NECがOracle Exadata対応のサービスを本格始動。 一次保守を提供し、運用管理製品のWebSAMもOracle Exadataに対応

NECは2012年8月3日、Oracle Exadataを対象とする一次保守サービスとSI支援サービス、およびOracle Database統合インフラ向けソリューションの提供を開始すると発表した。Oracle Exadata向け一次保守サービスは、オラクルの国内パートナー・ベンダーの中では初めての提供となる。また、Oracle Database統合インフラ向けソリューションの中では、NECのシステム統合管理環境「WebSAM」のジョブ管理機能などを活用したOracle Exadataの管理ソリューションを提供する。同社第三ITソフトウェア事業部 シニアマネージャーの森山由紀氏と第二ITソフトウェア事業部 マネージャーの秀島功介氏に、NECがOracle Exadataの一次保守サポートに乗り出した背景とユーザーにとってのメリット、そしてWebSAMのジョブ管理機能のOracle Exadata対応のメリットについて話を聞いた。(編集部)

NECが提供するシステム環境の一部として、保守サービスも含めOracle Exadataをワンストップで提供する環境を整備

NEC、第三ITソフトウェア事業部シニアマネージャーの森山由紀氏
 NECがOracle Exadataの取り扱いを強化する理由は何か? これについて森山氏は、「お客様からの要望が年々強くなってきたため」だと説明する。
「約3年前にExadataがリリースされた当時、市場にはまだ製品の実力を見極めてからという様子見の雰囲気がありました。しかし、ここ1年ほどは、私たちのお客様からも『NECが自らExadataに対するサポートを行ってほしい』という強い要望をいただくようになっています。これまで、そうしたご要望に対しては個別に対応していたのですが、NECとオラクルの間でも、NEC側でしっかりとサポートできる体制を整備すべきという認識があり、具体的な体制作りの取り組みがスタートしました」(森山氏)

 その体制が整い、いよいよ10月から提供が開始されるのが、次の2つのサービスである。

●NECによるOracle Exadataの一次保守サービス
●SI支援サービス(Oracle Exadata支援サービス)

 Oracle Exadataに関しては、これまで日本オラクルがサポート・サービスを提供してきた。だが今回の協業強化により、「NEC Oracleレスポンスセンター(NEORC)」が一元化されたサポート・サービスの窓口として、Oracle Exadataのハードウェアとソフトウェアを含め、導入から一次保守サポートまでをワンストップで提供する体制が整う。このために、全国に約400拠点、約4,000人ものエンジニアを抱えるNECフィールディングのハードウェア・サポート網とNEORCのOracle Exadataに関する連携も実施する。このことで、NECによるシステム環境におけるOracle Exadataの導入や運用が、より安心して行えるようになるメリットは計り知れない。

 また、データベース、Oracle Linux、ハードウェアといった個別のコンポーネントについても、NECのこれまでのサポート経験と体制を生かして、Oracle Exadata固有の要件に横断的に対応可能な検証やサポートの体制を整えた。特にストレージ周辺のソフトウェアについては、新たに日本オラクルのサポート・センターにNECのサポート・エンジニアを常駐させて共同で障害解析などを実施する。

 併せて提供されるOracle Exadata支援サービスでは、「初期セットアップサービス」、「導入・構築支援サービス」、「運用支援サービス」を通じて、Oracle Exadataの導入を検討している企業や、導入後の運用を円滑に行いたい企業に対する万全のサポート体制を整える。さらに、Oracle Exadataに関して、顧客に導入する前にNEC社内で検証を実施することにより、「他のNEC製ハードウェアと同じように、日本のお客様にも安心して受け入れていただけるようになる」(森山氏)という。

WebSAMとOracle Exadataの連携強化で、統合監視とジョブ管理が容易に

第二ITソフトウェア事業部 マネージャーの秀島功介氏
 NECでは、こうしたサービス面に加えて、製品連携の面でもOracle Exadataへの対応強化に努めている。その一環として同社は、統合運用管理ツールとして定評のあるWebSAMとオラクルの統合運用管理ツール「Oracle Enterprise Manager(EM)」の連携ソリューションを開発した。このソリューションによってWebSAMとOracle EMのシームレスな連携を実現し、Oracle Exadataも含めたシステム環境全般のWebSAMによる効率的な一元管理の実現を目指している。


 Oracle Exadataも含むシステム環境の「統合監視」に加えて、さらにWebSAMによる「ジョブ管理」もOracle Exadataに対応した。

 統合監視については、Oracle EMで取得するOracle Exadataの警告/異常などのイベント情報を、他のオラクル製品と同様にWebSAMで確認し、必要に応じてOracle EMの詳細画面に直接遷移できるようになっている。これにより、Oracle Exadataの各コンポーネントにおける問題の検知/対処をWebSAMから迅速かつシームレスに行う環境を実現できる。

 ジョブ管理については、ジョブ管理サーバである「WebSAM JobCenter」の最新版(R13.1)でOracle Exadata環境への対応を実現した。この対応のメリットとして、NECの秀島氏は「構築の容易さ」、「移行性の高さ」、「可用性の確保」の3点を挙げる。

 「構築の容易さ」は、Oracle Exadataのデータベース・サーバ上に直接、実行エージェントをインストール可能になったことに由来する。Exadataに対応していない場合、別途外部に実行エージェントを用意する必要があった。それに対して、最新版のWebSAM JobCenterでは、システム全体の複雑化を回避しながらOracle Exadataと他のシステムの混在環境におけるジョブの一元管理を容易に行えるようになっている。

 また「移行性の高さ」に関しては、Oracle Exadataへの移行以前に一般的なジョブ管理構成で利用していたスクリプトなどの資産を、ほぼそのままOracle Exadata上でも利用できるようになることが大きい。Oracle Exadata上にジョブ実行エージェントを置けない従来の構成では、スクリプトの大幅な書き換えが発生していたが、今後はその作業がほぼ不要になるのだ。

 そして「可用性の確保」は、Oracle Clusterwareとの連携によって実現される。万一サーバに障害が発生した場合でも、Oracle Exadata内の別のサーバにフェールオーバしてジョブを継続することが可能となり、別途クラスタ・システムを構築することなく高い可用性を実現できるという。

 秀島氏は、「Exadataの運用管理に関してここまでの機能を提供している運用管理環境は、WebSAMのほかにないでしょう」と自信をのぞかせる。NECは今後も、オラクルと協力してWebSAMとオラクル製品の連携強化の取り組みを継続していく。

オラクルとの強いパートナーシップの下、「自信を持ってExadataをサポート」

 このように、Oracle Exadataに関してNECとオラクルの間で短期間のうちに高度な連携が実現した背景には、四半世紀を超えて続いてきた両社の協業の歴史がある。

 NECは1987年、国内ベンダーとしては初めてオラクルとOEM契約を締結。1993年にはSIパートナー契約、2000年にはExadataのハードウェア技術の基礎となったサン・マイクロシステムズとの間でOEM契約を結び、米国のオラクル本社や日本オラクルへのエンジニアの常駐といった人的交流、製品連携機能の開発、協業も活発に行ってきた。両社の深いパートナーシップと、そこから生まれるユーザー・メリットの高さは、NECが2010年度から2012年度まで3年連続で日本オラクルの「Partner of the Year(最優秀賞)」を受賞していることからも伺える。

 今回のOracle Exadataに対するサポート強化においても、これまでの長い実績で蓄積されたノウハウと強いパートナーシップに基づく新たな協力体制が、NECおよびオラクルの製品/サービスを最大限に活用したいと望む企業にとって力強い後ろ盾となるはずだ。

 NECでは今後、Oracle Exadataに関心を持つ企業に対して積極的な提案を行っていくとともに、実運用に関するノウハウの蓄積も続けるという。「さらに経験を積むことで、よりミッション・クリティカルな領域でのExadata適用に対してサポートの幅を広げていきたい」(森山氏)と抱負を語る。

 なお、NECは10月30日にウェスティンホテル東京で開催される「Oracle Days Tokyo 2012」において、「NECの考えるOracle Exadataの導入検討から運用まで」と題した講演を行う。この講演では、Oracle Exadataの導入を検討する企業に対し、Oracle Exadataを含むシステム運用管理のポイントについて、NECの担当者が実践的なノウハウを披露する。今回紹介した「WebSAMによるOracle Exadataの監視」についても、動画によって実際に動作する様子を直接イメージできるようなかたちで紹介されるという。

 「NECが新たなExadataの取り扱い体制を紹介する初めての機会になる」(森山氏)というこのセッション。国内ベンダーによる手厚いサポートの下でOracle Exadataの導入を検討したいと考える企業は必聴だ。

■NECのOracle Exadataに対する取り組みの詳細がOracle Days Tokyo 2012のセッションで聴ける!
 10月30日、31に東京 恵比寿で開催されるOracle Days Tokyo 2012では、今回の記事で取り上げたNECによるOracle Exadataに関する取り組みの詳細を紹介する下記のセッションが実施されます。ぜひご聴講ください。

●日時:10月30日(金)15:00-15:45
●セッション・タイトル:D1-G-3 「NECの考えるOracle Exadataの導入検討から運用まで」
●概要:NECでは、これまでのOracleとの協業実績にもとづき、Oracle Exadataの一次保守を開始いたしました。お客様がOracle Exadataを導入されるにあたり、事前検討、導入時の注意点(ハードウェア設置やソフトウェアインストールなど)、さらにはOracle Exadataを安全・安心に運用するためのポイントをご紹介します。2つの運用管理ソフトウェア、Oracle Enterprise ManagerとWebSAMの連携デモもご覧いただきます。
●講師:NEC/日本オラクル

ご聴講のお申し込みはコチラのサイトから!


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