新日鉄住金ソリューションズのエキスパートが語る、企業システム統合運用管理環境「Oracle Enterprise Manager 12c」ならではの魅力

ミッション・クリティカルな企業情報システム基盤の構築/運用管理を得意とする新日鉄住金ソリューションズは、オラクル製品に関する高い技術スキルと豊富な導入実績を持つことでも知られる。その同社が顧客企業のシステム運用管理に活用しているのが、Oracle Databaseをはじめとするオラクル製品の深い解析や監視/管理を可能にする統合運用管理環境「Oracle Enterprise Manager 12c」だ。同社のITインフラソリューション事業本部に所属し、ITアーキテクトとして企業のインフラ管理を担う北野佑氏(ITエンジニアリング事業部ITアーキテクティンググループ)に、Oracle Enterprise Manager 12cならではの魅力を聞いた。(川添貴生)

グラフィカルなユーザー・インタフェースによる“高い操作性”がOracle Enterprise Manager 12cの魅力

新日鉄住金ソリューションズ ITインフラソリューション事業本部 ITエンジニアリング事業部 ITアーキテクティンググループの北野佑氏
 新日鉄住金ソリューションズでITアーキテクトとして活動する北野佑氏は、これまでOracle Databaseを用いたシステムの設計から構築、運用管理までの業務を幅広く担当。ミッション・クリティカルなシステム基盤の構築に数多く携わった経験を持つ。こうしたキャリアの中で、Oracle Enterprise Managerとも深くかかわり、先ごろ国内では第1号としてOracle Enterprise Manager 12cの活用に関する深い知識を持つエンジニアだけが取得することのできるグローバルな認定資格「Oracle Enterprise Manager 12c Certified Implementation Specialist」を取得。現在はOracle Enterprise Managerのエキスパートとしても活躍している。

 その北野氏がOracle Enterprise Managerを使い始めたきっかけは、ある大手製造業のデータベース管理業務に従事していたときだった。

  「私がお客様の現場でデータベース管理を担当させていただいていたときに、Oracle Database 9iからOracle Database 11gにアップグレードするプロジェクトが立ち上がりました。そのお客様は、それまでStatspackを使って性能監視などを行われていたのですが、バージョンアップに伴ってOracle Enterprise Managerによる管理に切り替えられたのです。これが、私がOracle Enterprise Managerを現場で使い始めたきっかけです」(北野氏)


Oracle Enterprise Managerの概要


 初めてOracle Enterprise Managerに触れたとき、北野氏は「グラフィカルなユーザー・インタフェースでデータベースの管理が行えることに感心した」のだという。

 「それまではコマンドラインで操作するのが当たり前だったので、ボタン1つでさまざまな操作が行える点はメリットが大きいと感じました。私自身の業務にメリットがあるだけでなく、お客様ご自身でも簡単に操作できるという点は非常に魅力的に感じましたね」(北野氏)


Oracle Enterprise Manager 12cの管理画面。
システムに関するさまざまな情報がグラフィカルに表示される


 Oracle Enterprise Managerならではの操作性の高さは、運用管理の現場における迅速な課題解決にもつながっているようだ。

 例えば、運用中のシステムで夜間に何らかの問題が発生した際、その現場にシステム・エンジニアがいないといったケースがある。

 「この場合、オペレーターの方が手順書に従って一次切り分けを行うわけですが、コマンドラインしか操作インタフェースがない場合、オペレーターの方にできることは限られてしまいます。

 しかし、Oracle Enterprise Manager 12cがあれば、コマンドラインでは難しかった操作をオペレーターの方ができるようになるため、一次切り分けの対応の幅がぐっと広がります。また、システム・エンジニアと電話連絡を行った際に、システム・エンジニアから『このボタンをクリックした結果を教えてください』といった具体的でわかりやすい指示を受けることができるので、切り分け後の対応スピードも速くなります。

 このようにして、コマンドラインでは難しかった操作をオペレーターの方ができるようになることは、Oracle Enterprise Manager 12cならではのメリットの1つではないかと思います」(北野氏)


Oracle Enterprise Managerならば、
性能分析時や障害対応時の難しい切り分けを行う必要はない


強力なレポート機能が運用管理業務の効率化に貢献

 Oracle Enterprise Manager 12cには、システムの設計から開発、運用の各フェーズで活躍する利便性の高い機能が数多く用意されている。それらの中でも特に役立っている機能として、北野氏は「性能情報の監視/ビジュアル化機能」を挙げる。

 「従来の環境では、Statspackなどを使ってSQLの性能情報を収集したり、SQLの実行計画を確認したりしていました。そうしてシステムから取得した情報をお客様にご確認いただく際には、出力結果を整形したり、表計算ソフトなどでグラフ化したりする作業が必要となり、これに多くの手間がかかっていたのです。

 それに対して、Oracle Enterprise Manager 12cであれば、画面上でシステムの状態をグラフなどによって確認できるだけでなく、それをそのままレポートとしても利用できるので、管理業務の大幅な効率化を図れるようになりました」(北野氏)


Oracle Enterprise Managerが収集したさまざまな稼働情報から
グラフィカルなレポートを簡単に作成することができる


 また、何か問題が起きた際、ユーザーに一目で状況を理解してもらえる点も大きなメリットだ。例えば、何らかの問題でデータベースが停止した際、北野氏らはユーザーに管理モニタを見せながら状況を説明することがある。

 「そうした際、Statspackで取得したテキスト・ベースの情報だけでは『ご理解いただけているだろうか』と不安になることがありましたが、Oracle Enterprise Manager 12cならグラフィカルな画面でご説明できるので、お客様にも状況を的確に把握していただくことができます」(北野氏)

 このように、Oracle Enterprise Manager 12cを高く評価する北野氏は、Oracle Enterprise Managerと他社製の運用管理ツールを連携させる仕組みの標準化にも携わっており、その作業が先ごろ完了した。

 「運用管理ツールは、製品によって得手不得手があります。今回は、そのことも踏まえて、各ツールをどう棲み分けさせるかを念頭に置きながら標準化作業を行いました。

 具体的には、オラクル製品に関してはOracle Enterprise Managerを使って深い情報を取得しつつ、オラクル製品以外のシステムについては汎用的な運用管理ツールを使うといった棲み分けにしています。すでに最初の標準化作業は完了しましたが、企業システムは年々変化し続けるので、今後も状況に応じて改良を続けていきます」(北野氏)


オラクルも、Oracle Enterprise Managerと他社製管理ツールの
それぞれの長所を生かした連携を強化すべく、各社と協力して開発を進めている


 こうして標準化したOracle Enterprise Managerによる運用管理の手法については今後、積極的にユーザー企業の現場にも展開していきたいと話す。

 「弊社が長年にわたって蓄積してきたノウハウを生かして標準化を行っているので、今後はこれを、さまざまなお客様にご利用いただきたいですね。それにより、コスト削減や運用負荷の軽減など、お客様はさまざまなメリットが得られます。特にOracle Exadataに関しては、Oracle Enterprise Manager 12cによる監視サービスをセットでご提案していく予定です」(北野氏)

「総合運用管理環境として、さらなる発展を」──Oracle Enterprise Managerへの期待

 前述したように、北野氏はOracle Enterprise Manager 12cに関する確かな知識を認定するOracle Enterprise Manager 12c Certified Implementation Specialistを取得している。この認定を受けた背景を、北野氏は次のように説明する。

 「これまで、弊社では高いスキルを持ったエンジニアを育成するための取り組みを積極的に推進してきました。オラクルのCertified Implementation Specialist資格についても、第三者による弊社技術レベルの客観的な評価指標として重視し、計画を立てて認定取得に取り組んでいます。今回、私がOracle Enterprise Manager 12c Certified Implementation Specialistを取得したのも、この取り組みの一環です」

 それでは、この認定の取得は今後、北野氏および新日鉄住金ソリューションズの業務やサービスにどう影響するのだろうか。

 「今回の認定取得にあたり、改めて知識を整理する中で、Oracle Enterprise Manager 12cが企業システムの運用管理に威力を発揮するさまざまな機能を備えていることを再確認できました。

 今後のお客様へのご提案では、それらの機能を生かしたさらなる効率化やコスト削減のプランを盛り込んでいきたいですね。弊社では、ミッション・クリティカルな大規模システムの構築を数多く手掛けていますが、そうした案件でも、Oracle Enterprise Managerを利用した運用管理サービスを提供していきたいと考えています」(北野氏)

 さらに、Oracle Enterprise Managerへの今後の期待として、「統合運用管理環境としてのさらなる成長」を挙げ、次のように語った。

 「これまでは、Oracle DatabaseやOracle Real Application Clustersなどの周辺技術のバージョンを合わせて統合するというアプローチが主流でしたが、近年は製品のバージョンや利用している周辺技術に関係なく集約することのできるインフラが整備されてきたと感じています。そこで弊社では現在、データベース“統合”ではなく、データベース“集約”ソリューションとして、多様なデータベース環境をまとめて運用管理していくことをご提案しています。Oracle Enterprise Managerが、そうしたインフラの中心に位置し、システム全体を統合運用管理できるソリューションとして発展していくことを期待しています」


Oracle Enterprise Managerの進化の歴史。
システム統合運用管理環境としての今後のさらなる発展に北野氏も期待を寄せる
(2013年5月現在、Oracle Enterprise Managerの最新版は12 Release 2[12.1.0.2])


 企業のIT活用をさらに促進していくうえで、「運用管理の効率化」は不可避の課題だ。Oracle Enterprise Managerも駆使しながら、新日鉄住金ソリューションズは今後この課題をどう解決していくのか。企業のミッション・クリティカル・システムの構築/運用管理を担う同社の今後に注目したい。

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