企画では、検証に当たった各社Oracle Databaseエキスパートの声を紹介していく。初回となる今回は、富士通のエキスパートらの声をお届けしよう。(川添貴生)

データベース統合における
マルチテナント・アーキテクチャの優位性を確認

富士通 統合商品戦略本部 ビジネスアプリケーション推進統括部 Oracleソリューション推進部の石川貴美子氏(Platinum of the Year 2013受賞)

 1989年にオラクルとOEM契約を締結して以来、20年以上にわたりOracle Databaseを国内販売してきた実績を持つ富士通。最近ではOracle Exadataの一次保守サービスの提供、Oracle Linuxのサポート開始、システム統合運用管理環境である「Systemwalker」と「Oracle Enterprise Manager」の連携強化に取り組むなど、さまざまな領域で協業を続けている。

 その富士通においてOracle Database 12cの早期検証に取り組んだ村上安彦氏(富士通ミドルウェア事業本部 商品企画室 オラクルミドルウェア技術部)は、この最新データベース製品に対する印象を次のように語る。

 「Oracle Database 12cではさまざまな機能強化が図られていますが、お客様に対して最も価値を訴求できるのは、データベース間でリソースを効率的に共有することのできる『マルチテナント・アーキテクチャ』だと考えています。そこで私たちは、データベース統合の手法の1つであるインスタンス統合と比較しながら性能面を中心に検証を行いました」

 ただし、評価に用いたOracle Database 12cはベータ版の段階にあり、何らかの課題も見つかるだろうと村上氏らは想定していた。

 「特にマルチテナント・アーキテクチャに関してはLGWR(ログライター)周りがボトルネックになるのではないかと予想し、検証の際には更新処理を頻繁に行うなどの負荷をかけてチェックしました。

 ところが、Oracle Database 12c ではLGWRも自動的にスレーブ・プロセスが立ち上がり動作するため、性能面でのボトルネックにはならないのですね。この辺りは、よく考えて作り込んでいるなと感心しました。実際にインスタンス統合の場合とパフォーマンスを比較してみると、マルチテナント・アーキテクチャに優位性があり、コスト面のメリットも大きいという結果になりました」(村上氏)

マルチテナント・アーキテクチャの適用範囲の広さも評価

 データベース統合の手法としては、従来から同一サーバー内に複数のデータベースを集約するインスタンス統合のほかに、スキーマ単位でデータベースを統合する方法(スキーマ統合)などもある。これらに対し、マルチテナント・アーキテクチャにはどのような優位性があると考えられるのだろうか。この問いに答えてくれたのは石川貴美子氏(富士通 統合商品戦略本部 ビジネスアプリケーション推進統括部 Oracleソリューション推進部)だ。

 「既存のデータベース統合手法に関しては、リソースの有効活用という観点から、スキーマ統合がベストだと私たちは考えています。しかし実際には、連携するアプリケーションやセキュリティなどの問題から、データベースを1つにすることができないケースも少なくありません。マルチテナント・アーキテクチャのアプローチであれば、そうしたお客様にも納得してご利用いただけるのではないかと期待しています」(石川氏)

 さらに石川氏は、マルチテナント・アーキテクチャのメリットはデータベース統合だけではないと強調する。

 「本番環境のプラガブル・データベースを検証環境にそのままコピーできる点も大きなメリットだと感じています。システムに障害が発生して調査が必要になったときなど、やはり本番環境をそのまま調査に使うのはNGというケースが多いのです。しかし、マルチテナント・アーキテクチャであれば、本番環境のデータベースを検証環境にコピーして調査することができます。こういった扱いやすさも魅力の1つですね」(石川氏)

9月開催のOracle OpenWorld 2013で検証結果を披露

富士通 ミドルウェア事業本部 商品企画室 オラクルミドルウェア技術部の村上安彦氏

 一方、村上氏は、データベースがダウンした際に障害があったノードで実行していたトランザクションをリプレイするという新機能「Application Continuity」についても高く評価している。その理由として村上氏が挙げるのが、アプリケーション側には手を入れることなく利用できるという点だ。

 「当社がこれまでご支援してきたお客様の中には、特に大規模環境でOracle Databaseを利用する際にOracle Real Application Clusters(RAC)を併用されるところが少なくありません。このOracle RACの機能を最大限に生かそうとすると、コネクション周りで異常が発生した際の処理をアプリケーション側で作り込む必要がありました。この課題を解決できる機能ではないかと考え、今回はApplication Continuityについてもチェックを行いました。

 実際に検証してみてメリットだと感じたのは、基本的にサーバ側でサービスを定義すれば使えるため、アプリケーション側には手を入れる必要がないという点です。利用に際しての敷居が低く、非常に良い機能だと思います」(村上氏)

 富士通は既存データベースを移行し、最新バージョンにするアップグレード・サービス「DBマイグレーションfor Oracle」を強力に推進しており、多くの実績を持つ。石川氏は、「富士通が提供するサービスを利用することによって安心/安全に最新バージョンに移行し、新機能のメリットを享受できます」と意欲を見せる。

 また、富士通が提供するUNIXサーバのSPARC M10とOracle Database 12cを組み合わせることにより、大きなスケール・メリットを実現できると強調する。

 「富士通では、世界最高レベルのスケーラビリティを実現した高性能/高信頼サーバとしてSPARC M10を提供していますが、このサーバとOracle Database 12cのマルチテナント・アーキテクチャを組み合わせることにより、多くのデータベースを1台のサーバに集約することが可能です。

 SPARC M10や、一次保守サービスを開始したOracle Exadataなど、私たちはOracle Database 12cの実行に最適な環境のご提供にも力を入れて取り組んでいきます」(石川氏)

 富士通は現在もOracle Database 12cの検証作業を続けており、その成果を2013年9月22日~26日(米国時間)にサンフランシスコで開催される「Oracle OpenWorld 2013」で披露する予定だという。大規模なデータベース統合におけるOracle Database 12cの実力を伺う意味でも、Oracle OpenWorld 2013での同社の発表に注目したい。

【Oracle Database 12cの製品カタログはこちらから!】

 Oracle Database 12cの製品カタログは、次のリンク先よりダウンロードいただけます。

>>クラウド"のために開発されたデータベース「Oracle Database 12c」
 (TechTargetホワイトペーパーダウンロードセンター)


 ◆目次:
  • クラウドのためのデータベース Oracle Database 12c
  • マルチテナント対応のデータベース
  • 情報ライフサイクル管理を自動化
  • データベース自身がセキュリティを管理
  • もしもの時にもゼロ・データロスでビジネスを続行
  • Oracle Database 12c 主要新機能一覧

"Oracle Database 12cの魅力"を国内主要ベンダーのエキスパートが語る
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