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Akira Kusakabe

Recent Posts by Akira Kusakabe

基本からわかる!高性能×高可用性データベースシステムの作り方 第15回 最低限度のData Guard環境を手作業で構成するには

基本からわかる!高性能×高可用性データベースシステムの作り方 indexページ Oracle Databaseのレプリケーション機能にはいくつかありますが、障害に備えるためレプリケーション機能としてはData Guardフィジカル・スタンバイおよびその拡張であるActive Data Guardが第一選択肢です。手作業でData Guardを構成する場合、最初にデータベースの複製を作成する工程が最も手間がかかります。Oracle Database 18c以降ではdbcaコマンドを使用するとこの複製工程を大幅に簡略化することができます。Data Guardを構成するには最低限何を設定すればよいかを解説します。 Data Guardフィジカル・スタンバイの動作原理 Data Guardフィジカル・スタンバイは物理バックアップ・リカバリの応用でデータベースのレプリカを作成します。 Data Guardの前にまず、物理バックアップ・リカバリの仕組みをおさらいしましょう。データベースに更新が発生すると、その情報はREDOログの形でオンラインREDOログ・ファイルに...

基本からわかる!高性能×高可用性データベースシステムの作り方 第14回 AWRレポート作成とAWRスナップショット取得(PDB単位)

基本からわかる!高性能×高可用性データベースシステムの作り方 indexページ 第13回ではCDB全体のAWRレポートの作成とAWRスナップショットの取得に関するコマンドラインでの操作について説明しました。今回はPDB単位でのAWRについてです。Oracle Database 12c Release 2からはPDB単位でもAWRレポートを作成できるようになっています。CDB全体とは異なり、PDB単位のAWRスナップショット取得はデフォルトでは有効になっていません。 PDB単位のAWRスナップショット自動取得の有効化 CDB全体のAWRスナップショット取得はCREATE DATABASEした時点でデフォルトで有効になっています。CDB全体で作成したAWRレポートにはすべてのPDBのアクティビティが混在して記載されます。しかし、PDB単位のAWRスナップショットの自動取得はデフォルトでは無効になっています。PDB単位のAWRスナップショット自動取得を有効にするには初期化パラメータAWR_PDB_AUTOFLUSH_ENABLEDをTRUEに設定します。この設...

基本からわかる!高性能×高可用性データベースシステムの作り方 第13回 AWRレポート作成とAWRスナップショット取得(CDB全体)

基本からわかる!高性能×高可用性データベースシステムの作り方 indexページ 第12回では、Oracle Databaseの性能分析をするとき、何を調べるときにどんなツールがあるかを俯瞰しました。今回はその1つ、AWRレポートの作成とAWRスナップショットの取得に関するコマンドラインでの操作についてです。「AWRレポートを提供してください」と言われたときに最低限知っておくべきことに絞って説明します。 AWRレポートとは Automatic Workload Repositoryとは、Oracle Database 10gで導入されたOracleインスタンス全体の実行統計を取得する仕組みです。AWRの機能を使用するためにはEnterprise EditionのDiagnostics Packのライセンスが必要です。Oracle初期化パラメータcontrol_management_pack_accessがDIAGNOSTICS+TUNING(デフォルト)もしくはDIAGNOSTICSである必要があります。 SQL> SHOW PARAMETERS...

基本からわかる!高性能×高可用性データベースシステムの作り方 第12回 Oracle Databaseの性能統計モデルと性能分析ツール

「基本からわかる!高性能×高可用性データベースシステムの作り方」indexページ▶▶   今回は、SQL実行環境をチューニングするにあたり、Oracle Databaseでは何を調べるときにどんなツールが用意されているかを整理します。個別のSQLの実行計画から、データベース・サーバー全体のリソースの使われ方の分析まで、Oracle Databaseの性能統計モデルの解説から行います。   1 SQL実行 SQLという言語の特徴の一つに、入力と出力の対応の定義のみを記述するというものがあります。SQLを見ただけでは、それがどのような手続き的アルゴリズムで実行されるかはわかりません。Javaなどの手続き的言語でデータ処理をプログラミングする場合、プログラマがデータ処理のアルゴリズムを記述します。これに対し、SQLではDBMSが手続き的アルゴリズムを自動生成します。 一般的に、同じ出力結果を得るための手続き的アルゴリズムは複数存在します。Oracle DatabaseではSQLを実行するとき、表や索引の構造および値の分布を考慮し、複数のアルゴリズムの候補から実行時...

基本からわかる!高性能×高可用性データベースシステムの作り方 第11回 バックアップ/リカバリ(6)データファイルよりも小さな粒度でのリストア/リカバリ

「基本からわかる!高性能×高可用性データベースシステムの作り方」indexページ▶▶   第10回までは、リストアはファイル単位で行うという暗黙の仮定を置いていました。RMANでバックアップを取得する最小単位は1本のデータファイルですが、リストア/リカバリの最小単位はデータファイルではありません。RMANはデータファイルよりも小さな単位である特定のデータブロックをリストア/リカバリすることが可能です。これをブロック・メディア・リカバリと呼びます。 Oracle Databaseは複数のデータファイルで構成されていますが、データファイル以上の単位でリストア/リカバリするためには、そのデータファイルを含む領域を一旦アクセスできない状態にする必要があります。   リストア対象 RMANコマンド 前提 CDB全体 RMAN> RESTORE DATABASE; OracleインスタンスをSHUTDOWNしてMOUNTで起動 PDB RMAN> RESTORE PLUGGABLE DATABASE xx; 該当PDBをMOUNT状態 表領域 RMAN> RESTORE...

基本からわかる!高性能×高可用性データベースシステムの作り方 第10回 バックアップ/リカバリ(5)RMANでのリストア/リカバリ時間の短縮

「基本からわかる!高性能×高可用性データベースシステムの作り方」indexページ▶▶   第9回では、RMANでのバックアップの読み取りブロック数を減少させる高速増分バックアップと、バックアップの並列化によるバックアップ時間の短縮について説明しました。今回はRMANでのリストア/リカバリ時間の短縮について説明します。バックアップと同様に、リストア/リカバリも並列化することができます。   1 リストアの並列化 RMANでは、バックアップの並列化と同様に、複数のRMANチャネルを構成することによりリストアも並列化することができます。第9回でも説明しましたが、RMANのCONFIGUREコマンドでPRALLELISMを設定します。以下の例では並列度を4に設定しています。 RMAN> CONFIGURE DEVICE TYPE disk PARALLELISM 4; 新しいRMAN構成パラメータ: CONFIGURE DEVICE TYPE DISK PARALLELISM 4 BACKUP TYPE TO...

基本からわかる!高性能×高可用性データベースシステムの作り方 第9回 バックアップ/リカバリ(4)RMANでのバックアップ時間の短縮

「基本からわかる!高性能×高可用性データベースシステムの作り方」indexページ▶▶   第8回ではRMANのバックアップ・ファイルのサイズを小さくする増分バックアップと、そのリストア/リカバリについて説明しました。増分更新バックアップを使用すると、バックアップ・ファイルのサイズを小さくできることと、リストア時のデータ移動量の最小化と、リカバリ時に適用するREDOログの開始点を最新の増分バックアップ取得時点からにすることを両立することができます。今回はRMANでのバックアップ時間を短縮する方法を扱います。バックアップ取得時のデータ・ブロックへのアクセスを減少させる高速増分バックアップと、バックアップの並列化について説明します。   1 増分バックアップの高速化 増分バックアップは、前回バックアップを取得した時点から更新が発生したブロックのみをバックアップ・ファイルとすることで、バックアップで生成されるファイル・サイズを小さくすることができます。Oracle Databaseの増分バックアップのデフォルトの動作は、データファイルのすべてのブロックを検査する...

基本からわかる!高性能×高可用性データベースシステムの作り方 第8回 バックアップ/リカバリ(3)RMAN増分バックアップとリストア/リカバリ

「基本からわかる!高性能×高可用性データベースシステムの作り方」indexページ▶▶   第7回ではRMANのバックアップ/リカバリの仕組みと、データ・リカバリ・アドバイザについて説明しました。今回は、バックアップ・ファイルのサイズを小さくする増分バックアップを扱います。増分バックアップをリストア/リカバリするには、どのバックアップ・ファイルをリストアし、どこの時点のREDOログからリカバリが開始されるのでしょうか。増分バックアップの欠点を改善する増分更新バックアップについても解説します。   1 フルバックアップからのリストア/リカバリ データベースの障害に備え、バックアップを取得しておくことは実質的に必須の運用です。最も基本的なバックアップは、データファイル全体を取得するフルバックアップです。フルバックアップを取得したデータベースでデータファイルに障害が発生した場合、リカバリ、つまりREDOログの適用はデータファイルのバックアップの取得を開始した時点からになります。そのため、リカバリ時間を最小にするためには、リストアするデータファイルは最も新しいバッ...