X

An Oracle blog about Oracle Coherence

Coherenceって、何だろう? [第2回]

Guest Author
データ処理量増加による諸症状にはCoherenceが効きます。

前回は成長を続けるECサイトや金融システムなどデータ処理量が莫大なシステムでよく見られる代表的な症状を紹介した。それらの症状に対して、Oracle Coherenceはどんな効能があるのか、おさらいしておこう。

図版
図版

仮想メモリ領域を構成し、DBサーバ・アプリケーションサーバの処理負荷を軽減。
 こうしたECサイトをはじめとするネットビジネスの課題に対して、Oracle Coherenceはシンプルかつ効果的な答えを提供している。アクセス集中時にも高速な応答を維持するためには、インメモリでの処理が望ましいが、取り扱うデータの量が増えれば増えるほど、大型のハードウェアが必要になってしまう。これに対して、Oracle Coherenceではインメモリグリッドというアーキテクチャにより、サーバ間を横断するメモリ・データ共有の仕組みを提供。1台のサーバにすべての処理を集約するのではなく、システム全体としての一貫性やデータの整合性を保ちつつ、複数のサーバに処理を分散させることを可能にする。


高速処理を維持しながら、リソースを拡張。複数のデータソースの統合も可能。
 このように、Oracle Coherenceはサーバ間でのメモリ・データ共有を実現する仕組みなので、処理能力を向上するには単純にサーバの台数を増やせばいいということになる。つまり、将来的なアクセス増加を予測しながら、より大型のハードウェアへの入れ替えを図っていくという難しい作業を行う必要はなく、コスト的にも無駄の少ないシステム増強が可能になる。しかも、Oracle Coherenceの導入メリットは“高速化”だけにとどまるものではない。メモリ間通信によるデータ共有を活用することで、個別に構築されたサイトを仮想的に統合する役割を担うことも可能だ。

データ処理量の増加が引き起こす様々な症状に速効性があるOracle Coherence。では、具体的にはどのようにして症状の改善を行ってくれるのだろうか。実際にOracle Coherenceを導入し、様々な課題を解決した企業の事例を見てみよう。

商品量、ユーザアクセス数の増加に対し、ハードウェア上限に依存しない拡張可能なメモリ領域を付加。リーズナブルで迅速な対応を実現。

 家電系ショッピングサイトを運営するA社では、1年ほど前にサイトのリニューアルを実施。オンラインショッピングでは実店舗のように知識の豊富な販売員のアドバイスを受けられないため、サイトの訪問者を購買にまで導くにはコンテンツの充実が不可欠だと考え、商品情報の質と量を高め、キャンペーンなどに合わせて内容を動的に変更できるようにした。しかし、1ページあたりのデータ処理量が数倍に増えてしまったことで、従来よりもページ表示に時間がかかるようになってしまった。

 この問題を解決すべく、同社が着目したのがインメモリ・データグリッド・ソリューションOracle Coherenceだ。単にキャッシュするだけでなく、キャッシュ側でロジックを実行できるという利点に加え、構築がきわめて容易で、スケールアウト型でボリュームが増えた際に拡張しやすいことも決め手の1つになったという。Oracle Coherence導入後のレスポンス速度は10分の1以下となり、導入前に比べて大幅に短縮。更に、以前は時間帯によってレスポンス速度にばらつきがあったが、現在は安定した値が得られ、運用上のトラブルもないという。

図版
【例えば、あの企業でも!】 こちらから ヨドバシカメラの導入事例 をお読みいただけます!
サービス拡充に伴うデータ処理量の増加に対し、多様化する情報をアプリから一元的に参照できる機能を付加。スピーディなサービス拡充を実現。

 B社が運営するインターネット・ショッピングモールは、多くの店が軒を連ね、大規模なユニークユーザに利用されている。サーバの負荷も増え続け、既に処理能力の限界に近づいていたが、従来型のシステム・アーキテクチャではデータベースとアプリケーションが密結合しているため、何か変更しようとしても開発やテストの影響範囲が広く工数がかかり、サービス側が要求する柔軟性やスピードに追従できないというジレンマがあった。

 そのため同社では、データベースに依存するのではなく、キャッシュなどのテクノロジーを用いてアプリケーション層で対応できないかと考え、安価なIAサーバを活用したスケールアウト型システムを実現するために様々な製品を検討。その結果、Oracle Coherenceを採用し、データベースとアプリケーションを切り離すプロジェクトを実施した。

 アプリケーション開発者にフレンドリーなOracle Coherenceのインターフェースが功を奏して、アプリケーション担当中心の導入プロジェクトはスムーズに進行し、開発期間、動作検証期間とも2ヵ月程度で完了。「体感してわかる」ほどレスポンス速度が向上したほか、アプリケーションの開発スタイルそのものにも変化がもたらされた。つまり、データベースの負荷を考慮することなく試行錯誤できる、アジリティの高いアプリケーション開発が可能になっているという。

【例えば、あの企業でも!】 こちらから 楽天の導入事例 をお読みいただけます!
バックエンドDBから独立したデータ管理の仕組みをつくり、予測困難なユーザアクセスの集中からバックエンドDBの保護を実現。

 C社のオンライン・チケット予約サイトでは、Oracle Coherenceの採用により、拡大するビジネスに耐えうる安定かつ効率的な販売基盤を構築。これまでバックエンドのレガシーシステムへ問い合わせを行っていた予約状況照会をインメモリ・データグリッドへ実装することで、照会機能の処理時間を約10分の1に短縮することができた。また、バックエンドへのクエリーが削減された上に、問い合わせ処理の負荷が複数サーバに分散化されたことで、キャンペーンなどの売り出し時の集中するアクセス・ピーク時にも安定したレスポンスを維持できているという。

【例えば、あの企業でも!】 こちらから 全日本空輸の導入事例 をお読みいただけます!
サービスをまたいだ高速情報共有を実現し、複数のサービス間でのアカウント共有を可能に。

 大手衣料ブランドD社では、ファミリー層向け、高級志向、カジュアルなど、複数のECサイトを別々に構築していたが、利用者からはこれらの複数ブランドの商品をまとめて購入できるようにしてほしいという要望が多く寄せられていた。そこで、同社では各々のブランドのECサイトを透過的に論理統合し、総合サイトとしての運用を実現するためにOracle Coherenceを導入。各サイトはJavaアプリケーション・サーバの種類も異なる状況だったが、メモリ間通信を利用してユーザ情報を共有することで、利用者はサイトを横断しながら買い物を行い、まとめて決済することが可能になった。顧客利便性が向上するとともに、相互の顧客呼び込みによるアクセス増効果も得られているという。

Oracle Coherence の効能

Be the first to comment

Comments ( 0 )
Please enter your name.Please provide a valid email address.Please enter a comment.CAPTCHA challenge response provided was incorrect. Please try again.

Recent Content