企業を取り巻くすべてのデータを分析対象にする「Oracle Endeca Information Discovery」

「現在、世界中に存在するデータの約90%はここ2年の間に生み出され、2020年までにその量は50倍になる」──ビッグデータという言葉が登場して以来、データ量の増大に関する話を耳にする機会が増えたが、こうして数字で示されると、改めてその膨大さに圧倒される。「選択肢の数があまりにも多いと、人は選択すること自体を諦めてしまう」と日本オラクルの高橋桃子氏(製品事業統括 製品戦略統括本部 Business Analytics 推進本部 担当マネジャー)は語る。それをさせないために、オラクルが提供を開始したビッグデータ分析ツールが「Oracle Endeca Information Discovery」だ。2012年10月に開催された「Oracle Days Tokyo 2012」における高橋氏のセッション「Oracle Endeca Information Discovery ― ビッグデータ時代を勝ち抜く情報探索ソリューション」から、同製品の概要と先進企業における活用事例を紹介する。(五味明子)

ビッグデータから価値を得る──オラクルのソリューションは意思決定までのライフサイクルを完全網羅

日本オラクル 製品事業統括 製品戦略統括本部 Business Analytics 推進本部 担当マネジャーの高橋桃子氏
 ソーシャル・サービスやモバイル・デバイスの社会への浸透などに伴い、今日、企業が扱うデータは「量(Volume)」、「発生頻度(Velociy)」、「種類(Variety)」のいずれにおいても指数関数的に増大し続けている。「45ペタバイト以上ものデータを管理している組織もあり、年間のデータ増加率は約45%とも言われる」と高橋氏。これら3つのVに象徴されるビッグデータから価値ある情報、いわゆる“インサイト(知見)”を導き出すのは至難の業と言ってよい。「人は、選択肢が多すぎると、選択という行為そのものへの意欲を失ってしまう」(高橋氏)からだ。

 それでは、企業がビッグデータに飲み込まれることなく、そこから価値ある情報を引き出すために、オラクルはどのような手立てを用意しているのか? 高橋氏は、ビッグデータに対するオラクルのアプローチは、データの「取得」→「成形」→「分析」→「意思決定」というライフサイクルを包括的にカバーし、それぞれのフェーズで的確なソリューションを届けられる点を特徴として挙げる。その土台となるのは、Oracle ExadataやOracle Big Data Appliance、Oracle ExalyticsなどのEngineered Systemsであり、その上にHadoop(Cloudera)やNoSQLデータベースなどのミドルウェアが載ることで、企業におけるビッグデータ活用のライフサイクルを漏れなくカバーする。

使いやすいインタフェースで誰でも構造化データ/準構造化データを自在に分析できる

 このビッグデータ・ソリューション群に先ごろ新たに加わったのが、「Oracle Endeca Information Discovery(以下、Endeca)」である。これは2011年10月に買収したエンデカ・テクノロジーズの製品であり、構造化データと準構造化データのいずれに対しても優れた分析能力を発揮する点が最大の特徴となる。

 Endecaでは、あらゆるデータを横串にスクロール分析でき、スコープの変更も自在なため、多角的な分析が行える。

 また、分析モデルを作る必要はなく、データソースを段階的に拡張していけるので、スモール・スタートでの利用にも向いている。

 加えて、「もともとECサイトのインタフェースとして開発された製品なので、グラフィカルな分析画面を容易に作成できる」(高橋氏)という操作性の高さも大きな魅力だ。すでに全世界で600社以上の導入実績を誇っている。

 ここで高橋氏は、Endecaの導入事例をいくつか紹介した。

ソーシャル・サイト上の声を参考に製品価格を適正化し、売り上げを伸ばしたアパレル・メーカー

 1つ目は、自社ECサイトに関するソーシャル・データをEndecaで分析し、売り上げ向上につなげた大手衣料製造小売業の事例だ。

 あるとき同社は、Facebookにおける同社ページや製品に対する「いいね!」が極端に少なくなったことを受け、その理由を探るべくソーシャル・メディア上の意見を収集。文章からキーワードを抽出してタグ・クラウド化し、分析を行った。

 「『サイズが大きい/小さい』といった意見はアパレル製品につきものなので、そうした投稿は除外し、その他の不要な投稿も除外して絞り込んでいくと、『コットン素材の上着の価格が高すぎる(Expensive)』というキーワードが浮かび上がってきた。そこでコットン素材製品に対する新たなプロモーションを行ったり、一部製品について価格を見直したりといった施策をとったことで、オンライン販売の売り上げが年間15.3%増加。リアル店舗での売り上げも1店舗当たり3%向上するという成果が得られた」(高橋氏)

 ソーシャル・メディアは、顧客や市場の声、そして感情をも直接的に反映する。マーケティングのツールとしては非常に魅力的だが、対処の方法を間違ったり、企業側の反応が鈍かったりすると、“炎上”など好ましくない状況に陥る危険性もある。そうした事態を避け、正しい洞察を得るための精度の高いデータ分析を、誰もが操作できる使いやすいGUIで迅速に行えるというEndecaのメリットを最大限に生かした事例だと言える。

的確なプロジェクト・スタッフィングによりコストを大幅削減したコンサルティング会社

 2つ目は、プロジェクトにアサインするメンバーの選定で課題を抱えていたグローバルなコンサルティング企業の事例だ。

 10カ国に3万6,000名ものコンサルタントを抱える同社では、それまでプロジェクトへのメンバーのアサインを個々人のネットワークや知見のみに頼って行っていた。それがEndeca導入後は、レジュメ情報を含めたスキルのマッチングを行い、スケジュールや単価が当該プロジェクトの要件に適合するかどうかを迅速に見極められるようになった。これにより、外注コストを年間5億ドル削減することに成功している。

 このように、Endecaの活用範囲は業界/業種を問わず、また企業の規模も問わない。扱うデータが多様で量が多いほど得られる成果も高いという強みを持つ。特に従来のBusiness Intelligence(BI)ツールでは時間と手間、コストがかかりすぎるという悩みを抱える企業は、一度試してみる価値があるだろう。

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